表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/40

お花畑が増えた?

天候次第だけど、近い内に1回屋敷にいくかなぁ。

それまでに自分の気持ち・・・考えなきゃだね。

もう少しのんびりとしたスローライフを送るつもりだったんだけどな・・・。


『ロゼ、遠い国の事だし焦らないでいい。』


そう言ってルシェはお茶を差し出してくれた。

一口飲んでほっとしてると


『ロゼ!!!』


物凄い形相のバルドさんが飛び込んで来た。

折角のナイスミドルが勿体無い・・・、いやそうじゃない。


「どうしたの?」

『あの馬鹿娘がやらかした!』

『と言うと?父上何が・・・』


言い掛けたルシェが消えた・・・。

え? なんで? 今何が起きた?


『くそっ・・・』


バルドさんが腹立しそうにテーブルを殴り、テーブルはバッキリと壊れた・・・。


「今のって・・・」

『ああすまないロゼ。説明しよう。』


もぉ嫌な予感しかしないよ。出来れば聞きたくもないけど無理よねぇ・・・。


『あの馬鹿娘はな・・・。

 魔国から追放された魔導士を使って強引に各国の王子を集めている。』

「はい?」

『魔国から緊急連絡が入ったのだが遅かった・・・。ラファも消えた・・・。』


つまりは・・・追放された魔導士がルシェやラファを召喚だか瞬間移動だかさせたって事?

なんでその魔導士はお花畑のいいなりなんだろう?

ていうか魔国の人達、そんな危ないのを追放とかしないでよ。牢に監禁とかしてくれないかな。


『魔国は今回の件に関して各国に全面協力を約束してくれている。』

「いやいや、そこは協力じゃないよね?主体になってやってくれないと困るんだけど?

 危険要素を追放して後は知りませんとか無いから。

 そもそもお花畑の親はなにやっ・・・て無理か子が馬鹿なら親も馬鹿かぁ。」

『・・・ロゼ、頼みがある。』


なんだろう?戦闘とか無理よ?

アニメで見た事がある聖女様みたいな癒し系とかの力もないわよ?


『息子達を助け出したら、家族を連れて未開の地へと逃げて欲しい。』


未開の地?なにそれ。何処にあるの・・・。

って言うかこの地を、この国を捨てろと?


『この国には私が残る。息子達が居なければあの馬鹿娘もあきらめるだろう。』

「バルドさん、それは甘いんじゃないかな?

 怒りに任せて国を亡ぼすかもしれないよ?

 そうじゃなくてもここには木材や食料の資源がある。

 奪いに来る可能性があるよね?」

『だが・・・』

「一国の王である前に父親だってのは理解できるよ?

 息子を大事に思う気持ちも解るよ?

 でもさ、王ってのは時には個ではなく全を優先すべきだよね。」

『・・・』

「見捨てろと言ってるんじゃないよ?私だってルシェとラファを迎えにいくつもりだし。

 ただね、物事には順序ってのがあるんだし、まずは落ち着いて作戦を練らないとね?

 慌てて行き当たりばったりじゃどうにもならなくなるよ。」

『ロゼ・・・』


バルドさんはションボリ落ち込んでいる。

王としての自分、父親としての自分。

思うところは色々とあるだろうなと思うけどさ・・・。

バルドさんが今しっかりしなくてどうすんのよ。

王がドンと構えて無きゃ国民が不安になるでしょうー!!

そうは言ってみた物の・・・。

平和な日本と言う国で暮らしていたから戦経験なんてある訳もなく・・・。

うーん・・・。


「バルドさん、各国の王と会議みたいなのは出来るのかな?」

『可能だ。今回の様な緊急事態や災害時に協力できるように通信魔道具がある。』

「では日時を決めてさっそく会議開いて下さい。なるべく早く。

 そこに王だけではなく参謀、国の頭脳と呼べる人も同席させて今後の対策を話し合って下さい。」

『わかった。ロゼも同席するか?』

「いえ、同席するのは伯父さんにして下さい。

 私は各国の精霊と話をしてみるから。」

『現地にいかずとも精霊と話せるのか?』

「たぶん可能。精霊王のディーヴァがいるからね。」


まあ私が言うよりも先にディーヴァもクレハも動き始めてるんだけどね。

取り敢えずは連携がとれるように私も屋敷に向かう事になった。

おかしいなあ。

私のスローライフは何処へ行った・・・。

ちょっと前まではのんびり出来てたよね?

