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異世界召喚!領軍自動車化部隊

鉄道作ろうとしてんだけど全然進まない。他の仕事も容赦なく来る。

今日は領内。

ドワーフに装甲バスの試作品を見せてもらった。


以前、戦車をコピーしてこっち向けにカスタムした。せっかくあるんだから、何台かに分かれて戦車戦ごっこして遊んだ。その結果、いろんなことが分かった。

 まず、領内にキャタピラ付きと戦車砲は今のところ両方とも不要。一面の荒れ地なんで車輪で充分。戦車砲も要らない。戦車いらない。強すぎて使いどころがない。出しといてごめん。


 そもそも想定する敵が誰なのっていうと、どこの国か貴族かわからないけど、この世界の軍隊だ。つまりは鎧兜付けた騎士や、鉄板張りの馬車が相手だ。それならドワーフ製の装甲トラックあたりでも過剰戦力だろうということになった。 

 しいて言えば城内に潜んでこっちに魔法打ってくる魔法使いがいたとする。反撃する時に城壁ごと崩すくらいかも。その時は大砲欲しい。でもそうなったら俺が上から溶岩流せばいいだけ。


 戦車に関してはせっかく作っちゃったんだから、弓や槍では対応できない魔物対策に分散して配置しておけばよい。

 

 で、我が軍はどうなったか?装甲バス。


 日本の感覚でいうと2トン積みコンビニトラックというかマイクロバスというかくらいのサイズのやつが広場に止まっている。

 目測で、幅2メートル、長さ5メートルくらいか。ぶしつけ棒があるとわかりやすいんだが。


「スンマセン、このサイズはどっから割り出したんですか?俺が前いた世界の物と大きさ的には同じ感じなんです。」


「馬車のサイズがあるじゃろ。二頭立て馬車が、馬を入れるとこのくらいの長さで、馬二頭並んで馬車を引くとなると大体このくらいは場所を取る。


オヌシが出した戦車では幅を取りすぎる。それはいいとしても、だ。重くて、橋を越えるのはきついぞ。

 この大きさと軽さなら行けないところの方が珍しいのではないか。」

 

 そう思ったから戦車も軽量化してもらったんだがそれでもだめか。


ドワーフ試作品のマッドさがマックスなバスは、機関銃はむきだしじゃなくて、車の上にちゃんと鉄板張って砲塔つけてる。戦車を参考にして弓矢を防げるつくりらしい。かっこいいぞ異世界テクニカル。ガントレットバス。


 装甲は中くらいの魔物の直撃に耐え得るんだそうだ。矢や槍は当然防げる。そんなクラスの防弾ガラスってどうやって作ったんだろう?


 異世界機動隊取り締まり車がディーゼルエンジンの黒煙を噴き上げながら走る。機動隊は放水銃だがこっちは機関銃。相手は学生運動じゃないんだから、撃つ。


 上に鉄砲積んで砲塔つけて重心が高いから、荒れ地に出したらゆっくり走らさないと横転するかもしれん。


 鉄砲といえばM4戦車コピーする中で、戦車に積んであった重機関銃のM2機関銃も作ってた。これはM4戦車以前から21世紀の今でもずーっと現役の傑作銃。100年近く前の技術で作られてるから複製も可能だったのかな。

 最近さらに小改良したM2HB-QCBというバージョンを出してドワーフ様にお見せした。これも複製。改良点確認して感心してた。今後はこっちで行くらしい。


 さすがに発砲は自重したが、重機関銃M2の反動わかんないけど軽機関銃M240ならいけるだろう。いや、軽機関銃の反動だってわかんないけど、映画だと腰だめにして撃ってるから、車に金具で固定したらいけるんじゃないの? 後で試しといてもらおう。


 異世界トラック野郎を楽しんだ。車運転するの久しぶりだなあ。


 隠密行動や普通の電撃戦ならこのまんまでいいけど、夜中に威圧するなら電飾あったほうが面白いよね。なんかの映画のラストシーンでミッキーマウスの歌を歌いながら行軍するのあったけど、エレクトリカルな車のパレードから鉄砲撃ったら相手はビビるだろうなあ。


