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異世界召喚! なんか知んねえけど貴族の子分ができた。

異世界に巻き込まれ召喚された俺は、鉄道建設するはめになっちゃった。

 文無し貴族が金借りに来た


 いままでも貴族同士で宴会のお誘いなどはあって、それは全部断ってきた。マナー、ルール分かんない。異世界飛ばされてまでボッチ。しかし、貴族家当主がいきなりきやがった。いきなりきた、というのは語弊があるかもしれん。


 前触れの形で本人がきた。


 普通は家来というか外交官がやってきて事前に日程の交渉をするらしい。どういうわけか事前交渉の場に本人が来ちゃった。今回は事前交渉だから俺は会わなくていいらしい。


「サキュー男爵と申す。こちらはボルケーノ男爵。サハラ男爵。突然ですがサトー様にお会いしたい。今日は前触れということで、ご都合の良い日をお知らせいただければ幸いです。供は暇に出したので致し方なく本人が参ったご無礼をお許しください。」


 俺のいる部屋から丸聞こえ。狭い館だからね。


 事務的な詰めなら一人でくりゃあいいだろうに。三人の都合のすり合わせもあるからこの形が合理的なのか。

 貴族同士だと儀礼上この三倍くらいの会話になるらしいが、館の家来に対する話だから簡単にすませていいらしい。あんまし長いと実務上大変だもんね。


 困った館の人が俺のところに来た。


「殿、いつなら都合がよいとお返事しましょう?」

 外で待ってる三人に聞かれぬように小声で話す。


「あー全部聞こえてました。スンマセン、こういうのってどのくらいが礼儀なんですか?

そっから知らないんで。」


「辺境伯と男爵の間でしたら少なくとも三日待たすのが礼儀でしょうか?正餐をともにするレベル、での話ですが。お互いの準備もありますんで。」


「エー!そうですか。スンマセン、オレ、逆に三日先が分かんないな、今からじゃ準備大変ですか?本人きちゃってるんでしょ?正餐じゃなくて庭でやって焼肉なら簡単でしょう?」


「まあ、今日も本人がきたのが破格ですから、焼肉やりながら次回を決める形ならいいと思います。今回は非公式な庭でのお茶の扱いということで。お茶からグダグダに飯、それならお互いに非礼にならないと思います。」


(ウワーメンドクセー)


「じゃあそうしましょう。今、領地戻って肉を取ってくるから、上がってもらっててください。とりあえずお茶出して。あとからバーベキューにしましょう。今夜のために作った料理も出しましょう。」


 サトー館から新しい村に飛び、肉を集めてまた戻る。その時にキャサリンに頼んで三人の貴族の領地からの移民がどうなってるか調べてもらうようにした。

 たまたま手が空いてた代官さんにも一緒に王都にジャンプしてもらう。どんな話になるかわからないからね。俺の分かんないことのほうが多いだろう。


「スンマセン、お待たせしました、サトーです。はじめまして。どっかでお会いしてるかもしれませんが、いかんせん異世界から来たアホなんで、ゆるしてください。サトーです。サトーキヨタカ。で、どちらさま?」


 暗い表情の痩せた若い男が三人。よっれよれの服はえりも袖もすりきれてる。 はじまりの村で最初に見掛けた村人の感じだ。


「これは失礼しました。サトー様。サキュー男爵と申します。まさか今日早速お目通りかなうとは思っていませんでした。お忙しいところありがとうございます。」

「ボルケーノ男爵 です。ありがとうございます。」

「サハラ男爵 です。よろしくお願いします。」


「スンマセン。異世界から来たアホなんで、作法わかりません。今日は非公式なお茶ということでいいですか?」


「「「よろしくお願い申し上げます。」」」


 まずはぎこちない自己紹介が続く。貴族のおっさん4人、あとその従者も家来も何も入ってもらった。おっさんが10何人か。俺の家来以外はなんかお茶をがぶ飲みしてる。お茶珍しいか?


 サキュー男爵とサハラ男爵のふたりは、うち同様砂漠が領地らしい。ボルケーノ男爵のとこは山地なんだそうだ。どこも離宮とサトー領の間、つまりキッサ領の近くにある。


 戦乱のあとの干ばつのうえに、ボルケーノ男爵領の火山が噴火した(これは知らなかった)。三人の領地に火山灰がふり、不作というレベルではなくなった。


 三人の脳内ではわりと善政を敷いていた積りらしい。実際はしらんけど。しかし農民は逃散してしまい、他の産業の人間も客がいないから逃げる。領民がゼロでどんだけむしろうにも収入ゼロではどうにもならない。

 貴族からしたら税金が入らない。元々貧乏貴族なところへ、先の戦費の負担と税収入が途絶えたダブルパンチ。

 家来は私兵団も使用人も給金未納で逃げ出した。当然そんな貴族に金を貸す商会もない。


それでも残ってくれた者には、

「しばらくよそいってくれ。お金ができたら必ず返すから。」と、長い長い休暇を出したそうだ。三人とも涙ぐんでる。打ち合わせた上でないとしたら、いい奴らじゃん。こいつら。