狼さんに餅貰ってさ・・・。

ああ、まだ1つも食べてないや・・・。私の黄粉餅ー!磯部餅ー!お汁粉ーーーー!!

あれ、私も慌ててるのかな?

ルシェやラファの事より餅の心配するとか・・・。ごめんルシェ・ラファ・・・。


さて屋敷に着いたけど、どうしようかな。

意外とアルテシアさんは落ち着いてたし、ハイデアは怒り心頭だったけど・・・。

この世界の魔法ってどうなんだろう。

自分とは関係ないやって気にもしてなかったけど。

ゲームとかと同じ感覚なのかな?

そう言えば他国の事も詳しくは知らないな。

生活文明とか国によって差がありそうよね?

取り敢えず本読んでみるかな・・・。



本を読み漁って判ったのは

魔国と鉱石の国(アイデアの婚約者の国)は魔道具や魔法が発展している国、いわゆる先進国みたいな感じだった。

山河の国と海の国はここと同じくらいのスローライフな国。

商の国は文字通り貿易が盛んな商いの国で文明もそこそこ。

どの国も魔物と対峙する事はあっても戦とは無縁だったらしい。

武の国は物理職が多いって感じぽかった。

なるほど?解ったようで解らないような?

脳内お花畑と追放魔導士がどうつながったのかが解んないもんなぁ・・・。


『ロゼ。解ったぞ。』


お? クレハ・・・・なんかヘロヘロになってるね?大丈夫?


『自然が残っていない武の国に滞在するのはキツイ。

 ルシェやラファと念話が出来なくなっていたからな。

 直接出向くしかなかったから仕方がないのだが。

 そんな事よりも急がねばマズイ。

 あの阿呆共 魅了 を使っておる。』


魅了って・・・多くのアニメや小説でも禁術に設定されてるよね?

さっき読んだ本にも禁術になってたよね?


『魔国を追放された理由がそれだ。

 禁術である魅了を使ったからだ。

 しかもだな・・・。

 逆ハーレムを作るのが目的だったと・・・』


は?・・・

一瞬ポカーンとしてしまった・・・。

お花畑が増えた・・・。

で、どうやって繋がったのさ、お花畑同士が。


『意気投合したんだそうだ。』


はい?・・・ 何処で?どうやって?


『イケメンかふぇ とやらで・・・。イケメンかふぇとはなんだ?』


あー・・・。頭が痛い・・・。

誰だかわからないけど転生者か転移者が居たって事よね・・・。

で、イケメン率が高いこの世界でイケメンカフェを作りましたよと。

ホストやボーイズバーじゃなかったのは救いかな?

いやどうなんだろう。イケメンカフェのシステム知らないし・・・。

えーっと・・・

つまり? イケメンはべらかして逆ハーレムを作りたくて脳内お花畑組が手を組みましたよって事?

いやぁぁぁぁぁぁ、もぉわけわかんない! わかりたくもなぁーい!

逆ハーレムとか乙女ゲームだけで十分よ、二次元で愛でるだけでいいのよ!

って、よくあの姫聖女が納得したな、独占欲強そうなのに。


『ロゼ、今はルシェもラファも私の加護とディーヴァの加護があるので今はまだ魅了に対抗出来る。

 だがあの状態ではそう長くは持つまい。

 他国の王子は・・・加護を持っておらぬゆえ・・・。』

「魅了に掛かったのね・・・。 術者が解除するか死ぬかじゃないと駄目なんだっけ?」

『そうだ・・・。』


うーん・・・。

こうね? よくある聖女みたいな癒しの力とかあればさ。

スパーンと魅了解除してとかあるのかもだけど・・・。

私の力・・・大樹を盆栽化?・・・

いっそあの脳内お花畑も盆栽に・・・いや却下。手入れとか世話したくないや・・・。

そもそも盆栽に失礼だし!

各国の代表がいい案だしてくれないかな・・・無理かな・・・。


「クレハ・・・取り合えず少し寝ようか。疲れていい考えが浮かばないや。」

『んむ・・・。』

読んで下さりありがとうございます。

ブックマークして下さった方々ありがとうございます(*'ω'*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