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愛の夢




挿絵(By みてみん)









「あの子のピアノってうるさいだけで、余りうまくないわよね。」

「ほんとよね! テクニックがあるだけじゃない。なんであの子が金賞なんだろう。 正直、"ヘタクソ"だよね。」

「あんな演奏ならロボットにだってできるわ。」

ロビーに響く笑い声。馬鹿にした会話。

幼い心では、耐えることができなかった。





十一歳の春。

守沢(もりさわ)茜音(あかね)はピアノが弾けなくなった。

きっかけは、リスト作曲の『愛の夢』。

大好きだったはずのピアノの音は、あの日を境に、大嫌いな音に変わってしまった。

















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