55話 フィーリアVSココ
「ライトレイン!!」
「きゃあ!」
「ぎゃあ!」
私の手から放たれた光の雨は獣人である【クルスト学園】の生徒二人に直撃し獣人の生徒二人は倒れた。
“マルスン選手、カメーラ選手戦闘不能。フィーリア選手の勝利。残り人数42人”
「ふぅ、何とか勝てました」
獣人の生徒二人が回収されるのを見ると私はホット一息付き辺りを見渡した。
大丈夫。もういませんね。
最初の部屋から転移するとそこは辺り一面岩しかない荒野でした。
そこで同時に二人の生徒に出くわすとは思いませんでしたが、何とか勝てて良かったです。
私は別の場所に転移しようと魔方陣に近づいたら、何やら魔方陣が光だしました。
「あれ?ここは何処?」
そこには熊の耳をした小柄は女の子がいました。
「貴方は確か、先程の........」
あの子は確か前にレオーネさんを殴り飛ばしていた、確かココさんでしたね。
「あれ?君は確かあの時に居た人族さん?」
ココさんも私の事を覚えていたのか首を傾げた。
「はい。私はフィーリアと申します」
「僕はココだよ」
互いに自己紹介を終え私は構えを取った。
「それではやりましょうか」
「あ、やっぱりそうなるよね」
ココは何故か戦う事に躊躇していた。
「先に言っておくけどねフィーリアさん。僕の力ってたまに怪我じゃ済まない事があるからさ、棄権するなら今だよ」
ココの言うことに私は少し変に思ったが、考えを曲げる事はなかった。
「大丈夫ですよ。勝つのは私ですから」
「.......そうだよね、そう言うと思ったよ」
ココは諦めたのか目付きを変えた。
「それじゃあ行くよ!」
そう言ってココは地面に指を突っ込んだ。
すると地面にヒビが入り、ココはそれを持ち上げると地面が抉り取られ地面に穴が空いた。
「えい!!」
ズゴォォォン!!
ココは持ち上げた地面を私の方に向かって投げた。
私はそれを避けると後ろで物凄い音が聞こえた。
力が強いとは思ってましたけどまさかこれ程何て......。
今私はココさんがさっき言っていた事がようやく分かりました。
確かに怪我所じゃ済みませんね。
もしさっきのが当たってたらと思うとゾッとします。
「ホーリーランス!」
地面を避けた後私は透かさず手を前に出し光の槍をココさんへと放った。
「何の!!」
するとココさんは後ろに下がりまた地面を掴むとまるでちゃぶ台返しの要領で地面を盾にした。
ホーリーランスは地面に阻まれ地面を砕き消えていった。
「ありですかそれ......」
「これしか出来ないからね」
ココさんのやり方に私は度肝を抜かれているとココさんはあっけからんと言った。
「これは僕のユニークスキル【超怪力】っていって、見た通り力が物凄く強くなるんだ」
ココさんは腕を曲げ力こぶを見せようとするが、その細い腕からでは何も出てこない。
よくそんな細い腕であんな事が出来ると私は思った。
「さあ、どんどん行こうか!」
ココさんは地面を蹴って私に突っ込んできた。
【超怪力】のせいかそのスピードは速く瞬く間に私は距離を詰められた。
「えい!!」
「がはっ!!」
甲高い声からは到底想像出来ないパンチを私はお腹に受けた。
私は後ろに吹っ飛び岩の壁に張り付けられた。
骨が軋み呼吸がしづらい。
「ぐっ!ゴホッゴホッ!」
私はお腹を抑え膝を地面に着け咳き込んだ。
魔力で防御していたとはいえ何て威力何でしょう。
「どう?降参する気になった?」
私の姿を見てココさんは私を見下ろすように言った。
私はお腹を抑えながらも立ち上がりココさんを見つめた。
「降参する気はありません。私は貴方に勝つと決めたんです」
こんな所で負ける訳にはいきません。
私は、私達は優勝するんですから。
「そう。それじゃあ悪いけどもう一発喰らってくれる」
ココさんは再び地面を蹴って私に向かって突っ込んできた。
私はそれを見てお腹に手を抑えたまま目の前に強い光を出現させた。
「フラッシュ!!」
「わっ!何!?眩しい!!」
目の前の強い光にココさんは立ち止まり目をくらくらさせた。
私はその場で両手を上にやり光を集めるイメージをした。
光はココさんの真上で圧縮されていく。
この魔法は時間が掛かるのでフラッシュはそのための時間稼ぎです。
「うーん、やっと目が........って何それ!?」
目をパチパチさせながら目を開いたココさんは私の作り出した光の圧縮玉を見て驚いていた。
もう遅いです!!
