12話 ケンヤVSシルバ
「どんどん行くぞケンヤ!」
「来いよシルバ!」
「風斬波!」
シルバは刀を横に一閃すると風の刃が飛んできた。
「甘えよ!」
俺は手に魔力を纏い風斬波を粉砕した。
「そんなことも出来るのか。ならば!!」
シルバは一瞬呆けるが直ぐに立て直し今度は連続で風斬波を飛ばしてきた。
「こんなもん!」
俺は両手を魔力で纏い風斬波を次々と無効化した。
全てを防ぎきった時、シルバは目の前にはいなかった。
シルバはいつの間にか風を使い即座に移動し俺の懐に入っていた。
「貰った!!」
シルバはそこから俺に刀を振ってきた。
刀は俺に当たる寸前まで来た。
この瞬間誰もがシルバの勝ちを確信しただろう。
これを目にするまでは、
シルバが刀を振った瞬間、ケンヤの姿が消えた。刀は空を斬り、シルバは動揺していた。
「なに!?何処だ!」
シルバがきょろきょろと俺を探しながら言った。
「ここだ」
その声はシルバの後ろから聞こえた。
シルバは咄嗟に後ろを振り返った。だが時は既に遅い。
シルバが後ろを向いた瞬間、ケンヤの拳はシルバの顔を捉えていた。
「ぐぅ!!」
手に魔力を少しだけ纏った拳はケンヤの元からある高い攻撃力を更に高めた。
シルバはそのまま観客席の壁へと吹っ飛び壁にめり込んだ。
俺はあの瞬間一瞬で風の属性付与を両足に施した。
それを使って俺はシルバの後ろに回り込んだ。周りの奴等には俺が瞬間移動したように見えただろう。
俺がしたのはただのの属性付与だと気付いたのは果たして何人いるのだろうか。下手したらいないかもな。
(これで終わりか?)
俺はそう思っていたらめり込んだ壁からシルバが出てきた。
顔は既に満身創痍だが、目は死んでいなかった。
「まさか....これ程...強いとは....」
「どうする?降参するか?」
俺はシルバに負けを勧めると、
「悪いが、俺は諦めが悪くてな。最後まで足掻く」
「そうかい。嫌いじゃねーよ。そういうの」
「そうか。では行くぞ。最後の攻撃だ!」
「来いよ。真っ正面からねじ伏せてやるよ!」
俺がそういった瞬間、シルバの体から大量の風が吹いた。それはまるでシルバを中心とした竜巻のようだ。
「この技は俺はまだ制御出来ない。うまく避けろよ、ケンヤ」
すると竜巻は徐々に小さくなっていきシルバの周りを纏うような形になった。
さながらそれは小さな竜巻だ。
「神風乱舞!!」
シルバはブレルようにして消えた。
俺が気付いたのはシルバが俺の目の前に来ていた時だった。
俺は咄嗟に反射で手に魔力を纏い両手を前にだし両手をクロスした。
ガギィィン!!
その瞬間俺の手から金属音がした。なんちゅうスピードだよ。
俊敏がSSの俺より速かったぞ。
喧嘩上等のスキルには魔力を纏えば武器に対抗できると書いてあったが本当にできたな。
俺はシルバの刀の衝撃を受け一瞬体制を崩した。
俺が前を向いた時には既にシルバの姿はなかった。
すると右の方から壁を蹴る音が聞こえた。俺は咄嗟に本能で右手を横に出した。
すると今度は右手から刀とぶつかったであろう金属音がした。
右の方を向いたらシルバの姿はやはりなかった。
今度は後ろの方から地面を蹴る音が聞こえた。
俺は両手を頭の上に出した。
その瞬間俺の両手が刀とぶつかる音がした。
後ろを見てもまたシルバの姿はなかった。
(このままじゃ流石に不味いな)
正直ペースを向こうに持ってかれた為俺はシルバの姿を捉えられない。このままでは負けることはないが勝つことも出来ない。じり貧だな。
そこで俺は両足に風の属性付与をした。
俺は風の属性付与でスピードを強化し、一瞬にしてフィールドの隅に向かった。
フィールドの隅に立ち俺はシルバを探した。
しかしそこにはシルバの姿がなく、ただ地面や壁を蹴る音だけが聞こえた。
それは止まることなくひたすら動き続けていた。
(制御出来ないってそういうことか)
自分では止まることは出来ないという事なんだろう。
すると地面や壁を蹴る音が段々こちらに近づいてきた。此方に気付いたんだろう。
俺は左手に闇の属性付与をした。
魔力を纏うだけでも無効化はできるが属性付与は一応念のためだ。
「来い、ぶちのめしてやるよ」
俺は静かにそう言って拳を構えた。
(狙うはカウンター。あいつが俺に斬りかかった瞬間だ)
俺は意識を研ぎ澄まし、シルバの出す音に耳を傾けた。
音はどんどん近づき、俺の目の前で起きた。
(来る!)
俺は闇の属性付与をした左手の拳を放った。
パキィィィン!!
俺の拳はシルバの刀を折りながら確実にシルバの顔面を捉えた。
「くっ!!まさか....こんなことが...」
シルバを纏っていた竜巻は俺の拳に粉砕され消滅した。
その事にシルバは顔を抑えながら驚愕していた。
闇の属性付与の効果ですぐにはあれを使う事は出来ないだろう。
俺はこのチャンスを逃すことはなかった。
「喰らえやぁぁぁ!!」
俺は魔力を少し纏わせた右手の拳を振り上げる感じでシルバの腹を殴った。
「ぐぁぁ!!」
シルバは俺の拳を受け吐血しながら上空に飛んでいった。
上空に飛びシルバはそのまま地面に落下した。見るとシルバは気絶していた。
そりゃあ俺の拳に闇の属性付与の効果で魔力を吸収された挙げ句魔力を纏った拳を喰らったんだ。
そうなるわな。
審判である先生はシルバの状態を確認すると、
「勝者!ケンヤ・コドウ!!」
先生の声と共に観客席から歓声が巻き起こった。見ると模擬戦をしてない生徒の殆どが俺達の決闘を見ていた。
フィーやアランも俺の決闘を見て興奮していた。
シルバは白衣を着た先生に治療をされていた。
まあ、死にはしないだろう。
「何はともあれ、俺の勝ちだな」
そう言って観客席の方に戻ろうとしたら
「ちょっと待って」
後ろから小さい声が俺を呼び止めた。
振り返るとそこには昨日見た銀髪の少女がいた。
「.....次、私と勝負する」
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