異世界召喚! 貴族の子分に金を渡す。
異世界に巻き込まれ召喚された俺は、鉄道建設するはめになっちゃったんだけど、全く先へ進めない。貴族の子分に金を渡すことにした。
そうだ、鉄道通すのが本題だった。
しかしそれは色々なところに話を通さないとならず頓挫している。そもそもどこへ話したらいいのかがわからない。
それはそうと、三バカにまとまった金を渡す必要がある。いつまでも丸腰でうちに来てメシ食って帰るわけにもいかんだろ。ご家族もいらっしゃることだし。
サトー館が狭くなってきたから、男爵館を三軒まとめて建てることにしたが話が進まん。空いたところに俺ん家を建てる。
「スンマセン、話のたたき台として、開発計画考えました。へたくそですけど絵にしました。これをもとに、意見をお願いします。
なんでくっついて建ってるかっていうと、緊急事態には四つの家がひとつの砦になるように考えてます。
細かい使い勝手とかは当主様じゃアテにならんから、奥さんたち息子さんたちの意見も聞いて来てください。建てちゃった後だと大変ですから建てる前にいろいろ好きに言ってください。
じゃあいつもどおりになんか食いながら話しましょう。」
何度も話し合った。最近は三バカは食うだけじゃなくて話すようにもなった。何度も話し合ったんだけど、要領を得ない。
奥さんたちは
「掃除がしやすい壊れにくい家で、部屋数は要らない。居室には石だけだとつらいから腰壁まわしてくれればなおいい。」
くらいしかイメージがわかないようだった。
キャシーとケイティも頑張って奥さんたちの意見まとめようとしたけど、あの二人をもってしても、まとめきれなかった。
「そもそも、我らは壊れかけた世襲の屋敷をだましだまし使っていて、居館を新築したことがないんです。見当もつかない。今までの部屋のうちこれとこれはしばらく要らないというのは想像できますが、その先が分かりません。」とサハラ。
「あーそうね、スンマセン。まあそういわずもうちょっとがんばりましょう。」
俺はハウスメーカー勤務はないけど、建材メーカーの工場で働いたことと建設現場で働いたことはあって、特注品パーツなら色々作った。やっぱ住む人の意見聞かないとねえ。規格ものでは済まないはずだ。今回は建て売りじゃなくて注文住宅をめざす。
「スンマセン、俺んとこを試しに建ててみますから参考にしてください。」
埒が明かないので、まずはサトー別館作って見本にした。イメージ大事だからね。実物大模型。異世界モデルハウス。
ボルケーノ夫人の許可が出た場所に、鉄骨にうすーい石の仮設。そもそもの話、王都別邸は作ったことないのと、使い道が分かんない。だから仮設。
後日、仮設は解体します。鉄はある程度の大きさに切って売っぱらい、石は敷地内の石畳にする予定です。エコでロハスでサステイナブルなエスディージーズハウスにござる。
俺は領地で役所建てるのに慣れてるから、キャシーとケイティとサトー館の責任者ジェームスさんと相談しながら作ったけれども、肝心の用途が見えてこないからね。
貴族4人と商人で馬鹿話して儲けを探す部屋以外の使い道が見えない。
現在日本でいうと少し大きめの店舗かな、日本でいうと大名の上屋敷ということになるんだろうが、江戸政庁と藩士宅藩主屋敷を一つの建物に収めなきゃなんない。江戸屋敷と考えると郊外に下屋敷別邸持つのもありだな。そう考えたらこれが下屋敷別邸だ。王都の都心だけど。あとでサハラ・サキュー館跡地にサトー館の本館建てるんだった。俺も混乱してる。
東京で大名屋敷の遺構が残ってるのは加賀藩の赤門とか大きな藩のごくわすかな、しかも門とかのごく一部分のはず。
うちらみたいな弱小貴族の場合の王都邸ってどうしてたんだろうな。江戸時代は。300の藩があって上屋敷下屋敷考えたら、単純計算で600軒あった筈。600軒もあれば図絵とかなら相当残ってるはずで、どっかの郷土資料館かなんかで見とけばよかったな。
あ、こっちの世界は幕府から土地を貸してもらう拝領ではないらしい。自費で王都邸買って、届け出るシステムでした。俺んちなんか初代だから、なんもなし。領地貰うときに交渉すればよかったが、そもそもそんなこと気が付かなかった。
戦後のどさくさの時にキャシーとケイティの件でうまい事キッサから厩舎と附属物だけでも貰えてラッキーだったな。
