表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界行っても喧嘩上等  作者: サザンテラス
17/73

17話 実技試験最後の模擬戦 前編

 実技試験最後の模擬戦をするため、俺とアランは試合場で対峙していた。


「まさかお前と当たるとはな」


「俺としては嬉しい限りだけどな」


 俺の言葉にアランが満面の笑みで応えた。


「そんなにしたかったのか?俺との模擬戦」


「当たり前だろ。ケンヤ、多分お前はこの学年で一番強い。下手したら学園中かもしれない。そんな相手が目の前にいたら、戦いたくなるだろ」


「まじで戦闘狂だなお前は」


 俺は苦笑交じりに言った。

 見た目爽やかイケメンなのにこの残念具合はなんだろうか。

 アランの装備は腰に差している剣一本だけだ。

 その他にアランは火魔法の適正が異常に高い。剣と魔法を使った戦い方をするのだろうか。

 対する俺は丸腰だ。剣や槍なんてろくに使えないからな。

 

 そんな俺とアランの模擬戦を観客席にいる生徒達は今か今かと待ちわびていた。

 模擬戦を既に終えている、又はまだ模擬戦をしていない者達も他の模擬戦そっちのけで俺とアランの模擬戦を観戦しようとしていた。

 その場はちょっとしたお祭り状態だ。

 お陰で他の模擬戦は何処か寂しさを感じた。何かごめんな。


「これより!ケンヤ・コドウとアラン・フォスカーの模擬戦を始める!!」


 先生の言葉に場は一斉に静まり返った。


「ルールは武器、魔法は有り。先に相手を気絶、又は降参させた方の勝ちとする!尚、殺しは厳禁とする!両者、それでいいな」


「あぁ」


「いいぞ」


 先生の言葉に俺達は頷いた。だが目線だけは決して離さなかった。

 互いに隙を見せないように、既に戦いは始まっていた。


「それでは!始め!!!」


「さあ、殺ろうぜ!ケンヤ!!」


「来いよ、ボコボコにしてやるよ」


「ファイヤーアーム」


 構えていた剣に炎が纏い、アラン自身にも炎を纏った。

 炎を纏ったアランは俺に真正面から突っ込んだ。

 恐らく身体強化の魔法だろう、アランのスピードがドンドン上がっていった。

 そのままアランは俺に剣を振るった。

 それは洗練された無駄のない剣技だった。

 伊達に天才と言われているだけある。

 アランから繰り出される剣技を俺は紙一重で避わし続けた。

 

「まだまだあ!!」

 

 アランは俺に剣を避わされても剣を振るい続けた。それは段々と鋭く、素早くなっていった。

 

「っっ!!!」

 

 その剣に圧倒され、俺は思わず剣を肩に掠めた。

 それをチャンスと見たのか、アランは大振りに剣を降り下ろした。  

 これならいけると確信したのかアランの表情は少し勝ち誇っていた。それを見た俺は、


「舐めんなよ」

 

 静かにそう言った。

 大振りに剣を降り下ろす事は、アランにとって僅かな隙を作ることになった。


「ぐっ!」


 俺は大振りなった体勢のアランの腹に魔力を少し纏った拳を放った。

 アランの体はくの字に曲がり、後ろに大きく後退した。

 俺は追撃をするためファイヤーボールを出し、右手に火の属性付与をした。


「火炎弾!!」


 俺の火の属性付与を施した拳で打ち出された火炎弾は、元のファイヤーボールより更に炎の激しさを増しながらアランに向かって飛んでいった。


「!!ファイヤーウォール!!」


 俺の拳に悶絶しながらも、飛んでくる火炎弾に気付いたのかアランは咄嗟に炎の壁を造り、直撃を免れた。


「さ、流石だな。まさか全部避けられた上に攻撃までしてくるなんてな」

 

「まあ、それでも肩に少し喰らっちまったけどな」


 俺は傷を負った肩を擦りながら言った。

 俺は体に光の属性付与をして肩の傷を一瞬で治した。

 それを見たアランは唖然としていた。


「驚いたな。まさかそんなことまで出来るのか」

 

「魔力量が多いと色々と便利何でな」


「多いってレベルじゃないけどな」


 アランは皮肉混じりに言った。だが顔は少し微笑んでいた。

 本当、戦闘狂だな。


「まさか、これで終わりじゃねぇよな?」


 俺はアランを煽るように言った。


「当然だ。まだまだこれからだ」


 そう言ってアランは剣を上に掲げた。

 

「ファイヤーストーム!」


 アランがそう言った瞬間、俺の足元から炎の竜巻が現れた。

 俺はその竜巻に飲み込まれたが、直ぐに拳で無効化した。

 それを待ってたかのように、アランは既に次の魔法の準備をしていた。

 

「フレイムチェーン!」


 何処から現れたのか空中に炎のように赤い鎖が出てきて俺を拘束した。

 

「お前が魔法を無効化出来るのはその拳からだけだろ?なら、その拳を使えないように拘束すればいい」


「チッ」


 まじかい、バレてる。俺は思わず舌打ちをした。

 よく分かったな。これまでの模擬戦から推測したのか。  

 しかし不味いな。魔力は使えるが上手く抜け出せない。 


「どうやら、当たりみたいだな」 


 俺が直ぐに拘束を解かないのを見て、アランは確信したように言った。


「どうする、降参するか?」

 

 今度はアランが俺に煽るように言った。

 俺は喧嘩上等スキルが発動中のせいかその事に少しイラッときた。


「ざけんな、誰が降参するかよ。寧ろこれくらいがいいハンデだ」


 俺の返しにアランは微笑みながら、


「そうかい、だったら次で決めてやるよ」


 そう言うとアランは剣を上に掲げた。


「フレイムメテオ!!」


 すると上空に直径四メートルはあろう巨大な炎の塊が現れた。

 おいおい、俺を殺す気かよ。

 一見ただのでかいファイヤーボールに見えるがそんな訳がないだろうな。

 アランが上に掲げた剣を下に降り下ろすと同時に俺に向かって落下してきた。

 落下してきたフレイムメテオは俺に直撃し強い爆発を引き起こした。

 

「ケンヤ様ーーー!!」


 それを見た生徒達は一斉に悲鳴を挙げ、アイは黙って俺の方を見つめ、フィーは俺の名前を叫んだ。


これもまた前後編です。

よく魔法で身体強化の魔法がありますが、普通に体に魔力を纏うだけでも身体強化はされます。


 ただし、強化される割合が魔法の方がいいので使える人は身体強化の魔法を使うという感じです。


 ブグマ評価よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