1.ナッツ好きな男
初投稿です。誤字脱字教えてください!はっきり言って文章力はないに等しいです(>_<)温かい目で見ていただけると幸いです。あと、勢いで書いてます。ココ大事。第一章ではナッツはあまり出てきませんm(_ _)m
「はぁ……」
男は1人、都心のとあるコンビニで大きな溜息をついた。
大学4年になり、そろそろ就活しとくかと思った夏。
あの企業が俺に合わなかっただけと思ってた秋。
今の俺はあの頃の自分をぶん殴りてぇ…!!
まぁ、何もかも思うのが遅かったんだが……
今はもう冬。
「ふっ…もういい!今日は無礼講じゃ!!」
大好物であるナッツと酒をカゴに素早く大量に入れていく。
「3、320円のお釣りです。」
そこら辺にいるようなおじさんからお釣りを貰うと、俺は素早く店から出た。
すると、空から白い冷たいものが降ってきた。
「雪か…。」
俺はそう呟く。これは早く帰ってナッツポリポリせねば!俺はエネルギー補給の為、急いで家に向かった。
ん?道端で遊んでる子供がいるな。なかなかこっちで雪なんて降ることないだろうからなー。
子供は友達の子と鬼ごっこをしていた。
はしゃいんでなー。俺は呑気に見ている。すると子供の1人が転んだ。
それを見た俺は
「おい、大丈夫か?立てるか?」
と声を掛け、膝をついて手を差し伸べる。
子供が苦手な俺からしたら、とても良い声の掛け方だったと思う。しかし
「!?うぇ〜〜〜ん!?」
子供はすぐに立ち上がり、泣きながら走って逃げていった。
俺は1人膝をついて、手を差し伸べている子供を泣かした不審者になっていた。
……恥ずかしがってみんな俺の顔を見た途端にみんな顔を背けるんだよな。きっとそうだ。子供には刺激が強すぎたみたいだな。これだから人気者はつらいぜ。あれ、なんでだろ、目からナッツ油が…
俺がそんな事を思っていると
周りの視線がほぼ俺に向いてたことがわかった。
今はちょうど夕方の6時半。ちょうど仕事が終わった人たちが帰る時間帯。
俺は
「はぁ…早くナッツ食いたい」
とぼやき、コンビニ袋片手に家に向かった。
300メートルほど進むと、子供がまた遊んでいた。
「楽しそうだなぁ」
やっぱり子供は雪が好きなのか。俺も小さい時は好きだった。かまくらとか作ったし。
楽しんでるところに俺みたいなのが行ったらまた泣かれそうだな、他の道に行くか。
振り返り、歩く。すると
「きゃーー!!」「おい!あれやばくないか!??」
と言った声が聞こえてくる。
俺はまた振り返る。
また転んでいる。先程転んだところは道端だ。しかし今転んだところは道路のど真ん中だった。
おいおいおい! いや、でも信号もちゃんと赤で他の車も子供の様子見て止まってる。なんだ?大丈夫だろ。
と思い何が危ないのか見る。そういえばさっきからパトカーのサイレンが鳴ってる事に俺は気づく。
「……ッ!?向かい側から暴走車かっ!!」
俺はコンビニ袋を投げ捨て、走り出す。
「なんでこんな時期に暴走してんだよ!」
と言いながら人混みを抜ける。
俺は高校生の時50メートル6秒だった!なめんな!!しかも生まれも育ちも雪国育ちだ!!
あともう少し!!
届いた!!!
子供を無理矢理抱きかかえ、立ち上がり走りだそうとした瞬間、俺の顔を見た瞬間、子供が暴れ出した。
ツルンッ。
一歩目にして滑った。え、こんなことある?
俺の顔ってそんな怖い…?子供はなんか滑って歩道まで行っちゃったし…
もしかして今度は俺が危ない?と、思ってた俺の鼻先にはもう車がいた。
「ドゴッ!!!」
大きな音が鳴り響く。
はぁ、最後まで何を考えてんだ俺。ま、あそこで見殺しにしてたらナッツ美味く食えないだろうしな。
てか子供に怖がられない顔だったら何事も無く終わってた話じゃない!?せめてもうちょい可愛い顔に産まれてれば!!
