表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/213

060:躍進2

 最初の二匹を危なげなく仕留めた事で、今の狩りの方法に自信を深めた。


 一層の草原エリア内でも、二層へのルートを外れた場所を探索してみる事にした。


 ルピナスに先行してもらい上空から、索敵を行えば、草の茂みに隠れている獲物を必死に探しているうちに、獲物に接近を気付かれ逃げられるという事も起こらない。


 (恵まれてるな……でも今は余計な事を考えず、頑張って強くならないと)


 シルフィーから聞かされた話や、精霊石の事が僕にとって重圧になっているのは事実だった。


 (でも焦ってもどうにもならない、やれる事を確実にしなきゃ)


 僕はそんな想いを抱きながら、東に見える木を目標にして、歩きだしたのだった。


◻ ◼ ◻


 草原エリアを歩いていると、そこがダンジョンである事を忘れそうになる。ダンジョン探索を始めて三日目にしかならないが、いつ訪れても穏やかな気候で草原を時々、爽やかな風が吹いたりする。


 (僕の育ったコルネ村の森林より過ごしやすそうなんだけど……)


 僕がそんな風に少し散歩気分で歩みを進めていると、「チチッ!」とルピナスが獲物発見の合図を送ってきた。


 (ゴメン! ルピナスちょっと気を抜きすぎたね)


 心の中で謝罪しているとルピナスが「チチッ」と小さく鳴いた。謝罪の気持ちが伝わったのかもしれない……こういう時、精霊は意志疎通が楽でいい。


「ディーネ! 遠距離から攻撃してみて!」弓での攻撃が、どの程度の距離から通用するのか確認したかった。


「ん!」ディーネは短く返答すると、弓に【スプラッシュアロー】が番えられた。


 その時、警戒心の全く無かった筈の、レッサーラビットの耳がピクピクと警戒して動き出したのだ。


 僕はディーネに待機させ、ルピナスに釣り役の指示を出した。このまま攻撃して回避された場合、ディーネにレッサーラビットの敵視が向かう可能性があった。


 魔物は警戒状態から攻撃行為を受けると、対象に対して反撃してくる可能性が前回の経験から予想できた。


 ディーネがどの程度の攻撃に耐えられるのか分からないので、無理は出来ない。


 (宿り木の精霊樹が無事なら完全に消滅はしないらしいけど)


 だからと言って、試してみる気にはなれなかった。


 結局、僕が盾役をして、レッサーラビットを引き付け、ルピナスが牽制し、ディーネが止めを刺した。


 ディーネは初期位置から動かず遠距離攻撃で仕留めた事から、十分使えそうな威力があった。


 恐らくディーネはレッサーラビットにとって脅威となる存在なのかもしれない。


 (シルフィーが、魔物は自分より強い相手が近づくと警戒すると言っていたけど……)


 不意討ちでの攻撃が出来ないのは残念だけど、遠距離でも十分威力がある事を確認出来たのだ、これで十分だと納得する事にした。


 ◻ ◼ ◻


 夕方近くまでひたすら、草原エリアを歩き回り結局、十匹もの獲物を仕留める事が出来た。


 ディーネによる血抜きの短縮がなければ、これだけの成果は出なかっただろう。 


 ダンジョン入り口まで戻った僕は、木の棒を二本、ポーチより出した。レッサーラビットを四匹吊るして地上への階段を登って行ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