表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/124

茜色の世界5


「都お姉ちゃん。お腹重くない?」


姪の律が都に甘えてくれるようになり、最近は二人で一緒に夜眠ることが増えた。


都は嬉しかった。夜は殊更一人になると考えてしまうから。


もう帰れないのか?

迎えがなぜ来ないのか?

向こうで何かあったのか?


先の見えない不安ばかり。

だから律と言葉を交わし、小さな温もりを感じるとほっとする。

世界に取り残されたような孤独を紛らわすことができる。


「重いよ。でも、それが嬉しい。赤ちゃんが大きくなった証拠だからね」


おやすみ、と律に布団をかけて都は目をつむった。

もういつ生まれてもいい頃なのだ。

ユキの時は、夫が立ち会ってくれた。それどころか助産までしてくれた。

でも、今度は…


今は、お腹の子のことに集中しなければ。

ルーと別れてまで、この世界に来たのだから。


翌朝陣痛が始まり、夕方には満の診療所に都はいた。


ルシウス…!

心の中で何度も夫の名を唱えた。彼がそばにいると信じて気力を振り絞った。

そうして…明け方に生まれた子は、女の子だった。

愛という意味を込めて、マナと名付けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