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私はどうしようもない幼馴染の彼を最悪な状態で好きになってしまった!

作者: 七瀬





私はどうしようもない幼馴染の彼を最悪な状態で好きになってしまった!




私は心底、”幼馴染の彼を本気で好きになってはいけないと思っていたのに、”

今は後悔しかないほど、悉く彼は私を苦しめている。



幼馴染の彼とは? ”家が近所で、同じ保育園から始まる。”

私は一戸建てのまあそこそこの中流階級で育った。

でも彼は団地で、彼の両親は彼が保育園に上がる前に離婚したらしい。

彼は母親に育てられ、いつもさみしい想いをしていたのかもしれない。

その反動なのか? 彼はヤンチャに育っていく。

小学校に上がると? 更にヤンチャでいじめっ子の男の子と喧嘩ばかりしていた。

中学生になると、彼はヤンキー集団の総長になっていた!

夜中でも盗んだバイクを乗り回し、彼の唯一の母親や担任の先生に随分と

迷惑をかけていたに違いない。

でも? 中学校を卒業すると、住み込みの建設業に就職する。

だけど尖がっていた彼は、会社の社長と大喧嘩して直ぐに仕事を辞めてしまった。

その後は、テキトーにバイトをしながら? その時付き合っていた彼女の家に

転がり込んで生活していたらしい。

彼が中学校を卒業する前から彼の母親が若い男性と付き合い出しその後、再婚。

彼は家に居場所を失っていたのだろう。

だから直ぐに家を出たのかもしれない!




・・・でも? 中卒の男の子がまともに就職も出来ず、ギャンブルや盗みを

繰り返してなんとか生活していた。

既に彼が17歳の時には、”借金が300万円以上もあったらしい。”

そんな時、私は彼と出会ってしまい、その後の私は最悪な状態から抜け出せな

くなった。

彼の借金は、日に日に増えていくのに彼は働こうとしない!

私は最初は、彼を知らないフリしていたのに、気づかれてしまった事から、

私の人生は真っ逆さまに落ちていく。



『よおッ! ふぶみじゃねーか! 何、知らねぇーフリしてんだよ!』

『・・・な、何よ! こんな所で何してんのよ!』

『”連れとカツアゲしてたんだよ!”』

『・・・連れ? カツアゲ?』

『いや、先さ! 連れは警察官に連れて行かれて今は居ないよ。

カツアゲって言うのは? 弱そうな男から金を巻き上げるって事を、

カツアゲって言うんだよ!』

『・・・まともに、仕事したらいいじゃない!』

『“中卒の俺がまともに仕事に就けると思うか? それより今日さ、

泊めてくれない? 頼むよーふぶみ!”』

『久々に会って、泊めろって普通言う?』

『俺は言うよ、今住む所もないしさ。』

『嫌よ! 泊める訳ないでしょ!』

『なんでだよ、俺達! 幼馴染じゃん! 別にいいだろう、何もしないし!』

『だから嫌だって! 他の人に頼んだらいいじゃない!』

『“俺の母さんさ、再婚相手に殺されたんだよな、”』

『えぇ!? おばさんが!?』

『いろいろ話訊きたいなら、今日だけ泊めてくれよ。』

『・・・ほ、本当に何もしないんだよね?』

『勿論しないよ! ふぶみは俺のタイプじゃねーし!』

『失礼な男! まあ、いいわ! おばさんの事は気になってたし、

いろいろ聞きたいから、今日だけよ! 今日だけしか泊めないからね!』

『やったー! サンキュー!』

『もぉ~まったく!』





私はしぶしぶ彼を自分の家に泊めた。

それから彼のお母さんの話を詳しく彼に聞いていたら、、、?

話は随分と長くなり朝方まで話は尽きる事がなかったの。

彼の話によると? 彼のお母さんと再婚相手は最初はラブラブ

だったらしいが、だんだんと再婚相手の男性の本性が見てきたらしいの。

彼のお母さんの再婚相手は、彼のお母さんと再婚するまで”借金があった

事を言わなかったらしい。”

しかも? その借金の金額は、3000万円以上あるらしいの!

再婚相手の男性は籍を入れて直ぐに、彼のお母さんに保険に入るように

勧めたらしいわ。

それで1年も経たないうちに彼のお母さんは亡くなった。

その後、再婚相手の男性には多額のお金が入ったらしいの。




『“酷い話だろう、母さん、アイツのせいで死んだんだよ。”』

『・・・で、でも? 証拠がないのよね?』

『母さんが亡くなって、アイツに保険金が入ってるんだぞ!

絶対にアイツが母さんを殺したんだ!』

『おばさん、私にも凄く優しかったのよ。』

『母さんさ、ふぶみの事! ”本当の娘のように見てたんだよな。”

だから大人になったら俺にふぶみと一緒になってほしいって本気で

思ってたみたいだけど、そんなの無理に決まってんじゃんよな~!』

『・・・お、おばさん、』







私はおばさんの気持を知れて凄く嬉しかった。

そんな風に想ってくれてたなんて! 私がよく親に躾と言われて、

家の中に入れてもらえない時、おばさんが私に気づいて優しくしてくれたの。

何も食べさせてもらえない時も、おばさんは家からおにぎりを握って持って来て

くれたわ。



『お腹が空いているでしょ! さあ、食べなさい!』

『・・・で、でも、おばさん、』

『“いいの! ご両親にバレなかったらいいんだから、早く食べなさい!”』

『うん。』




私の事を気にかけてけてくれたおばさんが私は大好きだった!

何時も優しく私に接してくれたおばさん。

そんなおばさんが亡くなって、私は物凄く悲しかった。

そしてこんな悲しい結末に、”私は彼を本気で好きになってしまうなんて。”





・・・私は彼と、”彼のお母さんの再婚相手の男性を殺す約束をしたの。”

お互い、”大切な人の為に。”

同じ目的の中で、その再婚相手の男性に償わせる事にしたのよ!

”死をもってね!”



時に愛は? 殺意を持って狂いそうなぐらい私の心を苦しめる!

こんな”愛”もあるのかな?

おばさん! 待っててね、絶対に再婚相手の男性を許さないから!


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
七瀬さんの作品をいくつか見させていただいたきました。なんだか柔らかい文章で読んでいて楽しかったです。そこで一つ至極表面的な疑問が浮かんだのですが、なぜ「?」をこれほどまで多用しているのでしょうか。他作…
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