嫉妬
「というわけで遊園地に誘われまして」
「いやなんで?雨は解決したん?てか3回目で遊園地ってなんか早くないか?」
木島の口調がいつもと違っているがそれには突っ込まないようにしよう。
「正直雨についてはかなり難航しているよ」
「ふーん。でトラウマとかないか聞いたの?」
「まあ、やんわりと聞いてみたけど何か起きたわけでもないみたいで、お手上げだ」
「何もないかぁ。そういえば喫茶店に行ったのって昨日?」
「そうだね」
「昨日結構晴れてたけど、もしかして彼女の気分が良ければ雨は降らなくて晴れるんじゃないの?」
「雨だけじゃなくて晴れにもなるってこと?」
「加藤さんが気づいてないだけでその可能性もあるよねって話」
「そっかぁ、でもまあ、晴れになるのは別に問題ないでしょ」
「まあ問題なのは遊園地よね」
「それは問題では無いのでは?」
そんなくだらないことを駄弁っているうちに昼休みは終わった。
家に帰りベッドに横たわりながらスマホを見ると加藤さんから、【日曜日の朝9時に駅集合でいいですか?】とメールが届いていた。
俺は嬉しさのあまり、泳ぐように足をバタバタと動かして【大丈夫だよ】と返信する。