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第八十九話 夏祭後の打ち上げ。

予定通り更新。


夏祭(サマーフィスティバル)in都市国家オヒューカス』は大成功の内に終了した。

三日間に渡る祭りは、大きな事故や事件など起こらずに、終わったのである。


「お疲れ様でした。では乾杯♪」


「「「「「乾杯♪」」」」」


ここは都市国家オヒューカスにあるジュンの家である。

夏祭の実行委員達が集まり、打ち上げをおこな事になり集まった。


「これ、美味しいですね。」


「でしょ。ザバるん邸の料理は天下一品よ!」


「そうそう。私は自作の料理を諦めたわ。」


キャッキャッと王女達は食事を口にしながら騒いでいる。

王女達は同じ様な身の上なので、短い期間であるが意気投合した様である。


「ザバルティさん。本当に彼等は参加しないのですか?」


「うん?そうだよ。彼等は後日に労う予定だから気にしないで良いよ。」


「そうなんですか?」


「ああ。本当は要らねぇんだが、各国のお偉い方が煩いからな。形だけでもしておかないとな。大人は色々大変なんだよ。」


「えっ?ラムザさんは何もしていませんよね?」


「おいおい。ジュン。それは酷くないか?」


「そうですよ。ラムザさんもちゃんと仕事しましたよ。監視塔で座って指示出していましたよ。」


「エリザ。お前も厳しいな。それじゃただ座っていただけみたいじゃないか?」


「そうですね。あははは。」


ラムザ彼女であるエリザのフォロー?によって笑いが起こり和やかな空気が流れる。

ただ、ジュンもラムザが何もしていないとは思っていない。

そもそも色々と段取りをしてくれ、資金を提供してくれたのはラムザなのである。

その上で弄る行為をするべきだと思っているのがジュンである。


「で、ザバルティさん。実験は成功でしたか?」


「もちろん成功したよ。」


「おいおい。ありゃ、過剰戦力だろう?」


「うん?そうとも言うかな?」


「過剰戦力?」


「おおとも。何せ海の王者クラーケン5匹は一瞬で海の藻屑となって消えたからな。」


「だが、魔石は回収できたぞ?」


「魔石だけだろ?食料にならなかったじゃないか?」


「えっ?そうなんですか?!」


「あぁ。」


「凄いですね!」


「まぁ、今回は『信者』ばかりだったからな。あれでも大人しくした方だろう。」


「という事は、本来はもっと凄い?」


「ああ。あれならドラゴン相手でも戦えるな。」


「それは大袈裟だ。」


「何言っているんだ?大袈裟なもんか。あれはそういうモノだよ。」


「そうなんですね?見てみたかったな。」


ジュンガ素直に目を輝かせるモノだからザバルティは苦笑いである。

ラムザはここぞとばかりに、更に吹聴するようにこの後も話をした。

ラムザは各国から派遣された者が居るであろう事を想定して話している節があるが、ジュンは素直に称賛していた。


ジュンからすれば、地球の技術に近いモノをこの異世界で設計し作成する力を称賛しているのであって、武力的意義での称賛ではないのだが、それをラムザが上手く利用するであろう事は予想していたので、気にも留めない。


「ちょっと。そんな事より、私達の相手をしなさい!」


「アンジェラ王女殿下。どうしたんですか?」


突然の乱入。

先ほど迄は王女同士でキャッキャッとしていたハズのアンジェラ王女が割って入ってきた。


「どうしたもこうしたもありません!私を会長にして※◆●▽◇!!


「ちょっと酔っています?!誰ですか?未成年に飲ませたの?!」


「「私じゃありませ~ん。」」


「つうか、お二人ですね?!」


「「いえいえ。勝手に間違って口にしたみたいで~す。それにアンジェラは飲み込んでませ~ん。」」


白々しい感じが拭えない二人の王女ではあるが、どうやら仕掛けた様子が伺える。


「ジュン君が相手すれば良いだけよ。」


「そうそう。それで解決!」


と言いながらアンジェラ王女をジュンの方へと押す二人の王女。

マリリン王女もエリザネス王女もニタリとした顔になっている。


「きゃっ!」


「ちょっと!!」


「「はいは~い。お二人はこちらへ。」」


そう言って、ジュンはアンジェラ王女を胸に抱えたまま、マリリン王女とエリザネス王女に誘導されていく。


「せっかくだから、映像を流すか?」


「そこまでしなくても良いだろ?それは個別にお前がやれよ。」


「ちっ。まぁそうだな。あまりに一気に出してしまうと、恐れるあまりってのがあるからな。」


「ああ。想像と個別提供で押さえてくれよ。」


「わかった。」


その騒ぎの中でラムザとザバルティは会話を交わす。

一瞬の出来事であり周辺は気がついた様子もない。


「仕方ない。」


ザバルティはそう言って、ジュンの後を追う。

その後ろにはミーリアが付いて行く。


「エリザ。こっちの飯もうまそうだぞ?」


「どれですか?」


ラムザはエリザを伴い食材のある方へと動く。

それに釣られたかのように数名がラムザの後を追い立ち上がる。


「さぁ、エリザ。俺達はここからが本番だ。」


「はい。わかっています。」


ラムザはエリザを抱き寄せると耳打ちした。

その姿は熱々のカップルの様で、『爆散しろ!』と思われても仕方がない様子だ。

ただ、美男美女であるので絵にもなる。


「さぁ、沢山虫が寄って来たぞ。」


「成功ですね?」


「ああ。」


ニコニコと笑顔を絶やさない二人はイチャついているだけにしか見えないのだが。


こうして、夏祭の後の打ち上げは色々な思惑や感情が混ざり合いながら翌朝まで続いたのであった。


次回更新は

明日、2021年9月5日(日曜日)20時

よろしくお願いします。

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