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異世界行っても喧嘩上等  作者: サザンテラス
42/73

42話 無限収納

自分で読んでて何か読みづらいと思ったので文字の間隔を開けてみました。

 これで、読みやすくなったでしょうか?

 良ければ感想お願いします。

 翌日になり俺達はダンジョンの前で待ち合わせをした。

 


「よっす、待たせたな。遅れて悪い」



 アランがこちらに手を振りながら来た。

 アラン以外は全員既に集まっていて、アランは若干すまなそうにしていた。



「いや、そんなに待ってねぇよ」



 俺はアランにそう言った。

 実際は少し待ったがシルバとミルシーの事を考えていたので、そんなに待った感じはしなかった。

 今見た感じだとあの後シルバは送ったあと特に何もせずに帰ったようだ。



 ミルシーへの反応が昨日とあまり変わりがないからな。

 まあ、そんなことだろうと思ったけどな。

 自分で仕向けておいて何だが、逆に昨日で手出したら引くかもしれない。

 


「そうか。んじゃ、早速行くか」


 

 俺達はアランを先頭に再びダンジョンへと入った。

 





ーーーーーーーーーーーーー






 ダンジョンの攻略は順調に進んだ。

 第十一階層は第十階層と比べて魔物の強さや罠の質の悪さが上がっていたが、俺達は冷静に対処していき難なく突破した。



 ミルシーも自分から同行を志願しただけあって、魔物や罠に臆することはなかった。

 ただやはり戦闘力の低さから多々危ない場面があったが、そこは俺達がカバーしていった。


 

 シルバはそんなミルシーを見て危なく感じているのか、終始ミルシーの方をチラチラと見ていた。

 更には若干ミルシーに近寄って手先が当たるくらいの距離で歩き始めた。

 意外と積極的だな。

 ミルシーもシルバの行動に疑問に思ったのか首を傾げたが特に気にすることはなかった。

 意外と鈍感なんだな。



 しかし、第十一階層でこの調子だとミルシーはこの先大丈夫だろうか。

 この先どんどん奥へと進んで行けば、流石に俺達も守る余裕がなくなるかもしれない。



「よってこれからミルシーを強化する」



 第十二階層で休憩をとっていた俺はミルシー達に言った。



「何がよって何だ?」


 

 俺が唐突に喋り出したことにアラン達は困惑していた。

 あ、まだ訳を説明してなかったな。

 俺はミルシーを強化するわけを皆に話した。



「成る程、確かに一理あるな」


 

 俺が話した訳を聞いてアランは納得していた。



「やっぱり、私はお邪魔でしたでしょうか?」



 ミルシーは少し悲しそうにしながら言った。

 それを見たシルバは若干慌てながら



「ま、まあ、これはこれからも一緒に行動していく為に必要な事なんだろう。だから邪魔とかそういうのではないと思うぞ。な、ケンヤ」


  

 自分でも何言ってるのか分からなくなったのか、シルバは話を俺に振ってきた。

 取り合えず落ち着け。



「まあ、そういうことだ。これはこれからも一緒に行動していく為に必要な事だ」


「だがどうやって強化するんだ?ミルシーはユニーク使いだから普通の魔法は録に使えないぞ」

 


 問題はそこなんだよな。

 ユニーク使いじゃなかったらアランやシルバに魔法を教えて貰う事が出来るんだが、ユニーク使いだとユニークスキルしか使えないんだよな。 

 それだとしたらやれることは一つだ。



「ミルシーのユニークスキルでどうにか手立てを考えるぞ」


「手立てって言ってもミルシーのユニークスキルは【無限収納】だぞ。それでどうやって考えるんだ?」 


「取り合えず色々と試していくか」



 そう言って俺は無限収納袋からダンジョンの魔物が持っていた短剣を出した。

 俺はそれを床に置いた。


 

「じゃあ先ず、手から離れた位置から回収は出来るか?」


   

 俺がそう言うとミルシーは短剣の方に手を向けて回収しようと必死に唸っていたが、短剣の方は特に変化は無かった。



「駄目ですね。回収出来ません」


「それじゃあ手に持ってもいいから、短剣の刃だけ回収することは出来るか?」 


 

