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ほかほかのお味噌汁

作者: 夜朝

細めで長いしっぽが

楽しそうに揺れている


昔話が似合いそうな

囲炉裏をかこめる一軒家


そこに炭をくべて

部屋をあっためると


真っ黒になった指先で

かいた頬が同じく黒くなった


白い猫の耳と尻尾を生やした女の子が

片方黒くなった頬を持ち上げて


にしゃー

と笑う


横に広がった口元から

牙が何本か見えている


半猫の少女は

囲炉裏の周りに置いてある座布団を

ぽんぽんと叩くと

掛けてある鍋の中を

お玉でかきまぜる

具沢山のお味噌汁だ


既に出来上がっているそれを

すぐに食べないのは

魚を釣りに行ってくれた

同居人(猫)を待っているから


近くの川に魚が放流されてから

かなり多くの釣り人が

行ったり来たりしてた


釣れるといいな

ちょっと心配


でも大丈夫

釣果がどうであっても

ありがとうって

ぎゅーっとしてから

ほかほかのお味噌汁で

乾杯するから


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