説明
誰も知らない物語を貴方に…!!
(コツ…コツ…コツ…)
何者かが貴方の背後を足音を立てて通り抜け、目の前に現れる。
此処は何処か?何故周りは暗いのか?何故自分の周りだけ明るいのか?
そんな事を思う前に貴方の目に足音の正体が現れる。
貴方の目の前にいるのは貴方の胸元位しか身長のない黒いフードを深々と被った人物。
その人物は貴方の真正面に立ち、貴方へ向き直ると、口を開いて喋り出す。
???
「やぁ♪やぁ♪こんにちは」
貴方が動揺すると目の前の人物は軽く一礼をし、また口を開き出す。
???
「いやはや、動揺するのも当然さ。
突然こんな所に来たら誰だってそうなるよ」
彼はため息を漏らしながら続ける
???
「あぁ…自己紹介がまだだったね。
うーん…っと言っても僕には名乗る名前が無い…」
彼は腕を組み悩んでいる様だ
ナシ
「そうだ!今日から僕のことは〝ナシ〟と呼んでくれ♪」
ナシは少し大げさな身振りをし、ポーズをとるとそう名乗った
ナシ
「実は君をこんな所に呼び出したのは他でもない、
君は今から僕達の世界の物語、〝クレアシオン〟を読もうとしていただろう?」
貴方は「その通り」と答える
ナシ
「そうだろう?そうだろう?
だがこの物語は事前に頭に知識を入れて置かないと訳が分からなくなる…僕も初め読んだ時は理解するまでちんぷんかんぷんだったんだよ」
ナシはわざとらしく両肩を上げ、首を降る。
ナシ
「そこで僕みたいな被害者を増やさないために僕が君に直々に解説をしに来てあげたわけさ♪」
貴方がよく分からない様な顔をしているとナシは指を鳴らす。
するとナシの頭上に1冊の茶色い本が降って来る。
ナシ
「よっと♪」
ナシは真上に手を上げその本を受け止めると本を無造作に開き出す。
するとナシの体長よりも大きな地図が空中に浮かび上がり、クルクルとゆっくり回っている
その様はまるでホログラメーションの様でもあった。
ナシ
「これがさっき話した僕達の世界、クレアシオンさ
この世界には魔法と言うものがある。
だが君が知っているような派手な魔法とかはないんだ
僕達が使うのは製造、操作、消失、たったこの三つなんだよ。
しかも僕達の世界の住人は一部の人しか魔法が使えない、外から来た人は別だけどね。
更に1人の人間は一つの属性しか扱えない。」
そう言うとナシは本のページをペラリと1枚めくると地図が人と草花の属性関係図へと変わる。
ナシ
「例えば草花の属性を扱える者は木の種を創り出し、土に植え、木を瞬時に成長させ、それを消し去るっていう一連の流れを作り出す事が出来る。
これが僕達の世界の〝魔法〟なんだよ♪」
この話を聞き、貴方はふと疑問に思うだろう。
〝使い方によっては凄いことが出来るのではないか?〟と…
ナシ
「そう!それなんだよ!!確かに使い方によっては凄いことが出来るんだ、だけど一つの属性ではその凄いことが限られてるんだ。」
貴方は考えを読まれたのを驚く前に〝限られてる〟という言葉に疑問を持つだろう。
ナシ
「さっき話した草花の属性だけだと出来てせいぜい森を創り出すくらいさ、だけどこれに炎の属性をぶつけるとどうだろうか?
森が一瞬で木炭の山になるんだよ!!」
ナシは手を組み楽しそうな声色で話を続ける。
ナシ
「資源が大量に手に入ると君たちの世界の場合、地球寿命が長くなるんだろう?
木炭を加熱発電で電気を作り、そこから出た燃殻は土に混ぜると肥料になり野菜や果物が実り易くなる。
更に雑草は牛や豚が食べ、その肉は上質な脂が乗った物になり君たち人間が美味しく食べる…
どう?かなり画期的だと思わないかい?」
貴方は様々な疑問を思い浮かべながらも、ただ淡々と聞いているだろう。
ナシ
「現に僕らの世界はそういった魔法を人々で協力し合い、平和に暮らしていたのさ
だが…その平和を脅かす者が現れた。
その脅かす者を僕達はなんと呼んだと思う?
答えは〝穢れた子〟さ…」
ナシはまた本をめくり出すと、関係図が1人の赤毛の少年へと変わった。
ナシ
「どうやら魔法使い同士に子供が出来るとその子は二つ以上の属性魔法を扱えるみたいなのさ。
彼もその二つ以上属性魔法を操る者であり、平和を脅かす者の1人…
今回のこのお話はそんな彼のお話さ♪まぁこのお話は僕も読んだことが無いけど…君なら大丈夫だろう。
さぁ行っておいで…新しい世界へ!!!」
いきなり貴方の目の前が明るくなったと思うと暗闇にいた前の場所に戻っているだろう…
次作品はいつ投稿かは未定なり(´ω`*)゜.:。+゜