そう思った瞬間、
一気に体が冷たくなったような気がした。
あぁ、本当に死ぬんだなぁっと思った。そして俺が投げたコンビニ袋の方を向いた。
じいちゃんがガサガサと俺の袋を漁っていた。
「ッ!?!?」(俺のナッツ!?!盗るんじゃねー!!!俺の大好物だぞ!!?!?!待て!!せめて1粒…。)
…ってこんな時でもナッツか…と自分でも笑えるな。そして俺はこの世を去った
と思っていた。
「ナッツ食べたいの?クスクス」
澄んだ声が聞こえた気がした。
……え…?なにこれ?怖いんですけど。なんか空。空にいるんだけど、しかもなんか喋れないし。
そこは、物語の様なところでいわゆる天国の様な、天使が飛んでいそうなところであった。
「そうだね〜、ここは天界ってとこだよ?」
ふ〜ん、そうか天界ね、ここがそうか〜。っていやどこ!?てか誰!?
「私は創造神?あなたの頭の中に直接話しているの?あなたの頭の中で思ってる事も筒抜けなのよ?」
姿見えないし、なんか創造神ってなんか色々痛いし、全部疑問でくる感じ怖いんですけど…
「む〜?なんか思ってた以上に冷静なの?しかもなんでそんな酷いこと言うの?せっかく生き返らせようとしているのになの?」
え?生き返らせようとしている?あ…やっぱり俺死んだのか…天界ってとこにいるみたいだし……
「そうね?でもあなたはあそこで死ぬ運命ではなかったのよ?」
え?そうなの?
「そうなのよ?本当ならあそこで子供は自力でギリギリ立ち上がって、元から助かる運命だったのよ?それであなたはその日に企業から連絡が来て、就職が決まってそこで出会った人と結婚。2児のパパとして幸せな家庭ができるはずだったのよ?」
マジか、あんな怖い顔でも結婚できるんだなぁ。
でだ、俺が生き返らせようっていう話は?どういうことなんだ?
「じゃあ、あなたが生き返る話をしてくのよ?さっきも言った通りあなたはここで死ぬ運命ではなかったのよ?でも普通の人は、死ぬ運命ではなかったからと言って、生き返らせようとする事はタブーなの?」
ふむふむ、この話から俺は普通の人ではなかった。何か未来で大きな事を成すやつだったってことか。
「いや、死ぬ瞬間にあんなにナッツに執着してるキモい人が大きな事を成す訳がないのよ?」
いきなり辛辣なんですけど!?はぁ…。結局なんで俺は生き返れるんだ?
「まぁ、強いて言うなら面白…ゴホン、神の中でも位の高い私が良い気分だったから生き返らせてあげようってわけなのよ?」
いや、この変神、今面白そうだったからーとか言いそうになってただろ。信用できねー。
「い、いや大丈夫なの?生き返らせる事はできるの?ただし人とは限らないの」ボソッ
あれ?なんか今聞こえたような?
「気のせいなのよ?」
そうか。ならいいけど。
「ただし、同じ世界には生き返らせる事はできないの?これは天界においてとても重要なルールなのよ?」
まぁ、生き返るだけでもありがたいか…じゃあどういう世界に行けるんだ?
「元いた世界以外だったら、どういう世界にも行けるのよ?あなたがいたところよりも科学が発達した世界、魔法がある世界、恐竜がいる世界なんてのもあるのよ?」
なるほど…じゃあナッツがいっぱいある世界だな!
「は?」
だからナッツがいっぱいある世界だ!!何回も言わせるな!!
「本当に変わってる人なのよ?普通だったら魔法がある世界とか言うのよ?」
魔法が良いと言えば良いが…ナッツの方が好きだからな!
「まぁ、いいの?じゃあナッツがいっぱいある世界にするの?あとそこの世界にはスキルがあるの?」
スキル?
