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第二十三話 歓迎会?詰問会じゃない?

予定通り更新です。


あれから、大変だった。

アンジェラ王女の護衛であるビアンカに厳しい詰問をされた。

殺されるかと思ったよ。


それも、アンジェラ王女の事を思っての感情だろうし、行動だろうと想像できるから、怒る事はしなかったけどね。


で、僕とアンジェラ王女は嘘をついた。

入口を伝えなかったのだ。

それ以外の事は、全て話をしたし、クサナギという剣の事も見せたし話をした。

それでも、納得はしてくれずどうしようかと考えた結果、僕を鑑定してもらう事にした。

見せる事も出来るが、鑑定する方が理解しやすいだろうと思ってだ。


「これは?!」


それが鑑定者の驚きと共に出てきた言葉だった。

僕の称号には、【国樹神(トヨタマ)の寵愛】がついていた。

どうやら、この寵愛とか加護というのは、寵愛や加護を与えている相手を認識して初めて文字になる様だ。ファンタジーである。なんちゃって。正直わからない。あくまで結果論。


さらに、【国樹神(トヨタマ)様に選ばれ者】という称号が新たに付いていた。

なので、この二つの称号により納得して頂いた。


気になるのは【???????】がまだあるという事。

これは一体なんなのか?だね。その内、解明されるのかな?


新たに得た称号と言えば、【クサナギの所有者】という称号だ。

もしかすると、クサナギって凄い剣なのかも?そもそも、名前からして伝説に武器と同じ名前だからね。日本の伝説の武器があるとは思えないけど。


「鑑定ついでに、称号の内容詳細とか分からないですか?」


「誠に申し訳ございません。私では判明できません。」


残念ながら、内容・詳細は判明しなかった。

鑑定スキルもレベルがあるそうなので、高レベルじゃないと難しいのかもしれないね。

世の中、スキルとレベルなのだよ。きみぃ~。


納得してくれた。

納得してくれたのだけど、今度は期待が強くなってしまった。

しかし、称号があっても、レベルは10しかない。一般兵レベルだ。

何処まで出来る?そう言われたら、称号の内容が分からない以上、戦う事ぐらいしか出来そうにない。それも一般兵と同等ぐらいの戦いしか出来ない。それが現実だよね。あははは。


どうすっぺかぁ~?

正直わからん。だってさぁ~、勇者って言われても、あのマコトさん達、黄道十二宮の勇者はレベル50だって言っていたからね~。化け物クラスだよ。あの人たちなら一人でもかなり出来る事あるだろうけどさ。


「大丈夫です。国樹神トヨタマ様がおっしゃっておられたではないですか。先ずはレベルを上げなさいと。」


そう言って、目を輝かせてアンジェラ王女が僕を見る訳さ。

その少女の純粋な目の輝きを失望に変えるのは嫌じゃん?

という訳で、プレッシャーを感じる訳さ。レベル10の勇者には荷が重いよね。あははは・・・はぁ~あ。


で、どうするのかを考えなければいけない訳だ。

特に対処する必要があるモンスター討伐とかは無いし。

レベルアップをとは言われたけど、それ以外の事は特に言われていない。

さて、どうするのが良いのかが、わからん。


そんな事を、歓迎会をしてもらっている最中に考えていた。

今はアンジェラ王女の周りの人しか知らない事実だ。

だから、まだマシだろう。しかし何処から漏れるか分からんから、近い将来には国民に皆様の知る所になるだろう。そうなったら、不安しかない。


「アンジェラ王女!これはどういう事ですか?!」


大きな声が、会場中に響き渡った。


「これは、グランツ伯爵ではありませんか?どうなさったのです?」


アンジェラ王女はビックリした顔になって、聞き返す。


「どうもこうも、ありません!何故、我々貴族に相談も無く、物事を決められたのか?」


「どうしたというのです?」


「このどこぞの馬の骨ともわからぬ男を、転移者というだけで、我が国が支援するなど、我らの国の財政からその様な余裕が無い事は分かっておいででしょう!」


僕の事を指さし、苦言を申し立てるグランツ伯爵さん。

とても険しい顔をしている。


「ジュン様を前に失礼な発言は許しませんよ?!それに私は、ちゃんと言っておりましたよね?行くからには、独断する事もあると。」


「それは儀礼的なモノで、普通は持ち帰り相談なさるのが、常識ではありませんか?」


確かに、一理ある。一理あるが、今回の場合はどうだろうか?

それに、公衆の面前で、この様に言う必要があったのだろうか?


「グランツ伯爵。それ位にしておきなさい。アンジェラ王女殿下の深い考えがあって事でしょう。そうでございますよね?殿下?」


そこに、ニヤニヤした太った男が仲介する感じで、追及している。

この男は侯爵と言ってなかったか?さっき挨拶された気がする。

険しい顔を作ったアンジェラ王女はキッと顔を上げた。


「勿論です。一カ月後には、ジュン様のお力でこの国が良い方向に動き出す事でしょう。ですよね?ジュン様?」


あっ、言った。言っちゃったよ~。

しかも、僕に振って来た。マジか~。今の僕には何も見えてないんだが。


「ほぉ~。さようでございますか。ジュン殿、間違いございませんか?」


僕を見る目がイヤらしい感じだ。

どうせ、出来ないだろう?無いだろう?的な顔を見せる。

これ、絶対バカにしているよね?

はぁ~、少しはゆっくり考えたかったんだけどな~。

僕は深いため息をつくのであった。


次回更新

2021年3月6日土曜日20時です。

よろしくお願いします。

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