第九話 ロックフェラ連合国。
ロックフェラ連合国。
近隣の都市がそれぞれ独立した一国家だ。
マコトさん曰く、地球では古代ギリシャ時代に見られる形だそうだ。
だけど、あくまでも歴史的資料が万全でないギリシャ時代と全く同じかはわからないとの事だった。
ギリシャ時代はさておき、このロックフェラ連合国は連合している形は各都市国家の権限は保障された上で、連合国として一つの国として形成されている。連合国のトップは外交的に用意はされているが、決定はロックフェラ連合国議会により採決される。最終的には数の勝負である多数決にて決定されるようなので、政治力はかなり必要な国になるとか。これも全てマコトさんから教えてもらった事だ。
何気に、マコトさんは勇者召喚されるだけあり、博学であり知識も相当の様子なのだ。イケメンってだけでも、こっちは負けてるのにね。う~ん。不公平だ。
ロックフェラ連合国の中心は由緒正しいトゥウェルヴという12ヵ国のようだ。
その一つである、都市国家ガリレオがマコトさんと僕が召喚された場所だ。
トゥウェルヴと呼ばれる12ヵ国とは別に、全都市国家の代表から投票により連合国元首が選ばれる仕組みになっていて、任期は選ばれてから引退する迄と言う形らしい。とは言え、基本的には長くても20年位で、平均は10年位で次の元首が選ばれる様だ。全187の都市国家を束ねる事、各都市国家の独立した立場を保ちながらの運営は予想以上に大変なのかもね。
トゥウェルヴはアテネ神様からの神託により選ばれた、勇者召喚の儀式をおこなえる都市国家なんだってさ。他の都市国家では儀式は出来ないそうだ。また、何処にどの黄道十二宮の勇者が召喚されるかは決まってない様で、ランダム性が強いのかそれとも、何か法則があるのかまだ判明されてないそうだ。ランダムにする事で国の統一を後押しするという事もあるのかも?
そもそも神様のお考えを聞くとかそういうのも無いのかな?所謂【神の御心】ってやつだろうね。
神託があり、それを信じるという形である事から神様が近い存在であるのは間違いない。見えない相手でも反応があるという事で、地球よりは信じやすいのだろうと思う。神託を受ける巫女様しか本当の事は、わからない気もするけどね。
黄道十二宮の勇者は各都市国家の元首より立場が上とされるようだ。
そして黄道十二宮の勇者を支援する都市国家は黄道十二宮の宮の支配地域となる。
これも召喚時と同じ様にランダムだけど、ロックフェラ連合国を12地区されるようで、これは議会で決まる。トゥウェルヴと、連合国都はその地区には含まれない。トゥウェルヴは基本的に召喚された黄道十二宮の勇者と同じ地区の代表になると言うのだから、ややこしい。
黄道十二宮の勇者はアテナ神様の加護により破格の強さを持っている。
人からしたら規格外の存在だもんね。マコトさんはレベル50からのスタートだからね。
他の勇者もそうなんじゃ無いかな?正直分からない。
「あの12人が並んでいる像は、もしかして?」
「そうですよね。間違いないんじゃないですか?」
不意に、マコトさんが指さして喋り出した。
指された先には全身金色の鎧に包まれた12体の像がある。集合写真の様にくっついているコンパクトなフィギアの様な感じで、灯篭の様なモノの上に載っている。
「あんな、ピカピカした鎧を着る事になるのかな?」
「そうなんじゃないですか?」
今、マコトさんと僕はお忍びという形で都市国家ガリレオの街中をぐるっと回っている。
お互いカツラをしてコンタクトみたいなモノをつけてるから、分からないと思う。ちょっと有名人の気分を味わっている。
「マジかぁ~。」
「嫌なんですか?」
「だって、黄金だよ?あれは。」
どうやら、黄金の鎧はマコトさんに嫌われたようだ・・・。マコトさんは派手なのが嫌いなのかな?
心底嫌そうな顔になっているけど、似合うと思うんだけどな。凛々しい顔の黄金鎧姿のマコトさんはとってもカッコいいんじゃないかな?うへへへ・・・イカンイカン。僕はノーマル。イケメンに要は無い。と僕は自分に言い聞かす。
「ですね。けど、マコトさんは似合うと思いますよ?」
「黄金って派手じゃない?私は派手なモノは苦手なんだよ。」
あぁ、苦手なのね。
同じ様にキラキラ顔してるのにね。僕もキラキラした顔になりたい。
本当に、今の発言がマコトさん以外のイケメンが言ったら、『死にさらせ!』『キラキラを剥いでやろうかぁ~あん!』とか、思うハズなのに、マコトさんが言うと嫌味にも聞こえないから不思議だ。
本当のイケメンってこんな感じなのかしら?
「それにしても、この街は凄いね。平和だ。」
「そうですね。もっとこう殺伐としているかと思ってましたよ。」
写真や、動画なんかで見るイタリアの街並みの様な街並みを見渡す。
人々は活気があり、あちこちから笑い声が聞こえる。
勇者召喚は魔王に対抗してって訳じゃないらしいから、絶望を感じてないからなのか、この世界の人が前向きなだからなのか分からないけれど、陽気な印象を受ける都市だと思う。
「ここの王の統治が素晴らしいのかな?」
「そうかもしれないね。」
マコトさんと僕は異国情緒を堪能する。
「あのお店、入ってみませんか?」
「うん?珍しいね。良いよ。行こう。」
マコトさんが同意してくれたので、武器を並べている一件の武器屋へと僕らは入った。
次回更新は2021年1月23日です。
よろしくお願いします。