「そう、スキルなの?まぁこの世界じゃ魔法もスキルに含まれるみたいなのよ?」
スキルねぇ、ラノベに出てくるような超能力みたいな感じか?
「簡単に言えばそうなの?私は創造神だからあなたに好きなスキルを1つ与える事ができるのよ?」
おぉ!ラノベあるあるだな!
好きなスキル1つか……なんかしょぼくね?
なんかラノベとかだったら、3つとか5つはくれるよ?なんかがっかりだな…。
「なるほどなのー?スキルはいらなかったみたいなのー?」
冗談!!冗談に決まってるじゃないですか!!
創造神様!!あぁ!なんて慈悲深い神様なのだろうか、あなたは!!
私に好きなスキルを1つ与えてくださるなんて!!!
「私の慈悲深さが分かったようで何よりなのー?じゃあこのスキルの中から好きなのを1つ選ぶといいのよ?」
創造神が言うと、テレビの画面のようなものが俺の目の前に現れた。
え、これだけか?
「念じるだけで下にスクロールする事ができるのよ?」
言われて念じると、お、おー。下にスクロールする事ができた。ほうほう、なるほどな。火魔法に水魔法、土魔法もあるんだなぁ。おぉー、これは厨二心がくすぐられますなぁ。
と物思いにふけながら、10分ほどスクロールしてやっと最後まで見る事ができた。
いや多いな!!詳しくは見ないでスクロールを集中してやってたのに10分って!!!
「ちなみにあと転生するまで5分なのよー?」
は!?なんで時間制限があるんだよ!?てかなんで言わなかったんだよ!?
「言わない方が面白いと思ったの?」
こいつ言いやがった!!ついに面白いと思ったって言いやがった!?
こんなのを神にしちゃいけないでしょ、こいつより上の神様方!!これだから世の中はいけないんだ!!
「あと3分なの〜?」
嘘だろ!?あと3分って!!カップヌード○ができちまうじゃねーか!カップ○ードルにナッツをつまみにしたら美味いんだよな〜。まぁ、俺はちょっと伸びた状態の方が好きだから5分待つけど。
「そんなこと考えてていいの〜?あと1分ないの〜?」
おぉ〜!!?本格的にやばい!!こんな時に余計な考えはよせ!!考えるよりも行動しろ!!!スクロール!スクロール!スクロール!!
どれにする!どれにする!!
なんか良さげなスキルはないのか!?もう読んでる時間はないし…あっちの世界ではスキルで魔法があるらしいから、魔物とかもいそうだ!
良い職につけそうなやつがいい!!なるべく安全に暮らして行けて、ナッツが好きな時に食えるやつがいい!!
…そうだ!これだ!!これにしよう!!これならハズレではないだろう!!おい変神!決まったぞ!
「その呼び方は嫌いなの〜?で、決めたスキルは…ふんふん、これにしたのよ?まぁ、これならなんとかなりそうなの?」
だろ?ラノベでこれは鉄板だからな!これは間違いないだろ!!
「まぁ、じゃあこれでいくの〜?後悔はないのよ〜?」
ないな!これだったらナッツ食い放題だろ!!
「…まぁ、いいの?」
「じゃあ行くの〜??…ゴホン…では改めて…次あなたの行く世界は、あなたが前いた世界とは違いスキルやレベルが存在する世界、アストラ。」
おぉ…なんだ変神がいきなり真面目口調に…
「あなたが望むナッツはいっぱいありますが危険な世界です。それでもあなたは行きますか?」
行くに決まってんだろ!!ナッツがあれば、俺はどこでも生きていけるぜ!!
「クスクスそうですか…ならあなたに幸あらんことを。」
おう!!
「あー、そういえば魂の関係上、人ではなくなるのー?」
…え?
クソ変神の口に手を当てても、隠しきれない上りきった口角を見ながら、俺は光に包まれ転生した。
少し内容変えました。
カクヨムにて、改訂版を少しずつ出しています。
今までの話を、自分なりに推敲しております。時間はかかるとは思いますが、こちらにも出します。もうしばらくお待ち下さい。