54話 異種学園魔闘大会開始
「何だこれ」
俺は闘技場に入りそこにあったのは闘技場の天井位の高さがある丸い塔だった。
「ふふ、凄いでしょ。あれが今回の大会の舞台だよ」
リーズは何故か得意気にそう言うと俺は下の方を見た。
下の方は壁しかなく入り口が一つもない。
「これどっから入るんだ?」
「大会開始前に皆それぞれ別の場所に転移されるんだ。そこからどんどん上を目指していって最終的に頂上まで登った種族の学園が優勝だ」
俺の質問にアランが答えた。
そんなルールだったのか。
何か大会の内容を聞いてますます面白くなりそうだな。
「さあ、皆もう少ししたら大会が始まるからそろそろ控え室に行くよ」
リーズの言葉に従い、俺達は控え室へと向かった。
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「いよいよこの時が来たな」
丸い形をしたテーブルに並ぶ形で座っているスーラは他の七罪悪魔と一人の男に向かって言った。
「いよいよだな」
「そうですわね」
「やっとか~」
スーラの言葉にグリアと【嫉妬】のサーペンスにアーケはそう言った。
他の人達も言葉には出さないが皆頷いていた。
「今日この作戦を実行し、我々魔族の存在を世に知らしめるぞ」
「そうだ、今まで地下でひっそりと暮らしてきた我々だが今こそ這い上がるのだ。あの地獄のような生活から」
スーラの後に続いて喋りだした男の名前はサタナス。
七罪悪魔を作り出した男にして唯一魔王の加護を持つ存在。
実はスーラ達七罪悪魔のもう一つのユニークスキルはその魔王の加護の力により授けられたスキルなのである。
故に七罪悪魔はサタナスに感謝し、魔王に忠誠を誓っているのだ。
「この作戦を成功させ、私達魔族の存在を世に知らしめるぞ。そしてあの方を復活させる。全ては魔王様の為に」
「「「「「「「全ては魔王様の為に」」」」」」」
サタナスの言葉に続いて他の七罪悪魔達も後に続いた。
静かな部屋の中でその声は異様に響いて聞こえた。
「スーラ様」
突然スーラの後ろに人影が現れた。
スーラは既に気付いていたのか特に驚きはしなかった。
「来たかミルシー。何か進展はあったか?」
ミルシーはスーラに名前を呼ばれるとおもむろに膝を着いた。
「いえ、特に不審な動きはありません」
「そうか、なら作戦開始直前までは監視しておけ。何かされたら堪らないからな」
「..........畏まりました」
ミルシーはそう言ったが、ミルシーはその体勢のまま何か考え込むように固まった。
「ん?どうかしたのか?」
「い、いえ、何でも有りません。では、私はこれで」
そう言ってミルシーは立ち上がり立ち去っていった。
スーラは少し変に思ったが、特に気にしていなかった。
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「さあ!!今年もやって参りました!!異種学園魔闘大会!!実況はわたくし!毎度お馴染みにのカーナリア・オースティンがお送りします!!」
会場が盛り上がる中、実況のカーナリアが更に会場を盛り上げていた。
「昨年はエルフ族の学園【フォールスト学園】が優勝しましたが、今年はどの学園が優勝するのでしょうか!!では皆さん闘技場中央をご覧ください!!」
カーナリアがそう言って会場の人が一斉に中央を向くと、塔の前に幾つかの映像が映し出された。
「この映像で塔の中を観戦出来ますので、皆様は安心して観戦してください!!ではここでルールの説明を致します!!」
闘技場の外でも聞こえそうな大きな声で、カーナリアはルールの説明を始めた。
「先ず各学園の代表メンバーはそれぞれランダムに別々の所に転移して貰います。そこから一速く塔の頂上に到達した学園が優勝となります!!勿論、登っている最中に他の学園と当たればそこで戦闘を行って貰います!戦闘不能、又は棄権された場合にはこちらで回収するのでご安心ください!!」
よく廻る舌でカーナリアは噛まずにスラスラとルールの説明をした。
「それでは長ったらしい説明もここまでにしてそろそろ始めましょう!!異種学園魔闘大会!始め!!」
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俺は塔の中で司会の合図を聞き、部屋の周りを見渡した。
今俺は塔の中の小さな部屋の中にいる。部屋の中は特に何もない白い壁の殺風景な部屋だった。
目の前には魔方陣が一つだけあるだけでそれ以外は特に変わりはない。
「ここから行けってことか」
俺は一人そう呟くと魔方陣の中に入った。
すると魔方陣は青く光り気が付くと先程とは違う部屋にいた。
先程の殺風景な部屋とは違いこの部屋は広い草原という部屋とは言えない部屋だった。
そして目の前には緑色の制服を着た男がいた。
エルフ族の奴か。
俺はそれを確認すると拳を構えた。
男もそれに反応したのか手に持っていた杖を構えた。
「ウォーターランス!!」
すると男は杖から水の槍を出現され俺に向かって飛ばしてきた。
「わりぃがこんな所で時間掛けてられないんでな。とっととボコって先に行かせて貰うぜ」
俺はそう言って手に魔力を纏わせウォーターランスを青色の粒子に変え無効化した。
「え!?何で!?」
俺が手で魔法を無効化したことに男は驚いていたが、俺はそんなことお構いなしに男の腹を殴った。
「ぐぅ!」
男は一瞬呻きながら意識を失ったのか俺に倒れこんできた。
“レイコン選手戦闘不能。ケンヤ選手の勝利。残り人数44人”
すると部屋の中でアナウンスが聞こえ俺の目の前にいたレイコンという男は突如として消えていった。回収されたんだろうか。
そして今度は俺の目の前に魔方陣が二つ現れた。
どっちか選べって事か。
俺は右の魔方陣を選んで魔方陣の中に入り転移した。
さあ、どんどん行くか!
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