 で、仕方ないから家来抜きで、領内には長男家族がいて領地業務をしている。王都には当主家族がいて王都業務をしている。領内も王都も家族だけで業務を回している。娘たちも結婚どころではなく両親や長男を助けている。




 とまあ、長い長い話をまとめると大体こんな感じ。


 さっき会った時の印象が始まりの村の老人に似てるというのは、大してハズレでもなかったな。餓えに貧窮、未来の希望なし。


 うーん、なんとか手伝ってやりたいが、まったく思いつかん。


「スンマセン。今回は俺も役に立てそうにない。俺もお金は貸せません。見ての通りの貧乏。王様には魔物の皮のこの貫頭衣で謁見する特別許可もらいました。あははは。


 うちも不作。うちも領地半減。うちは領民逃げ出すどころか難民が増えまくって、もうどうにもなんないんですよ。」


 こいつら、横で肉焼き始めたら、もう、そっちばっかり見てる。金を借りに来たのか、メシたかりに来たのか、どっちなんだーい!はじまりの村で最初に見掛けた村人の感じがしたのはホンマ間違ってなかった。あの時は俺が薄い粥もらって生き延びたんだった。


「話し合って何ができるか考えましょう。

 そんなすぐに結論出る話じゃないでしょう?


 サトー館でメシ食って泊って行ってください。

 待ってる従者もいるなら、別々に飯を出すの面倒だからよければ飯を食いましょう。うちの館の人間も食べます。


 時間も時間ですから食べながら話すんでいいですか?腹も減ったし話も伺いたい。お金は貸せませんが何かお手伝いできそうなら。」


「お食事までお招きにあずかるとは!」サハラ。


「スンマセン、お食事、というほどのもん出せません。たまたま領地から魔物肉来てますからあれ食べましょう。」

(俺が担いできたんだけどな)


「お茶といってもまともなお菓子もないでんでスンマセン。肉でゆるしてください。こっちはジュースです少しは腹がたまるかもしれません。


 とにかく、俺、腹が減ってしょうがないんで、この社会のルールがいまだにわかんないんですが、ともかく食いながら話しましょう!」


「スンマセン皆さん。さっきいいましたように、うちの館の人間は交代で食べに来ますんで勘弁してください。」



+++++ +++++



「お待たせしました。肉も焼けてきましたね、

 粥は勝手にすくってください。足りなくなりそうだったら館のものが鍋入れ替えますんで遠慮なく。他のおかずもあるだけ食べちゃってください。自分で取り分けてね。


 正餐じゃなくて、お茶してたら腹が減って、異世界から来た俺がマナー分からずになし崩しにテキトーなもん食い始めたっていう趣旨ですからそこよろしく。


 ご存知の通り俺は異世界から来て、ホントこの世界の作法に疎いんです。誰から先に食べるとかそういうのなしで、今日は好きなもん腹いっぱい食べて飲んでください。貴族様だけじゃなくて従者様も同じね。残ってももったいないから。格式わかんないから無し。酔っ払って暴れるのだけはだめ。」


「申し訳ない。この者は従者の恰好をしておりますが私の次男でございます。今日は従者と言う形ですので正式なご挨拶はまた改めて。

 格式抜きということですので失礼させていただきます。他の家も同様。恐れ入ります。」


 酒、ジュース、麦茶、甘茶、色々出しておく。


 三人の貴族と従者(という名の息子)、6人が夢中で飯を食う。話し合いは食べたあとだな。奴らを見ていても、俺だって餓えて困りぬいた時期があるから、馬鹿にする気持ちは起きない。何回か満腹して落ち着いてから色々相談しよう。


「従者さん、ってことにしとくけど、若いんだからどんどん食べてね。ハラ壊さない程度に。で、明日も来てね。話が続くから。」


 その間に代官さんにだいたいの話を聞く。貴族あてにならないから。


「スンマセン、うちの代官さんです。キッサ家にいたので俺よりは皆さんの領地詳しいかと思って来てもらいました。」

「モグモグ。さようか。よろしくお願いいたす。」ボルケーノ。

「「モグモグ。モグモグ。」」 

サハラとサキューはよろしくすらない。お辞儀して食ってる。


「スンマセン、皆さんの領の特産て何かあります?その前に王都から見てどっちの方角なんですか?いろいろお話を聞かせていただければ何かお手伝いできる点はお手伝いしたいです。」


「あ? ああ、

 何もないとこです。」

 貴族三人とも夢中になって食ってて、俺のことなんか忘れてたみたい。


「そうですな、サハラ様、サキュー様のところはわが領と似た荒れたところで麦が名産でしょう。」


 代官さんがとりなしてくれる。なら不作だな。彼らがいう通り。


「ボルケーノ様のところは鉱山があったはずですね。」

あー、ドワーフいたとこか。今はうちにいるけど。掘りつくしたって言ってたよね。


「皆さん、ざっとで結構ですが、大体どういう位置関係か紙に書いていただけますか?」

「モグモグ、これはサトー様、魔物紙で!」サハラ

「スンマセン、魔物がやたら出るんで皮だけはたくさんあるんですよ。」


「殿、皆さまは召し上がるのに忙しく、ロドリゲスのほうで下絵を描き、貴族の皆様に足していただく形でいいですか?」


「え?そんな詳しいの?