「光の鉄槌!!」
圧縮された光はレーザー光線となってココさんへと降り注いだ。
「この!!」
ココさんは透かさず地面を抉り取り地面を上に持ち上げ盾にした。
だがそれも虚しく一瞬で破壊されココさんは光の餌食になった。
「あぁぁぁぁぁ!!」
ココさんは光に包まれ悲鳴を上げた。
地面は光によって溶かされ辺りは煙に包まれた。
光が収まりそこには衣服が軽く焼け焦げていたが、立ったままでいたココさんの姿があった。
「はあ.....はあ.....はあ......」
「う、嘘........」
私はその事に驚きを隠せなかった。
光の鉄槌は私の中で一番強力な魔法だ。
それを耐えきられて驚かない筈がなかった。
「はあ.......はあ.....やって.....くれたね.............」
だがココさんは既に虫の息なのか動くのがやっとという感じだった。
「まさか耐えられるなんて......まあいいです。直ぐに終わらせましょう」
私はそう言ってココさんに止めを刺そうとした時後ろから声が聞こえた。
「ココに何してんだよ!!」
その瞬間私は急に後頭部に強い衝撃を感じた。
視界が歪み私は地面に倒れ伏した。
いったい......何が......。
顔を上げるとそこには今大会の本命の一人であり獣人の切り札であるレオーネさんの姿があった。
「レ....オ」
ココさんはレオーネさんを見て気が緩んだのか糸が切れたかのように地面に倒れた。
「ココ!!おいしっかりしろ!!」
レオーネさんはココさんの体を揺らすとココさんは倒れたままレオーネさんに言った。
「レオ.......後は任せたよ」
そう言ってココさんは目を閉じた。
するとココさんの体は消えそこには私とレオーネさんが残った。
“ココ選手戦闘不能。フィーリア選手の勝利。残り人数41人”
アナウンスの声が聞こえ、ココさんが消えた後もレオーネさんは暫し考え込むようにしてその場で固まった。
不味いですね。さっきの一撃のせいでまだ意識が朦朧として体が動きません。
「取り合えず、先ずはお前からだな」
そう言ってレオーネさんは立ち上がり私の方へと歩いた。
ここまでですか。すいません、皆さん、ケンヤ様.........。
私は諦めたかのように目を瞑るとまた別の方向から声が聞こえた。
「フレイムランス!!」
炎の槍がレオーネさんへと向かっていったがレオーネさんは瞬時にかわしフレイムランスが放たれた方を見た。
「大丈夫か?フィーリア」
「てめぇは..........」
「アラン.......さん」
私は何が起きたかと思い目を開け顔を上げるとそこにはアランさんがいた。
アランさんは私の前に立ちレオーネさんを見た。
「これはまた倒し甲斐がありそうな奴がいるな」
そう言ってアランさんはにやっと笑った。
相変わらず戦闘狂ですね。
「アラン....さん」
「フィーリア。よくやった。後は俺達に任せろ」
「は......い」
アランさんが出てきた事によって私は安心したのかそこで意識を手放した。
“フィーリア選手戦闘不能。レオーネ選手の勝利。残り40人”
ーーーーーーーーーーーーーーー
フィーリアが回収されたのを確認すると、俺はレオーネと対峙した。
「てめぇが俺の相手か?」
「あぁ、そうだ」
俺はそう言って剣を構えた。
レオーネもそれに反応したのか拳を構えた。
「さあ!殺ろうぜ!!」
楽しい戦いの始まりだ。
ブックマーク、評価よろしくお願いします。




