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異世界行っても喧嘩上等  作者: サザンテラス
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27話 顔合わせ

 結局俺は異種学園魔闘大会が何なのか分からないまま放課後となった。


「やりましたね!ケンヤ様!」


「腕がなるな」


「まさか、選抜に選ばれるとはな」


「頑張る」


 他の四人は選抜に選ばれて喜んでいた。


「なあ、その異種学園魔闘大会って何なんだ?」


 俺がそう聞くと全員目を見開いて驚いていた。

 

「ケンヤ、お前知らないのか!?」

  

 アランにそう言われたが知らないものは知らない。


「いいか、異種学園魔闘大会ってのはな、人族、エルフ族、獣人族の各学園の頂点を決める大会だ。毎年多くの人が来て盛り上がる一代行事だぞ。それを知らないってお前本当に何処から来たんだ?」


 異世界からですけど?

 何て言える筈もなく適当に誤魔化し俺達は顔合わせをするため生徒会室に向かった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 

 生徒会室に着き中に入るとそこには既に他の学年の選抜メンバーが来ていた。


「君達が一年生の選抜メンバーだね。もう皆揃っているから早速始めようか」


 すると、一人の生徒が指揮をとった。


「まず三年生からで、私はリーズ・アスティアーナ。生徒会会長でこの選抜メンバーのリーダーを務めることになりました。どうぞよろしくね」


 リーズという人は水色のロングヘアーの髪に水色の瞳、明るい雰囲気でどこか親しみ易い感じがする。


「俺はケイト・マケドニア。よろしく頼む」


「私はライラ・サテライト。よろしくね」


 ケイトは茶髪に眼鏡でいかにも真面目そうな人で、ライラは青髪に落ち着いたクールな感じがする。


「俺はシグマ・タナトスっす。よろしくっす」


「..........クローク・ブライン」


 シグマはケイトと同じ茶髪にで元気な人で、クロークは制服にローブを着ていて顔がよく分からないが声からして男だろう。

 てか語尾にっすって、何か上級生なのに下っぱみたいな感じだな。


「次二年生お願いね」

  

 次に二年生の自己紹介が始まった。


「俺はガルド・スレイス。弱い奴に興味はねぇ」

  

 ガルドは赤い髪につり目で少し怖い雰囲気がある。

 ガルドはそう吐き捨てるとそっぽを向いた。

 

「はぁ、あんたそんな言い方しか出来ないの?私はレイカ・ユニバース。ごめんなさい、こいつこんなんだけど根は良い奴だから」


 レイカはそう言ってガルドを指差した。

 レイカは金髪に金色の瞳で強気な所がありそうな人だった。

 

「うるせぇぞ、レイカ。黙ってろ」


「だったらもっとましな言い方してみなさい」


「あんだとぉ!!」


「何よぉ!!」


 何か急に喧嘩が始まったんだけど。

 どうしていいか分からないが他の人達は二人を無視して自己紹介を再開した。

 ほっといていいんだ。


「俺はユリウス・ユステル。後ろの二人は気にするな。何時もの事だ」


「私はメマイヤ・デルタ。よろしくね」


「リグレット・マリアーナです。よろしくお願いします」


 ユリウスは灰色の髪に落ち着いた人で、メマイヤはオレンジ色の髪の明るい感じの人、リグレットは紺色の髪に低身長だが大人びている感じの人だった。

 二人の喧嘩をよそに淡々と自己紹介が終わり、俺達の自己紹介になった。


「それじゃあ最後に一年生お願いね」


「私はフィーリア・レクスです。どうぞよろしくお願いします」 


「アラン・フォスカーです。よろしくお願いします」    


「シルバ・メダル。よろしく頼みます」


「.........アイン・メダル」


「ケンヤ・コドウ。よろしくお願いします」


 俺の名前を聞いた瞬間、ガルドがこちらを向いた。


「お前がケンヤ・コドウか。聞いたぜ、中間試験の実技で全勝したみたいじゃねぇか」


「え?そうなの!凄いじゃんケンヤ君!」


 ガルドの言葉にリーズは驚いていた。 

 他の上級生達もそれを聞いて、おぉっといった感じで驚いていた。

 そんなに凄いのか?

 俺がそんな風に思っていると


「ケンヤ様、実技試験で全勝するなんて滅多にないんですよ。連戦の疲労や魔力の消費等で全勝する人なんてそうそういないんです」


 そうだったのか。

 俺の場合半分は一撃だったからな。疲労なんてそうそうない。


「まあそういうこった。だがなケンヤ、たかが試験で全勝したからって調子に乗るなよ。お前みたいなのは珍しいだけで特別じゃねぇ。今から俺と模擬戦をして俺との格の違いを教えてやるよ、ついてこい」


 そう言ってガルドは俺を連れ出そうとしたが、リーズが止めに入った。  


「ガルド君、まだ話は終わってないからね。それに焦らなくても模擬戦をやる機会はあるから今は止めてくれないかな」


 リーズがそう言うとガルドはしょうがないといった感じでやめた。


「さて、それじゃあ顔合わせも済んだ事だし次の話にいこうか」


 次?他にまだあるのか?


「夏期休暇後の異種学園魔闘大会に備えて、夏期休暇の初めの一週間は強化合宿に行きます」


「強化合宿?」


「そう、そこで選抜メンバー同士で模擬戦をしとりして実力の向上を図ったり他学年との親交を深めたりするの。場所は毎回変わるけど今回行くのは海になったから。最終日には自由時間があるから水着とか持ってきた方がいいかもね」

  

 水着か、そういえば持ってないな。今度買いに行くか。

 

「それじゃあ話は以上だよ。詳細は後で伝えるから」


 そう言って他学年との顔合わせは終了した。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「あ、あの、ケンヤ様」

 

 顔合わせが終わったので帰ろうかと思ったらフィーがもじもじしながら話し掛けてきた。


「ケンヤ様は、その、どんな水着が好きですか?」


「へ?水着?」


「は、はい。新しい水着を買おうと思ったんですが、どうせならケンヤ様の好きな水着にしようかと思って.....」


 言ってて恥ずかしくなったのか、フィーの顔が少し赤くなっていった。

 俺の腕に抱き付いた時の威勢はどこいったんだろうか。


「それいい、私にも教えて」


 横から聞いていたのかアイも聞いてきた。 

 しかしいきなりどんな水着がいいとか言われてもなぁ。


「お前らが似合うものなら何でも良いぞ」


 と当たり障りのない返答をしてしまったがこれで納得してくれるだろうか。


「ケンヤ様.........はい!一生懸命選んできます!」


「ケンヤ、驚かせる」


 何か予想以上に上手くいったんだけど、以外と簡単だな二人とも。

 にしても強化合宿か。結構楽しみだな。

 俺はそう思いながら寮に帰った。

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