第11話(終)
[Re:Starting....]
ピピピピピピピピ
朝を知らせる7時半のアラームがなる。
頭痛を感じさせる不快なモノローグも無ければ、異世界からの来訪者も居ない。
「あっ、おはよう信忠♪ 朝ごはんはトーストでいい?」
「また勝手に家の食料を食って……」
「いいじゃないですか〜、どうせボクが買ってきたんだしー。」
「はぁ、冷蔵庫にベーコンと卵もあるから、それも焼こうか。」
「信忠、それだと学校に遅刻しちゃわない?」
「大丈夫大丈夫、多少遅れても文句言うのは委員長だけだって。」
「全くもう……♪」
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キーンコーンカーンコーン
「セーフ、ほらエイト、大丈夫だったろ?」
教室ではクラスメイトたちが談笑しながら、先生が来るのを待っている。
「いやー、ダメでしょ信忠、委員長めっちゃ見てるよー?」
「ふふっ、遅かったね2人とも、夫婦揃って何か悪いことでもしてたのかい?」
クラス委員の夜美川さんが、遅刻した僕らを詰問してくる。
「くっ、はははっ!」
「おや、碧砂江くんは可愛い委員長に詰問されると興奮する質だったかい?」
「いや、そうじゃないけど、何だか懐かしいなって……」
「信忠……」
エイトが恨めしそうな目でこちらを見てくる。
「夜美川さんに話し掛けられて何だか嬉しそうな信忠にはボクみたいな守護天使は不要なんですかそうですかー。」
「ごめんごめんエイト、だからそんなめんどくさい怒り方するなって……」
「めんどくさいってなんですかー!!」
「あははっ、君たち夫婦はいつ見ても面白いな。」
夜美川さんが口元を手で押さえながら楽しそうに笑う。
「しかし、何にでもなれるとは言ったけど神様になっちゃうなんてね……」
「しかも、碧砂江くんは私まで元の生活に戻してくれるなんて優しいところもあるみたいだね?」
「いやいや、そんなことないですよ……」
「いや、そんなことあるさ、だって……」
教室の扉が開き、いつも通りやや疲れた表情をした担任教師が入ってくる。
「ホームルーム始めるぞー。」
「今日は転校生の紹介するからみんな静かにしろ〜、女子は特になー。」
「始めまして、鳴田 江信と言います、今後ともよろしくお願いします。」
「……私たちの人生に混線してきた諸悪の根源たる彼にまで、普通の人生ってやつに混じえてしまったんだからさ?」