 ほかにも思い付きをべらべらとベッケン氏に話しておいた。どれだけ実現まで行くか。


〇〇〇〇  〇〇〇〇


いつもの居城で重臣会議が開かれる。


 団長さんが口を開く。

「殿、今までは領軍の人数はそれほど要りませんでした。

 しかし、このところ人が増え中の村が増えたのは喜ばしいことですが、ともかく守備範囲が広がりました。

 領軍の人数を増やさねばなりませんが、どうしましょう?」


「スンマセン、ケチな話すると、領内経営的には兵隊さんは少ないほうがいいんだよね。他の仕事してる人が多いほうがいい。獣人が守ってくれてるし、いいんじゃないの?」


「ええ、今までの対魔物の戦闘には獣人たちが尽力してくれて、肉まで手に入って色々助かってってたんですが、領内の見回りを増やさないとならなくなりまして。」


 それぞれの村の城壁の外には、魔物がいる。ものによっては特撮怪獣レベルだ。


 ほかにも城外には盗賊化した難民もいる。俺がむちゃくちゃ疲れるまで泥いじりして受け入れて難民受け入れてやってる。でも、それを拒絶してる連中だ。


 たちの悪いやつらの中には、うちの領内目指してやってきた難民を襲った例もある。昔のぬすっとさんたちみたいな人がまた増えてきた。獣人に任すと殺しちゃいかねないから、取り調べには警官的な人が必要なのか。


「スンマセン。最近さあ、ドワーフがいろいろ作ってんじゃん。今見てきた。あれすごくいい。使おうよ。


 領軍は絶対必要なんだけど、できれば少ないほうがよくて、なるだけ別の仕事してもらいたいんだよね。」


 どうしても軍拡の必要が出てきた。でも、人を増やすより機動力と攻撃力に予算を増やして対応する。物で済まそう。


 巡視用のパトカーに当たるものならドワーフ製の装甲トラックでいいだろう。


「スンマセン。領兵に鉄砲持たす時が来た。」


 火縄銃も何も発展段階ぜんぶ飛ばす。数名の班でパトロールするとなると使い勝手が悪すぎる、ドワーフに頼んで、ライフル作ってもらっている。


 お手本はAK47の最終モデルAKMなんだけど、東ドイツだかブルガリアだかどこか製の輸出用のNATO弾使用バージョンというレアものを俺が出した。

 あとで弾薬の変更はきびしいから、自動小銃はNATO弾で統一する。補給を考えないと。なるだけ単純にしたい。小さい貴族領だから。


 ロシアの兵器のことは分かんないんだけど、西側のものならある程度有名だから、ミリオタガンオタというほどでもないが、まあ、名前聞いたことならある。NATO共通弾でいきたい。

 俺が1丁作ると激しく疲れる。やはり「理」に反して、この世界にないものを捻出するわけだから、膨大な「気」をつかうものと思われる。俺が思ってるだけ。


 なんでもドワーフに見せて量産体制敷いてもらわないと。


「じゃあ、スンマセンけど、とりえず試作品何回か使ってみて様子見よう。」


 鉄砲といえばさっき重機関銃のコピーも見た。


 ドワーフ作の装甲トラックにM2重機関銃を乗せる。対人攻撃用の威力を越えているが、魔物の場合これでも弱いかもしれない。それこそ、その場合は戦車を呼ぶしかない。

 装甲トラックは中くらいの魔物の直撃に耐え得るんだそうだ。矢や槍は当然防げる。そんなクラスの防弾ガラスってどうやって作ったんだろう?


 M2の威力が強すぎる。AKとM2の間にもう一種類となるが、戦車に積んであった7.62mm機関銃はNATO弾でないので断念。その三代くらいあとの後継の、最新式のM240G海兵隊バージョンを出した。チタンとか使ってないんだろうか?


 ドワーフはこれでも作れるそうだ。戦車に積んであったやつより優れてるらしい。そりゃ70年以上たってるからなあ。改良されてるさ。M2が異常なんだってば。 

 弾はNATO弾だからAKと同じで補給は楽。ただしAKは弾倉に詰める、M240は弾と弾が金具でつながっていて箱に入ってるのを絡まないように使う。

 ともかく鉄砲用の弾は2種類になった。


 で、その重機関銃積んだ装甲トラックとM240G機関銃積みの二台で巡回を試してみる。


 教習所なんかないけどただの無人の原っぱを走らすんで、初心者でも楽勝。ただ、車庫いれとかクランクとか一応概念は知っといてもらいたいんで、あとで、教習所作りましたよ。


