表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/71

第四話 家GET

 そんなこんなで、ステータスの確認は終わった。


 次にすることは、修行。と言いたいが、まずは生きなければならないため、食料確保と水の確保。さらに言えば、屋根があれば言うことなし。

 こういうときは無限収納庫に何か入っているのが、テンプレと言うやつなのだが、予想を悪い意味で裏切ってくれた。


「空っぽじゃねぇか!」



 仕方ない。

 ここは、案内役に頼らせてもらおう。


「ところで、食料と水。出来れば、家があれば言うことないんだけど、どこかにあるかな?」


 若干遠慮がちに聞いてみると……。


「あるぞ。小さいが、神様が用意したそうだから大丈夫だと思うぞ。魔神様が言ってたけど、適当コンビの二人には任せられない。って言って、忙しい合間を縫って、水神様が用意してくれたそうだ。だから、安心していいそうだ」


 適当コンビとは、加護を見る限り火神様と戦神様だろう。こう言っては失礼だろうが、無限収納庫の中身を見れば、大体分かる。水神様に感謝である。


「あと、さっきから気づいてると思うが、魔境なのに魔物がいないだろ? 何も俺のせいってわけではないからな。転生してすぐに死んだらかわいそうってことで、魔神様が家の周囲に結界を張ってくれたそうだ。

 ちなみに、悪意があるものを通さないだけで、悪意がなければ魔物も入ってくるから、しっかり判断しろよ」


 魔神様にも感謝である。

 でも、悪意がない魔物ってことは、魔獣の可能性もあるのだろうか。


「魔獣も人を襲うのか?」


「襲うぞ。神獣は聖域を脅かす存在以外は無視してるが、聖獣以下は討伐対象だ。神獣は特例を除き、神様の部下だから、討伐対象から外れる。

 あと、言い忘れてた。この世界に、もう一種と言えばいいのか……生物がいる。それは、創造神様のペットだ。魔法も、種族特性の魔術を使う。この世界の下界の中では、三体の神様の次に強い。それに、部下とかじゃなく、創造神様の家族だからな。敵対は神罰の対象だ。

 もう分かってると思うが、なぜこの話を今したかというと、この島が彼らの住処だからだ。この島は、二体のペットが住むために、創造神様がアバターを使って、可愛がるために創られたからな。気をつけるんだな」


 創造神様のペットがいるとは、思ってもみなかった。だが、気持ちは分かる。俺もモフモフが好きだからだ。

 それ故に、創造神様もモフモフしたいのだと、理解できる。ただ、規模が違いすぎるだけなのだ。



 そういえば、ボムは見たことあるのだろうか。


「どんな姿か分かるのか? というか、住んでる場所が分かれば、近寄らなければいいのだから、分かるなら教えてくれ」


 すると、何か考えながら話し出した。


「住んでる場所なら分かる。ここから見える、あの大樹が住処だ。あの大樹は、創造神様がペットのために植えた、精霊樹だからな。島の象徴だ。

 ただ、姿をはっきり見たことはない。何やら真っ白な雲を魔術で創って、その上に乗ったり寝そべったりしながら、この島の見回りをしているらしい。俺が、見たのは寝そべった何かが、空を漂っていたのを見ただけだ。だから結論は、わからない」


 精霊樹って世界樹とは、違うのだろうか。

 まぁ近付かないようにしよう。

 それが一番無難な気がする。

 そんなことより、家の確認をしよう。


「じゃあ、家まで案内してくれ。他は、追々教えてくれよ」


 巨大な熊と並んで歩きながら……

 いざ! 新居へ!









 目の前の建物を見て、茫然自失。

 屋根と柱しかない。


 えっ? 壁は?

 すべてが入口で出口。

 それでも、玄関には、申し訳程度にドアが設置されてる。


 意味ある? これ。

 むしろ、何でつけようと思った?

 まさか、俺には透明に見えるだけで、壁があるのかも。

 このオーシャンビューを楽しんでもらいたい、水神様の粋な計らい。さすが、海洋を司るだけはある。


 恐る恐る、透明な壁に触れてみる。

 そんなおかしな行動を見たボムは……。


「何してるんだ? バカみたいな行動して。そこには何もないぞ。それに、人はここから入るんだろ?」


 呆れ顔のボムは、そういうとドアを開けて入ろうとする。

 分かっていた。ただ、希望が少しでもあればと思ったのだが、どうやら混乱していたようだ。

 そして一人恥ずかしい思いをしながら、ボムを見る。すると、入れる要素が全くない。それにも関わらず、一生懸命玄関を潜ろうとしている。


 まず、ボムの身長と屋根の高さが同じくらい。

 ドアの幅の二倍以上のお腹。

 何をやっても入れないのは、目に見えてる。

 むしろ、穴だらけの壁から入った方が、まだ可能性があるだろう。


「おい。そこのおデブさん。どうやってもそこからは入れないぞ(笑)」


 今度はボムが、顔を赤くして恥ずかしがっていた。


「デブじゃねえ。家が小さいのが悪い」


 そもそも今まで野生だったんだから、家に入る必要があるのだろうか。あと、大体巨大なやつについてる、サイズ変更スキルはないのか? と思い、聞いてみた。



「せっかく人と契約して、人と同じ行動をとれるのだから、人の国にあるダンジョンに潜ったり、文化に触れたりしてみたいじゃないか。創造神様も冒険して欲しいって願っているんだからな。

 あと、そのサイズ変更スキルは、もっとデカいやつが過ごしやすいように、持ってることがあるな。ドラゴンとかな」


 お前も十分デカいわ! と、心の中で叫んでいた。

 過ごしやすいようにって、ドアを潜れない時点で、そのスキル必要だろう。と思いながら、何故こんな家になったかを考えると、一つの答えが浮かんだ。


 神様の空間ってスゴイ開放的だったのだ。

 何もない空間に、ポツンと机だけ。

 その結果、これが理想で最適だと思っても不思議はない。


 まぁ屋根があるだけマシだと思うことにしよう。

 中を壁があるはずの場所から覗くと、水の樽と食料が入ってるらしき袋とナイフだけが置かれてる。床は一応張ってあって、布団らしき物もある。

 ただ、横にいるコイツをどうしよう。


 ワクワクしながら中を覗くデカい熊を見上げつつ、新しい相棒との新生活に一抹の不安を抱えながら、思いを馳せるのだった。





面白いと思ってくださいましたら、感想、ブックマーク、評価をお願いします。

やる気がみなぎります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