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第二十一話 疑惑のレフィ

「は……は…………へークショッ!! ここは……僕の部屋?」


 くしゃみ一発で飛び起きたマオは自宅に帰っていた

 見慣れた自分の部屋のベッドの上で、いつの間にかパジャマを着ているマオはまず時間を確認する。

 机の上のデジタル時計は十九時となっていた。


「……マオ、起きてる? お粥作ってきたんだ」


 部屋に入ってきたエプロン姿のミツキ。

 鍋敷きを引いて小さな土鍋が机の上に置かれる。


「あ、お茶碗持ってこなきゃ。ちょっと待ってて」

「いや、そっちこそ待ってミツキ」


 マオがミツキを止める。


「……ねぇ、ミツキ」

「なぁに、マオ」

「お前…………スプーンも忘れてるぞ?」

「…………あぁ、そうだったね!? ごめん、ごめん! すぐ取ってくるから!」


 バタン、とドアは閉まった。


「…………ぁぁ」


 マオは布団にうつ伏せになり唸る。


 ここ最近のミツキはおかしい、そうマオは感じた。

 ミツキはマオの“セネス病”のことを一番に理解してくれていると思っていた。

 妹ミヤビのようにリハビリと称してベタベタとくっつく事など今まで無かったのだ。


「…………レフィが関係してるのか……?」


 今だに真意がわからない転校生レフィ。

 彼女の登場からミツキの様子が一変している。


「……もしかして、焼き餅…………ってそんなわけないか」


 実際それ以外の何があるのだろうか 、と考えてみるもこれといったことが思い付かない。


「あの屋上で僕を襲ったサイボーグってなんだったんだろうか……」

「マオ、お待たせ! ちょうどお粥も冷めたかな」


 小さい茶碗と木製スプーンを二つずつ持ってミツキが戻ってきた。


「ねぇミツキ。レフィはどうしたの? 今日ずっと町を案内してたんだけど」


 レフィの名前を口にした瞬間、ミツキは突然、涙をポロポロと流し始める。


「知らない……知らない、知らない!」

「お、おいおい! どうしてミツキが泣くんだよ?!」

「ぐす…………だって、それは……うぅぅ!」


 何かを言いたげな様子だったが、それ以上は口を押さえて何も言わずミツキは再びマオの部屋から出ていってしまった。


「ミツキ!? …………せめて、スプーンは置いてって……」



 ◇◆◇◆◇



 それはマオがまだ気絶していた一時間ほど前。


「ザエモン、帰るときは自動操縦。宇宙に帰る……ばいばぁい」


 レフィは夜空に手を振った。

 怪獣を倒した侍型重装甲巨大ロボット・ザエモンは“左腕”の様な姿に変形して暗い空の遥か彼方に飛んでいった。


「……レフィ、あなたは一体何者なの? どうして貴方もあんな力を」


 ミツキが訝しみ質問する。

 自分以外にも巨大人型マシンを操る人間がいる。

 ミツキのライトニングは姉から受け継いだものだった。


「…………レフィはマオと合体したい」

「あなたはマオのことを“どこまで”知っているの?」

「むぅ、質問が多い……」

「いいから答えて!」

「み、ミツキちゃん落ち着いて?!」


 ヒートアップしてレフィに詰め寄ろうとするミツキを止めに入るミヤビ。


「……マオ君の力を狙う人がいる」

「人? あの怪獣と何か関係があるの?」

「カイジュウは知らない。でも大変なことになる。レフィのパパも狙ってる」


 悲しげな顔をするレフィ。


「マオ君の昔の……“マオウ”はどうしたら出る?」


 マオウ。

 その言葉を聞いてミツキの表情が強張る。


「…………放って、おいてよ」

「教えて? レフィは“マオウ”と合体しなければいけない」

「前も言ったはずよ、合体なんてさせない。マオは……もう戦わない。戦わせない。私がさせない」

「うん聞いた」

「だったら、諦めてよ……!」


 感情が溢れだし涙でぐしゃぐしゃなミツキの背をミヤビは優しく擦る。


「それは出来ない。だってムリョウとメイコにマオ君のこと頼まれたから」

「私だって、マオのご両親に頼まれたんだから……」

「み、ミャーもだぞ!?」

「むぅ……じゃあ本人に聞いてみよう」

挿絵(By みてみん)

 するとレフィはスマホを取り出して、マオの両親に連絡を取った。


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