第5話:モフモフと夢の中のマヨネーズ神
夜のファンタジアル村。
静寂に包まれたはずの俺の部屋に、異音が響いた。
「…ポフッ…ポフッ…」
なんかこう、柔らかい物体が増殖してる音だ。
目を開けると、部屋の中は――
マヨネーズで満たされていた。
「どんな悪夢だよ!!」
飛び起きると、俺は夢の中の夢の中にいた。
三重構造の夢だ。マトリョーシカか。
そしてその中央で、輝くマヨネーズ型生命体が浮かんでいた。
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マヨネーズ神、爆誕。
「ワレ、マヨネーズ神なり。汝の妄想、余に捧げよ。」
「嫌だよ!?せめてドレッシング神にしてくれよ!!」
「モフモフううううう!!お前のせいだろこれえええええ!!!」
「わいちゃうわ!!知らんてマヨネーズ!!あんな粘っこいん嫌いや!!」(※関西弁の神の使い)
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夢世界、崩壊する
夢の中で現実が反映されるこの世界。
しかも今は、村人全員が寝てる時間帯。つまり、村人全員の夢が合体してカオスになっている。
現実ではモフモフが俺の布団の上でぐったりしていた。
そのモフモフが――かすかに、つぶやいた。
「わい……ほんまは、“神の使い”ちゃうねん……」
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モフモフの過去
モフモフはかつて、本物の神の使いだった。
だが、妄想で勝手に「ラーメン神」を創造してしまい、
神界で問題になり、神格剥奪処分を受けてこの世界に落とされた。
「もう一度……使いとして、誰かを信じたかったんや……せやから、お前に賭けたんや……誠一……」
その言葉に、俺の想像力が揺らぐ。
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マヨネーズ神 vs 想像主
「ならば行くしかねぇ!!夢の中でマヨネーズを超越するッ!!」
俺の想像力が目覚め、**“低カロリーマヨネーズブレード”**が生成された。
「カロリーは正義じゃねぇ、意志なんだよぉおおおお!!」
マヨネーズ神「うおおお!?乳化が!!乳化が崩れるゥゥゥ!!」
――勝った。
夢世界は静かに収束し、俺は目を覚ました。
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そしてモフモフは、再び“神の使い”となる
モフモフ「やった……わい、使いや……もう一度、信じてもらえた……」
俺はうなずく。
「信じたんじゃない。一緒に妄想したんだよ」
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次回予告
神を名乗るマヨネーズ、飛び交う目玉焼き、そして謎のポエム。
モフモフの覚醒(?)により、世界はまた一歩カオスへ。
そんな中、村に帰還したのは――筋肉。
いや、**鍬と会話する“哲学系マッチョ”**だった……!
次回『筋肉よ、語れ!〜俺の鍬は妄想でできている〜』
「筋肉とは、すなわち想像の結晶や」