悪魔と呼ばれた少年と悪魔
書いていて割と楽しいんですけど読み返すとセンスの無さに悲しくなります。
気付いたら暗闇の中にいた。何も見えない。何も聞こえない。ほんの数秒だったが、数分のように感じたあと、声が聞こえた。
「フハハハハ!人間!貴様が死ぬ前に我の名だけ教えてやろう!我は、禁忌の悪魔……、ゴホン!禁忌の悪魔……、なぜだ……何故名前が思い出せないんだァァァァ!」目の前の巨大な龍が姿を現すと同時に怒鳴り出した。「そこの人間!我を解放したのなら名を名付けよ!」「え、えーと、俺、その、呼び出したくて呼び出したんじゃなくて…」「悪魔にとって名は生命!このままじゃ我は消えてしまうだろうが!」「じゃあなんで忘れた…んですか?」敬語を使うのを辞めようかなと一瞬思ってしまった。「そもそも我気まぐれの悪魔だったから!5000年も封印されてたら普通忘れるから!」「悪いことしたからじゃないんですか?」「我は悪くない!悪くないぞ!イライラしてたからそこら辺の生命全て根絶やしにしただけじゃ!」「充分極悪じゃないですか…」「頼む!人間!我は消えたくない!そもそも名を忘れたら力はほぼ0に等しいんじゃ!それにこれは契約じゃ、悪魔に名を与えるということは一生の服従ということじゃ!」「禁忌の悪魔的にはいいんですか?人間なんかに服従して。」「頼む!地獄だけには行きたくない!行きたくないぞ!」「あるんですか?」「知らん!もしあったら我多分酷い罰を受ける!痛いのは嫌じゃ!」精神が4〜5歳の巨大な龍が泣き喚く奇妙な姿がそこにはあった。「あ〜もう分かりました!あなたの名前は……そうだなぁドラゴン……あっ!ドライズにしましょう!」「人間!恩に着るぞ!」
巨大な龍は瞬く間に形を変え、小さな龍となった。「あぁ!!我の最強の皮が!魔力が!なくなってしまった……」悪魔というものはこうも感情が豊かなものなのだろうか。
「あの今更ですけど、人間に恨みとかないですか?」「封印されて5年ぐらいはあったかの、正直言うと封印から出られたことが一番嬉しいんじゃ。時に人間、我はそなたの配下となった訳だが名はなんと申す。」「アクイラ・ガリューズです。」「そなた、配下なのに我に敬語をずっと使うのか?」「気まぐれです。仮にも推定5000歳以上の巨大な龍ですから。」
そうして俺は禁忌の悪魔と名乗る奇妙な龍、ドライズと契約をして、隠し部屋から出た。やはりある特定の本を奥に押し出すことで開くシステムらしい。そしてドライズ、こいつの過去の話は、いくらでも聞く時間がある。ゆっくり、少しずつ、話を聞いてやろう。そう思った。
そして俺は、深い後悔をする。契約をするということの意味、禁忌の悪魔という存在、そしてこの本がこんな場所に置いてあることを考えようとしなかった俺に。
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