それはともかく、王都館別館は他の館のモデルハウスも兼ねてるっていうか、第一の目的はそのためだから、遊び用の別邸専用設計というわけにはいかない。あくまでも常識的なつくりにする。
3軒の男爵館を参考にさせてもらったけど、それだけじゃあ資料不足だってえんで、4人で何度も王都の貴族邸を外から見学した。まあ俺以外はいろんな館にお呼ばれしてるんで少なくとも玄関から食堂までの構造は分かってるんだそうだ。
ただ、食堂兼大広間と台所は、みんながうちに集まってバカばなしができるように、大きく取った。今んとこ4家当地の館の連中がみんな集まっても20人くらいだけど、とにかく広くとった。他の辺境伯館、一度くらいは呼ばれて中を見てくればよかったな。
細かい点はうちと男爵さんの奥さんたちの意見聞いた。
裏の馬場とか厩舎は4家の共用部分としてボルケーノ家のもともとあったとこに増築。要らんと言われたが、いる時になって慌てるのわかりきってるからこれも抑えといた。
一つの砦として機能させるわけだし、軍馬兵士集結場は必要。
これまた話は違うけど、うち含む4家ともいままで以上に付き合い濃くしてもらっていい。ほぼ毎日うちで朝昼晩飯食って各自の館に戻っても良いんだよね。今は当主と息子さんだけ来てるんだけど留守番も何もみんな来ちゃえばいいじゃん。
そのほうが奥さんや娘の負担減るんじゃないか?飯作らなくていいのはともかく、台所の掃除しなくていいの大きくね?
裏口つないで渡り廊下付けとこう。一つの砦として機能させるわけだし。(何度目)
うちの領内食い物は余りつつあるし料理人に聞いたらOK出たから、もう飯の件はどうでも良くなってきた。
まずはサトー館(仮設別館)を作って、三人の貴族と奥さんたちに見せた。
やっぱり実物があれば、ああしたいこうしたいが活発に出てくるな。「現場」「現物」「現実」があるとカイゼンも出てきます。価値観の共有だいじ。
で、ご要望を承って三軒それぞれの貴族邸も建てました。間口が広く奥行きがない、塀みたいな建物を建て、一辺がそれぞの一家になる。緊急時には城壁になるつくりです。
ボルケーノ家は仮設サトー館でいいと言ってくれたんだが俺が断った。仮設サトー館とほぼ同じつくりで、ボルケーノ館もほかの家も厚い石で作りました。サトー館はしばらく使って新サトー別館の設計に活かします。
あわせて一つの砦としての機能を隠し持つ四軒の新築貴族邸が並ぶ一角が突然王都に出現。三バカの家は依然と形状が変わって間口が堀くなったんでむしろでかくなった印象。
んで、サハラ・サキュー館跡地にサトー館の本館建てた。これは領地で役所建てるのに慣れてるから、楽勝。いつもの役所。上に居室。キャシーケイティとサトー館の責任者ジェームスさんと相談しながら作った。
今までのサトー館(旧館)のほか、新館と仮設の別館といきなり増えちゃった。旧館は使い道はともかく、キッサ家が建てた建物だからだいじに保存しよう。
旧館にも塔を建てて、キッサ家にうちの家格を誇示したほうがいいんだろうか、昔の馬小屋のほうがいいんだろうか、奥さん二人に聞いてみよう。
とにかく土地の売買の名目で貴族三家にお金を渡すことができた。実際に買ったし。不動産の買取だから、結構な額で、暇を出した家来の何人かは呼び戻せるかもしれない。
その前に擦り切れてない服を買え。あと、丸腰だったので人数分の余ってる剣をやった。
「スンマセン、杖の代わりにでもしてください。毎回丸腰で来られて、帰りに領兵つけるほうがかなわん。」
剣ぐらい不動産収入で楽勝で買えるだろうけど、多分こいつらは買わないっぽい。貧乏症だから、結構値が張る武具を買うはずがない。
奥さんお嬢さんたちにはステンレスのナイフ包丁一式セット。手入れ面倒だからね。当主と息子にはオリハルコンの剣。あと、難民が置いてった鋼製のも領兵用として渡しといた。
あとで気が付いて新村民セットのステンレスナイフ鍋釜ほかも送らせた。引っ越し祝いにこのくらいならいいだろ。
手狭になってたサトー館問題も解決した。でも王都に三軒の館は多すぎだなあ。
そういえば鉄道通すのが本題だった。御貴族様たちの領地に鉄道通させてねって、三バカには頼んどいた。
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