 巡回班の編成だけど、まずは運転手と機関銃係。M2積んでる車の場合はひとりでは扱えないので助手がひとりついてあわせて三人。

 M240 の車の方には運転手、機関銃係、班長。ここまでで6人が自動車専属になる。

 両方の車に二人づつ計四人乗せる。全部で10人の班が巡回する。


 車には人数分のAKを積んどく。


 車のサイズから行くと一台でも10人くらいなら楽々入るんだけど、この世界の常識「壊れたときのことを考える」。一台でいって壊れちゃうと帰ってこられないからね。二台チームで一台壊れたら残ったほうに全部積んで戻ってくる。

 日本の自衛隊なんか高速道路のサービスエリアで見かけると、トラックに満載状態で乗ってる。大丈夫なのかなあ。

 

 いまさら、元いた異世界のことを考えてもしょうがない。

 とりあえず、この編成で試してもらった。まあAK がひと班に1丁でも充分過剰戦力だと思うけどね。機関銃抜きで弓矢。援護にライフル。それですら最強だと思う。

 でも、まあこういう物は強いに越したことないでしょう。


 それより軍人の人選に困った。今までは旧キッサ家家臣団が役人と兼任、あとは獣人と、最初からのモブ村人オヤジ数名。はじまりの村のごく初期の移民、これだけで領軍形成してた。


 ともかく獣人の能力が高すぎてそれに依存していたのだが、ここでそれが裏目に回った。

犬猫の獣人は耳が良くて機関銃の連射に耐えられないことが分かった、撃つ時に耳栓をしてもダメ。

 信用できる村人から公募した。集まったのは、馬獣人、鬼、それと只人の女性。女性のうち操縦とか射撃に適性のある人いたんだけど、今までの戦場に連れてくのは体力的な問題でちょっと見合わせてた。ここらの文化的にも女は戦場に出ないらしい。そういえば女子は魔法使いくらいしか見かけた記憶が無いかも。


 特性もちには男女問わず入ってもらう。確かソ連の狙撃王って女性じゃなかったかな。


 馬獣人はとにかく早い乗り物に乗りたい、鬼は他の獣人が戦に出るが、自分たちは出られないことに負い目を持っていた。人を直接殺すのはちょっとなんですが運転手なら致します。


 元いた世界で機関銃手には体格いい兵士が選ばれた。重たい機関銃担いで走らなきゃなんないから。車から降ろさない前提なら大丈夫でしょう。運転はタイヤ交換とかある程度体力いる部分もあるけど、それはチームで乗り切ってもらおう。


 話し合って、ぬすっとさんたちも肉体労働の場から引き上げる。移民難民が多すぎて、鬼もぬすっとさんたちも単純肉体労働する必要なくなってきたのよ。

 希望者は兵隊さんへ編入。兵隊希望しない人は引き続き肉体労働だけど、単純肉体労働から職長・親方やってもらう。技術伝承という点では工房と同じ。


 装甲トラック巡回班の皆さんにはAKと担当以外の機関銃の分解結合整備も学んでいただく。最悪ひとりになっても戦っていただきます、分かりませんでは済まされません。運用上毎回ドワーフのもとに持ち込んで修理を頼むわけにもいかないから、トラックの整備もある程度できないと困る。だから自動車整備も勉強してもらう。


 いきなり全軍移行するわけではなく、少しずつ装甲トラック隊を増やしていく。いまはお試し。まあ、うちの領内は何でもお試しなんだけどね。番兵なんかだと装甲車乗るわけにもに行かないでしょう。どのくらいの比率で何を用意したらいいかが手探り状態だ。まあいつでもそうだけどな。



 家臣団にもAKの訓練をする。隊長班長には鉄砲持たす。本当はAKなんかよりもっと軽いのがあればなんだけど、弾薬統一したいからこれで。持つからには扱えないのはまずい。


 アウトレンジから機関銃で撃てば大体の魔物は倒れる。AK自動小銃でも倒せる魔物だって多い。あんまり無残なことになっちゃうと食べらっる部分が減るから、小さい魔物は弓矢、それなりにデカいのは鉄砲。どうにもならないのは機関銃と、魔物については道具の使い分けができるようになった。


 人間は見つけ次第撃つわけにいかないから、明らかなヤカラでも一応話を聞きに接近。パトカーだから職質かけるところからね。それも装甲トラックなら矢や槍ははじき返すから、車で寄っていく。しばらく運用してそんな感じに落ち着いた。

 下車戦闘要員要らない気がしてきたけど、人数もだいじ。そのうち色々仕事も増えるでしょう。これも手探り、あれも手探り。


お読みくださりありがとうございます。



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