1話-私の家族
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いきなり部屋が明るくなる。
お姉ちゃんが窓のカーテンを開けたようで。
少しカビの生えたような、匂いと太陽の明かり安眠を妨害する。
まだ起きたくないと眩しさに抵抗していると誰かが歩いてくる音がする。
「リリィ。
リリィおはよう、そろそろ起きなさい」
お姉ちゃんに布団ごとゆられながら起こされる。
これはこれで気持ち良くて、ほどよく寝られそう。zzzz
「ん。むぅzzzz」
微睡みに任せ、このまま2度寝をしようと姉の声を無視しまた寝よう
なんて甘い考えをしていると
どんどん強く揺られ、次第に痛いくらいになってきた。
「リリィ。起きてるでしょ」
その瞬間私にゾワッとした悪寒が走る。
姉の優しい声が反転し、底冷えするような声がする。
まぶしいぐらいの太陽の光が差し込む窓からは何か察したのかバサバサッという音が聞こえた。
飛び起きるように起きて、お姉ちゃんを見る。
窓の外はすっかり明るくなっていて、少し寝坊したみたい。
「起きる!
はい。今起きた!」
そんなことよりも、お姉ちゃんである。
姉を怒らせるとほんとにヤバイ!もちろん、私が。怒ったお姉ちゃんは私を起こす事なんて造作もないだろう。
お姉ちゃんとお母さんは決して怒らせてはいけない。それでも睡眠の誘惑には抗うことは難しいくて、こうして怒られかける日がある。
怒ったお姉ちゃんは家族ということもあって、起こし方が容赦なくなるのだ。ほんとに。
泣いて謝っても許されなくて、痛い目にあったことがある。その日の事はもう、思いだしたくない。。。
お姉ちゃんは怒ると本当に怖いの。。ぶるぶる
恐る恐るお姉ちゃんを見るといつも通りのお姉ちゃん。
「リリィおはよう。朝ごはんお母さんが作ったから早く準備してね」
「あ、準備しなきゃ!お姉ちゃん、髪結うの手伝って」
「はぁ、まったく。その前に早く着替えなさい。」
お姉ちゃんに引き続き、お母さんを怒らせるわけにはいかないので、準備を手伝ってもらう。
「これでよし。うん。今日も私の妹は可愛い」
「えへへ。ありがとう。お姉ちゃんも綺麗」
私のお姉ちゃんのエレイン・ワーグナーは、絶対美人になるというくらい整った顔立ちをしている。
窓から差し込む光がお姉ちゃんの髪に反射して透き通った緑の色に見える。
こういう色をエメラルドグリーンっていうのかなっていつも思ってる。
エメラルドは貴重な宝石のため見た事がないからわからないけど。ほんとに綺麗。
ワーグナー上級貴族は、父の代で上級貴族に昇格したばかりである。
上級貴族には、その家を支える為に数多くの中級、下級貴族を必要とするが、人が足りなかった為。
父を支えるためにお母さんは苦労している。
お姉ちゃんも、そのお手伝いをしているので、よくあれこれと難しい話をしている。
優しくて、賢い立派な私のお姉ちゃん。
ドアの外で待っててくれたお姉ちゃんと一緒に食堂へ向かう。
「」
「」
食堂につくと、いい匂いがする。
姉と一緒にご飯をテーブルに運び、
お母さん、姉と一緒に食前の祈りをささげる。
「「「生命の神と大地の御使いに感謝を。いただきます。」」」
お母さんの名前は、マリアーナ。
綺麗なスカイブルーの髪の色をしていて、澄んだ色がお母さんの雰囲気によく合っていて、とっっっても美人なの。
優しく微笑んだ顔はまるで地上に降臨した美の精霊のよう。とお父さんはお母さんを自慢する。
ちなみに私は、微笑みよりも私たちといるときの笑ったお母さんが一番好き。
優しい雰囲気にさらに磨きがかかり、まるで美の化身なの!
お父さんは、今日も騎士の仕事でもう家を出たみたい。
領主の筆頭護衛騎士を務めている。
お父さんは、夕暮れ時に見る濃い青?っぽい髪の色をしていて、
結構な男前なんだけど、私たちの前だと、デレデレしてて、色々台無し。
優しいお父さんは大好きなんだけど。
そのことをお父さんに言ったら、そのあと髪とかぐちゃぐちゃにされちゃうから内緒。
いつまでも子供っぽいところがある。
そんな、ワーグナ上級貴族の末っ子が私、リリアーナ。
リリアーナ・ワーグナー。
家族からはリリィって呼ばれてます!
この前7歳になったばっかり。
まだまだ物語が始まったばかりですが、続きが読みたいと思った方はブックマークよろしくお願いいたします。