26話 変化
あれから数週間が経った。
未だ魔族に関しての情報は分からないようだ。
まあ、簡単に分かったら苦労しないよな。
俺はこれまでと同じように学園生活を送っていた。
いや、一つ変わったことがあったな。
「........なあ、フィー」
「何ですか、ケンヤ様?」
「そろそろ離してくれ」
俺は今、腕にフィーがくっついた状態で廊下を歩いている。
あれ以来フィーは何かが吹っ切れたのか積極的になり事ある毎に俺にくっつくようになった。
「いいじゃないですか。減るものでもありませんし」
「いや、周りの視線がな」
「私は気にしませんよ」
そう言ってフィーは俺の腕にくっつく力を強くした。
いや、俺は気にするんだよ。
めっちゃ嫉妬の目で見られてるんだけど。
最初この光景を目にしたクラスの連中は
「おい、どうなってるんだ?何であいつとフィーリア様が?」
「まさかフィーリア様を脅したのか!?」
「何て野郎だ!あいつ見た目通りの悪人だったのか!」
「だが、フィーリア様何だが嬉しそうだぞ?」
「無理矢理そうさせてるのか?」
「中間試験の時は凄かったのに、そんな奴だったなんて、残念だな」
皆俺への評価を改めたようだ。
何故だ!?中間試験の時以来クラスの連中は少し俺に友好的になっていたのに!
中には俺に話し掛けてくれる奴までいたというのに!
俺が今まで築き上げた物が一瞬にして消し飛んだ瞬間だった。
そんなこんなで俺への評価が前に戻った。いや、悪化しただろうか。
「あ、アインさん」
目の前にアイが通りがかってきた。
アイは俺とフィーを見ると少し不機嫌な顔をしていた。
「フィーずるい、くっつきすぎ」
なんやかんやフィーとアイの仲はそれほど悪くない。
寧ろ良い方かもしれない。
「いいじゃないですか。何ならアインさんもどうですか?隣空いてますよ」
この通りいがみ合うどころか逆に誘ってしまうほどだ。
フィーが変わってから最初はいがみ合っていたが、何故か最近いがみ合うどころか互いに手を取り合っている気がする。
流石のフィーの変わりようを変に思ったのか、アランとシルバに問いただされた。
俺は仕方ないのでありのままの事を全部話した。正直こいつらなら話しても平気だと思ったが案の定だった。
アランは「もし、魔族が出たら今度は俺が相手をする」シルバは「大変だったな」という言葉だけで特に驚かれなかった。
アイに至っては魔族なんかどうでもいいらしい。それよりもどうしてフィーがこうなったかの方が気になるみたいだ。
「じゃあ、遠慮なく」
アイはそう言って俺の逆の腕に抱き付いた。
この光景は何度かあり、クラスの連中の間での俺の嫉妬の視線がかなり増した。
そのせいかいつしか俺の事を「女二人を脅して侍らせている屑野郎」という理不尽な噂が流れた。
勿論そんな噂を流した奴には制裁を下した。
何故こうなったんだろうか.....。
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授業が終わりダクリー先生からの話が始まった。
「もうすぐ夏期休暇に入るがその前に大事な事がある」
何だ?もう中間試験は終わったしもう夏期休暇に入ると思っていたが何かあるのか?
「夏期休暇の後にある【異種学園魔闘大会】その大会の選抜メンバーを発表する」
その言葉にクラスの奴等は「等々来たか」「今年は誰がでるんだろ」等とざわつき始めた。
何だ、その異種魔闘大会って?
「ではお前ら一年の選抜メンバーを発表する」
クラスの奴等のざわつきが収まり静かになった。
え、ちょっと待って。何異種学園魔闘大会って?
「メンバーは
アラン・フォスカー、
フィーリア・レクス、
アイン・メダル、
シルバ・メダル、
そしてケンヤ・コドウだ」
何か呼ばれた。
クラスの奴等はおぉ!!といった感じで盛り上がっていた。
いや、だがら何それ?
「呼ばれた奴等はこの後他学年との顔合わせとか色々あるから生徒会室に行ってこい。そんじゃあ今日はこれまでだ」
そう言ってダクリー先生は教室から出ていった。
いや、だから何なのそれ!?
ブグマ評価よろしくお願いいたします。




