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第二十六話 情報を手に入れる為に。

予定通り更新♪


今日は閣僚の紹介と会議だ。

とは、『内閣を構成する各大臣』という意味の言葉で、いわゆる『国務大臣』のことだ。そのトップが宰相という訳だ。


都市国家オヒューカスにおける大臣職は、全部で7個あるようだ。

宰相・・・国務大臣のトップ

内務大臣・・・内政に関わる業務を担当する部署のトップ。

財務大臣・・・財政に関わる業務を担当する部署のトップ。

軍務大臣・・・国軍に関わる業務を担当する部署のトップ。

建設大臣・・・建設に関わる業務を担当する部署のトップ。

外務大臣・・・外交に関わる業務を担当する部署のトップ。

商務大臣・・・商業に関わる業務を担当する部署のトップ。


で、現在の各大臣達全員が揃っている。

デズモンド・フォン・アクロイド:伯爵・・・宰相

ブラムス・フォン・オールポート:侯爵・・・内務大臣

イーサン・フォン・ベアリング:伯爵・・・財務大臣

ギデオン・フォン・バイゴッド:子爵・・・軍務大臣

ハンフリー・フォン・ビリンガム:伯爵・・・建設大臣

グランツ・フォン・バーデン:侯爵・・・外務大臣

ライナス・フォン・キャロウ:伯爵・・・商務大臣


どうやら、ブラムス侯爵とグランツ伯爵は大臣みたいだ。

顔をそむけたままこちらを見ようともしない。随分と嫌われてしまった様だね。


「今まで通りの役職で構わないという事でしょうか?」


「そうですね。当面というか、問題がない限りはそのままで良いと思います。」


ホッとしたような感じの面々。まぁ、そうだよね。


「ただし、僕が立ちあげる政策には従って頂く事になります。拒否は認めません。」


「なっ?!それは横暴だ!!」


「すいません。そこだけは譲れません。それがイヤだとおっしゃるなら、職を辞して頂いても構いません。」


あえて強権を発動する構えをとってみた。

まぁ、権力がこちらにあるという事を印象付ける為に言ったこと。


「ぐぬぅ!?」


何人かは下を向いて怒りを抑えている様子がある。


「わかりました。つまり平時はいつもと変わらず、新たな政策のみを増やすお考えですね?」


宰相デズモンド伯爵は怒る素振りも無く、確認してきた。


「はい。一年しかありませんから、いたずらに国政を惑わす事はしないつもりです。ですが、借金を返し、国庫を潤すには、政策は必要です。その為にする事は、皆さんの常識をひっくり返す様な事があるかもしれないので、拒否は認められません。」


「よ~く、わかりました。誰か、職を辞する人は居ますか?」


宰相が閣僚を見渡すが、誰も手を挙げなかった。


「では、承諾されたモノとしますが、宜しいですか?」


「ええ。構いません。皆さんもそれで良いですね?」


反対は出なかった。

というか、皆さん我慢した様だ。

貴族だけあって、権力には敏感だし、弱いのだろうね。

まぁ、表だってするんじゃなくて、裏から手を回すかな?


その後も、細かく取り決めをした。

そして、宰相と握手を交わして会議は終わった。


幾つかの取り決めの中で情報の開示がある。

僕が知りたいと思う事においては、全てを教えてもらうという物だ。

少なくともこれで、資料ぐらいは出してもらえるだろう。

資料さえあれば、何とかなる。


後、個人面談ならぬ、各大臣と一対一での会談を決めさせてもらった。

先ずはどの様な考えで大臣職をしているのかとか、気になったからだ。


そして、もう一つは随時報告だ。

宰相に出していた報告をもっと詳細にしたモノを定期的に出してもらうつもりだ。

面倒でもやる事で管理しやすくなるだろうと考えての事だ。


「ふ~、終わった。」


「お疲れ様でした。今、飲み物をお持ちします。」


「ありがとう。」


ようやく、自分の部屋に戻り一息つくと専属メイドのグロリアさんが飲み物を用意してくれた。専属メイドの二人はだいぶ僕に慣れた様子だ。


用意してくれた熱めのお茶を口に含み、今日一日の事と明日からの事を考える。


明日からは、僕も軍部の訓練に午前中だけだが参加する事にした。

訓練をする事でも経験値が入りレベルが上がる事を知っているからだ。

少しずつでも能力の底上げをしたいと考えている。


そして、昼からは各大臣との会談だ。

一日一人ずつで計七日。宰相から順におこなう事になった。

これで統治者側の情報は手に入る。

後は、被治者である民の情報が欲しい。


「街の様子を知るには、どうしたら良いかな?」


ぼそりと僕の口から洩れた言葉。その言葉にグロリアが反応した。


「歩くのが一番では?」


そう言った後、メアリーの顔を見て口を押えてアワアワしていたが、しっかりと聞こえたぞ。


「そうだね。やっぱそうだよ。そうしよう。」


僕は直ぐに、【クサナギ】を持ち、部屋を出ようとする。


「ちょっと、お待ちください。立場をお考え下さい!」


「ダイジョブだよ。ちょっと行ってくるね~。」


「あぁ~!!」


僕は二人に申し訳ないとは思いつつも、街へと出る為に行動を開始した。

普通に、扉を出て城の入口から出よう。


僕は真っすぐに白の出入り口へ向かう。

そこには二人の門番をしている兵が立っていた。


「ご苦労様。」


「「はっ!ありがとうございます。」」


そう言って頭を下げている間にさっと外へと出た。

うん。やっぱ出る事が出来た。まだ知られてないからかな?

さぁ、街の中を探検しよう♪


次回更新は

明日、2021年3月14日日曜日20時

よろしくお願いします。

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