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第七十八話 男の独白。

予定通り更新です。

〇月△△日



今は、ロックフェラ連合国にある都市国家オヒューカスで、摂政をしています。

さらに、大規模な(既存の都市の約半分に当たる面積の新規開拓)都市開発をおこなったので、そのエリアの開発も担当しており大忙しな日々を送っています。


そして今回は、眠り病についていた王様と王妃様を、アンジェラ王女殿下と護衛隊長ビアンカ様と一緒に異界に閉じ込められた魂を解放した所為で、貴族位を与えられそうになり、永久就職先が決まりそうになりました。


あれは、本当に危なかったです。

ちなみに、これは大々的に発表される事になり、都市国家オヒューカスはもちろんの事、ロックフェラ連合国内でも、驚きの混じった尊敬を持たれる事になってしまいました。

正直、荷が重いです。


アンジェラ王女殿下の弟君である第一王子フロイド君の笑顔が見る事が出来たので、まぁ良いでしょう。

ですが、アンジェラ王女殿下との婚約はダメです。

無理無理無理無理。

冗談ではありません。

だれが好き好んで王族の一員になりたいんですか?

ナイナイナイナイ。

アンジェラ王女殿下はカワイイと思うし、良い人ではありますが、婚約なんて考えられません。


えっ?王女が相手だし、王子が居るから王様にならなくて良い?

そう言って貰えたからと言って、はいそうですか。なんて答えませんよ。


勇者召喚でこちらの世界に来た時に、何の取柄もない僕を迎え入れてくれた国ではありますが、その恩は借金返済で済ませたと思いますし、異世界に来たので、ゆっくりと自由を満喫したいです。



◇◇◇◆◇◇◇


〇月××日



今日は王城での式の後、都市国家オヒューカスはお祭りとなりました。


王様と王妃様の快気祝いを兼ねたお祭りは三日三晩続く事になっています。

僕はビアンカ様に連れられて(連行されて)お祭りの屋台を巡り(巡回し)ました。


あれは、どう考えても、デートではありません!

だってそうでしょう?

手を繋いだり、腕を組んだりしますよね?

少なくとも後ろ手に決められる事は無いですよね?


しかし、片手なのに器用に沢山の食べ物を食べる事が出来るのですかね?

ある種の芸だと思います。

かくし芸ですね。

おかげで、僕の左手は今もジンジンしていますよ。


あと、デートと言うなら、絶対に私服ですよね?

ビアンカ様は鎧姿で来たのですよ?

いつもと変わりません。


あれではありがちな【どきどきする瞬間】はあり得ません。

そもそもギャップがないのですから。


出会う人、出会う人達が言うセリフも一緒です。

『お勤め、お疲れ様です!』

いったい、どれだけこのセリフを聞いた事か。


なのに、ビアンカ様は。

『おぉ。』

という言葉と何故か頬を紅くするのですよ。

ちょっとだけカワイイと思ってしまいました。

本当にほんのほんの少しですよ?


どうせなら、まともなデートがしたいものです。

とは言え、僕から動くつもりは無いので、あり得ないでしょうね。



◇◇◇◆◇◇◇


〇月□□日



ついに、新規開発エリアの経済関係とルールの大枠は完成しました。

後は中身を詰めていくだけです。

実権もアンジェラ王女殿下に譲る事が出来る事になりましたので、後少しです。


街の中の構成も順調に進んでいます。

エリアを納める統治者の館を中心として広がるエリアは、館の前に大きな通りを一本引いています。


この道は王宮ジンコの門とケンドラゴの洞窟に入口とを繋ぐ道となっており、主要道路になります。

これを中心にして上下左右に道を造っており、碁盤の目の様にしてあります。

計画的な街の設営にしている訳です。


もちろんケンドラゴの洞窟がスタンビートを起こさないとは言え、現状での話なので、入口は三重の壁と扉で厳重にしてあります。

僕が居なくなった後は、どの様になるか分かりませんからね。

先を見据えての投資です。


冒険者が住みやすい様に洞窟近くは低価格で済める借家を幾つか用意していますし、冒険者ギルドの素材引取所をケンドラゴの洞窟の真ん前に設置しています。武器屋・防具屋・道具屋・宿屋なども、この周辺にいくつか誘致しています。


あぁ、もちろん僕の屋敷も造りました。

専用の土地に専用の建物で、この場所は税金も掛りません。

それが開拓者の特権というモノでしょう。

わーっはっはっはぁ~。(ゲホゲホ)


全てが順調です。


ただ、どうしてこんな数のお見合い写真?が届くのでしょうか?

写真の技術はないので、似顔絵の様ですが、見る気になりません。

僕は、【お見合い結婚】をするつもりはありません。


ロックフェラ連合国中の色々なところから、連日届くお見合い話にウンザリしています。

ですが、『ちゃんと断らないと、大変な事になるぞ。』と脅されているので、代筆をしてくれる人を雇い、返事を出していますが、どうやったら無くなるのでしょうか?

困ったモノです。


あと一ヶ月の任期です。

どうにか無事に終えたいものです。

ですが、【黄道十二宮の勇者】の動きも気になりますね。

それにマコトさんの手助けをしたいですし、やはり一冒険者として活動もしていきたいですね。


ただ、ロックフェラ連合国からは出た方が良いのかもしれませんね。

お見合い話が無くなってくれれば、問題はないのですが、その辺どうなのでしょうか?


家はあるので、困ればこの都市国家オヒューカスに戻ってくれば、生きていけるので人生の心配事は減りましたけどね。


次回更新は

明日、2021年8月1日(日曜日)20時

よろしくお願いします。

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