15話 ユニークVSユニーク 後編
先に動いたのはアインだった。
「雷」
俺の真上から雷が落ちてきた。先程アインが俺にしてきた魔法と一緒だな。
俺は咄嗟に反応して雷を避わした。
「逃がさない」
アインは間髪入れずに何発もの雷を打ち出してきた。
俺は避けながらアインへと接近した。
だがアインは俺が接近してきたと分かると刀を構え居合い切りの体制に入っていた。
これじゃあ迂闊に近付けないな。
「だったら!」
俺は右手に闇の属性付与をして左手で出したファイヤーボールを打ち出し黒炎弾を放った。
「もう効かない」
アインは黒炎弾を斬ることをせず雷化のスピードを使って避けた。
斬れば魔力を吸収されると分かれば最初から斬らなければいい。
早速攻略されたな。
「だったらこいつはどうだ!!」
俺は今度は闇ではなく風の属性付与をしてファイヤーボールを打ち出した。
風の属性付与で打ち出されたスピードならアインに攻撃が届くかもしれない。
「緑炎弾!!」
俺は風の属性付与がされた拳でファイヤーボールを打ち出した。
ファイヤーボールは緑色に変わり、物凄い速度でアインに向かっていった。
打ち出された緑炎弾はアインに斬られる事なく命中した。
「くっ!」
速さが増した分威力が下がるので、アインは傷を負ったものの、致命傷とまではいかなかった。
「おらぁ!どんどん行くぞ!!」
俺は風の属性付与で打ち出した緑炎弾を何発も打ち出した。
それは全部見事にアインに命中していきアインは次第にボロボロになっていった。
「!!!雷人化!!」
アインは目にも止まらぬ速さで俺の攻撃を避わした。
見るとアインの足が黄色い雷と化していた。
雷人化、雷化の上位互換だろうか。
だがそれはまだ使いこなせないのか、雷人化は直ぐに解けた。
「まさか.....ここまでやられるとは思わなかった」
「降参するか?」
「しない」
俺の提案にアインは即答した。
まあ、そうだろうな。
「次で決める」
そういうとアインの体から雷が迸ってきた。
それは次第に強まっていき、アインを包みこむようにしている。
「雷竜!!!」
アインの体から這い出るようにして雷で出来た竜が現れた。
それは全長何十メートルあろう巨大な竜だった。
ギャォォォォ!!
突然現れた竜に観客席にいた生徒や先生は驚いたり、呆然としたり、恐怖している者までいた。辺りはちょっとしたパニックだ。
「へー、竜か」
そんな中俺だけは平然としながら見ていた。
まるでこれを全くの脅威と感じていないかのようだった。
「アイン、悪いがこの喧嘩俺の勝ちだ」
「............え?」
俺の言葉にアインは理解出来ていなかった。
アインは膝を付き既に戦闘不能な状態だった。
雷竜をだして魔力が尽きたんだろう。
「俺にはなぁ」
俺は拳を構え、
「真っ正面からの魔法は効かねえ!!」
雷竜の元へと跳んだ。
雷竜は俺に気付いたのか俺に突撃してきた。
「消えろぉぉぉぉ!!」
俺の拳が雷竜とぶつかり雷竜が消えていった。
俺の拳で無効化され黄色い結晶のようになり闘技場に降り注いだ。
「........................うそ」
辺りは静まり返りアインの小さな呟きだけが聞こえた。
辺りは呆然としていて何が起こったか分からない様子だった。
「まだやるか?」
おれがそう聞くと、アインは首を横に振った。
「だとよ。先生」
俺の言葉に先生は意識を取り戻したのかハッと我に帰った。
「しょ、勝者!ケンヤ・コドウ!!」
その瞬間、静まり返っていた観客からドッと歓声が巻き起こった。
先程までとは真逆で観客の生徒達は興奮していた。
「まじかよ!!すげー!!!」
「何しやがったんだあいつ!!!」
「今のどうやったんだ!!!」
「あいつもユニーク使いだったのか!!」
興奮冷めやらぬ感じだな。
これで俺がユニーク使いだってのがバレたな。
まあ能力が分かった訳ではないだろうからいいか。
「立てるか?」
俺はアインの元まで行き手を出した。
「.........次は、負けない」
「そんときは、受けてたってやるよ」
アインは俺の手を取り立ち上がった。顔はどこか清々しい感じをしていた。
それを見て俺は自然に微笑んだ。
アインは俺の顔を見て少し頬を赤らめた。
?どうしたんだ、急に?
にしても、やっと二勝か。この先大丈夫だろうか。
俺がそんなことを考えていると、
「ねぇ、ケンヤ」
「何だ?」
アインは俺の顔をじっと見ながら、
「私の恋人になって」
「........は?」
突然の事に俺は思考が停止した。
ん?ちょっと待て。聞き間違いかな。
「悪い、もう一度言ってくれ」
「私の恋人になって」
聞き間違いじゃなかった!
「いやいや!まてまて!どうしてそうなった!?」
「私、強い人が好き。自分より強い人と結婚するのが昔からの夢だった。だがら私と結婚して」
あれ!?恋人から一気に結婚になってる!!
「いや、そういうのはもっとお互いのことをよく知ってからだな......」
「ケンヤ、私の事嫌い?」
アインは上目遣いで俺に聞いてきた。
やばい、可愛い。
いや、そうじゃなくて!
「あのな、アイン」
「アイ、これからそう呼んで」
「いや、だからな」
「アイ」
「いや、あのな」
「アイ」
「だから」
「アイ」
「........」
「アイ」
「分かった。分かったよアイ」
「うん」
アイは嬉しそうに俺の腕を絡んできた。
はあ~、何故こうなった。
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