ギャルが世界で一番美しい
ギャルに見られてる。
ひとりでカフェなんて来るんじゃなかった。
どうしても、このパンケーキが食べたかっただけなんだけど。
ひとりで来たら、ギャルだらけの店内で浮くなんて、分かっていたことだ。
冴えないおじさんだということを、もっと自覚しておくべきだった。
ひとりのギャルがずっと、こっちを見ている。
こんなオッサンがひとりかよ、珍しいな、と思っているに違いない。
すると、そのギャルがゆっくりと、こっちに近づいてきた。
そして、こう言ってきた。
「崩れやすいので、一枚一枚取り分けてから、切って食べた方がいいですよ」
今日、出逢った人のなかで、このギャルが一番美しいと感じた。