第3章 調査開始(前編)
今回は少し長めにしてみました。
多分、誰でも分かる犯行だったとおもいます。
第3章 調査開始(前編)
僕は早苗の死の翌日から警察に頼らずに自分で調査を始めた。(しかしながら俺の弟がめっぽうこういうことに詳しいので、弟に手伝ってもらった。)そして、その日中に犯人が使ったと思われる凶器が判明した。凶器は『トカレフTT-33』と呼ばれるロシアが初めて採用した軍事用銃だった。入手するには厳しく、経路は分からないということだった。
妻・早苗はもう、火葬済みだ。しかし、何かおかしいのだ。それに気づいたのは火葬後、家に帰ったときだった。普通『トカレフ』を使って殺害した場合『返り血』を浴び、その犯人の周辺にも飛び散るものなのに家の玄関やリビングを見ても、返り血がないのだ。拭き取った後さえも・・・。
ーということから次のことが推測される。
まず犯人は早苗をどこか違う場所で殺害した。その時、銃声を録音しておく。そして、僕がいない間に家に侵入し、早苗をソファーに置き、録音した銃声を最大の大きさにしてスピーカーから流す。そうすれば、家の中で殺害されたと誰もが勘違いを起こす。そして、自分はまんまと、裏口からとんずらする。何て、残酷なことを・・・。僕は怒りに震えた。
どうでしたか?次回は後編。犯人の犯行動機に近づいて行くほどややこしいことに・・・。
感想がある方はどしどし言って下さい。