 俺はミルシーに短剣を渡した。

 短剣を受け取ったミルシーはこれまた短剣の刃だけを回収しようと唸った。

 すると短剣は刃だけが消え、柄だけが残った。



「出来ました」


「それじゃあその逆で刃の部分を戻す事は?」


「はい、えっと.......出来ました」



 見ると柄だけになっていた短剣は先程と同じ刃の付いた短剣になっていた。



「じゃあ、回収した物は何処にでも出すことは出来るか?」



 俺がそう言うとミルシーは手に持っていた短剣を回収し、俺の手元に短剣を出現させた。



「よし、これなら行けそうだな」


「これで何が分かったんだ?」



 これまでの実験の意図が分からなかったのかアランが聞いてきた。

 見るとシルバやミルシーも分かっていないようだ。



「それを説明する前に、取り合えず行くぞ」


「行くって何処にですか?」


「魔物がいるところ」






ーーーーーーーーーーーーーーー






「よし、こんなもんだな」



 俺達はダンジョンで出会したオークデーモンを殺さず手足を使えなくさせた状態で留めた。

 


「じゃあミルシー、こいつに触れて中にある核を回収出来るか試してくれ」

 


 俺はミルシーにそういうが、ミルシーは手足を使えなくさせても吠え続けるオークデーモンを見て萎縮しているのか、戸惑っていた。

 まあ、戦っていた時も後ろにいたから近くで見るのが怖いんだろうな。



「安心しろ、こいつはもう何も出来ない。それにいざとなったら俺達が何とかする。な、シルバ」


「う、うむ。どんと任せろ」



 シルバはミルシーの事になると結構チョロいな。

 俺の言葉に少し安心したのかミルシーはおずおずと近付き手を触れた。



「そ、それでは行きます」



 ミルシーはそう言ってオークデーモンの核を回収しようとした。

 だがしばらくしてもオークデーモンは止まる事はなく吠え続けた。



「駄目です。回収出来ません」



 ミルシーが諦めたように首を横に振った。

 どうやら生きている者は回収出来ないようだ。

 そこで俺は無限収納袋から短剣を出してオークデーモンに止めを刺した。

 何か殺すのに躊躇がなくなってきたな。

 俺もこの世界に順応してきたということなんだろうな。



「じゃあこの状態ならどうだ?」


 

 俺がそう言うとミルシーはまたオークデーモンに手を触れ核を回収しようとした。

 すると死んだオークデーモンの死体が微かに動いた。



「回収出来ました」

  


 ミルシーは手にオークデーモンの核を出現させた。

 どうやら生きてなれば回収は出来るみたいだ。



「どうやら生きている者には干渉出来ないみたいだな」


「はい、でもこれじゃあ皆さんのお役には立てそうもありませんね」


 

 ミルシーは少ししゅんとなりながら言った。

 確かに【無限収納】生き物以外しか使えないが他にもやりようはいくらでもある。



「ミルシー、今度は地面をトゲの形で収納して、それを上空に出してみてくれ」


「え?は、はあ」



 俺の言っている事が若干理解出来なかったのか、ミルシーは少し気の抜けた返事をして地面に手を付いた。

 すると回収出来たのか手を離すと地面に穴が開いていた。



「それじゃあ、行きます」



 そう言ってミルシーは上空に手を向けると、先程回収した尖った地面を出現させた。

 それはそのまま落下していき、地面に凄い勢いで激突した。

 


「あ、あの、これって」



 予想外の事に驚いたのか、ミルシーが震えながらこちらを見た。

 確かな中々な威力だったな。



「何も生き物に拘らなくてもこうやって攻撃することも出来るって事だ」



 俺がそう言うと、ミルシーは自分のスキルの凄さに感激したのか少し嬉しそうにしていた。



「これで、皆さんに迷惑を掛ける事なく一緒に行けますね!」



 ミルシーは嬉しそうに言った。

 でもこれって色々出来そうだな。

 落とし穴を造ったり真上に巨大な石とか出現させられたら結構やばいな。

 ミルシーのスキルは意外と強力だな。

ブックマーク、評価よろしくお願いします。

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