じゃあお願いします。」


「殿、皆さまの領地はご近所様です。うちがここ。うちから離れてサハラ様、その隣がサキュー様。キッサ領を挟んでこっちがボルケーノ様。それぞれの領都がここらへんです。ボルケーノ様のお城は山の上で、城下町は別に平地の裾にあるといいますか。」


 なんだよーキッサ領に隣接してうちの近所じゃん。むちゃくちゃ。知らなかった。



「わたしらは近所同士でお互いに婚姻関係が何代も前からつながっておりましてな。キッサ家も先代までは親類付き合いをさせていただいてました。」酔っ払って顔が赤いサキュー。


「キッサ家のお嬢様を通じ、サトー家の殿様とはいわば遠縁の遠縁ぐらいという関係です。」サキューしゃべるなあ。


 あーこいつら、その奥さんに言われてきたな?借金のおねがい忘れてるし。


「スンマセン、今日はどうやってうちの館に?もう遅くなっちゃって帰るの面倒でしょう?泊って行ってください。」


「馬もうっぱらってしまい、歩いてまいった。」ボルケーノ。すげーな。


「じゃあ泊って行ってください。見ての通りの小さい館なんで、狭い部屋に入ってもらいます。でも連絡なしに帰らないと不安に思うだろうから、誰か使いを。」


「「「いえいえ私たち夫婦しか王都の館にはおりません。」」」


「三軒とも妻は数日実家に帰って館は留守、とられて困るものもありません。ははは。


 先ほど申し上げましたが、従者に見せかけているのはうちの次男です。でもうちは娘が留守番しているので、あとで息子は帰します。」ボルケーノ氏。


アレは冗談ではなかったんだ。従者と思ったやつらはそれぞれ次男坊三男坊だった。本当に家族で回してるんだなあ。


「明日は朝飯も出しますから。スンマゼン、飯といえば、こんだけ食べ物あって、失礼ですけどどなたか手伝っていただけませんかねえ。

 ところでご家族を館に残してらっしゃるかたがいれば今からでもお招きできせんか?たとえば奥さん実家って言っても王都の中なら来れますかねえ?


 娘さん夜遅く出歩くのマズければ今夜だけ男装したらどうでしょう?


 これは、いずれ、になります。何日かかかるかお約束できませんが、うちの妻たちも館に呼びましょう。ご親族とは知りませんでした。今後ともヨロシク。」


「で、スンマセン、そうはいっても、オレは遅くまで起きていられない特異体質というかのろいみたいなものにかかってまして、もう眠くて限界です。ご家族とはお会いできませんが、よろしくお伝えください。じゃあ明日。おやすみなさい。」


 サトー館のスタッフに従者のお供をお願いする。何度もいうが奴ら丸腰だからね。


(今から奥さんやら娘さん呼んでボロ服着飾る手間を考えたら、俺は合わないほうがいいだろ。)


 忘れないうちに代官さんと反省会をする。新しい村に飛ぶ。待っててくれたキャサリンとナンシーと話し合う。


「オレ知らなかったんだけど近所なんだってな。親戚だし。」


「親戚という実感はわきませんが、まあ系図のどこかではつながっています。女は近所の貴族に嫁ぐことが多いいです。そもそも貴族はみんな親戚ですよ。」


「サハラ様・サキュー様の領地はキッサやうちと同じようなもんです。旦那様がどこまで面倒見てやるかですが、サトー式の造成と灌漑を行えば食べていけるようになるでしょう。」


「ボルケーノは山ですからサトー式というわけ行かないでしょう。魔獣も出ます、逆に獣人や善人房、エルフやドワーフに聞いたほうが知恵が出るかもしれません。」

「スンマセン、じゃあそこらの手配よろしくね。

ボルケーノの山で熱いお湯が吹き出るって聞いたことない?」


「温泉ならサトー領でしか見たことありませんが、ボルケーノさまに聞いてみたらよいでしょう。

ボルケーノの領民は山の民ですから兵士に雇うのはいいかもしれません。

商館主にも聞きましょう。有効利用の仕方があるかもしれません」


「スンマセン、言っておきながら商館に相談を完全に忘れてました。あきんどさんにも聞かないとなあ。その手配もお願い。ある程度まとまったら報告お願いします。」


 「でさあ、スンマセン、今日のやつらは丸腰だったんだよ。三人組も従者も。難民が持ち込んだ剣、10本くらい持って行って彼らにあげて失礼にならない?」


「武具を差し上げるとなると、本来それなりのものを差し上げなくてはならないです。この領に『それなりのもの』が大量にあるのが異常なんですが。


しかし、ドワーフ製オリハルコンの長剣だなんだ貰っても、今度はお返しが大変でしょう。

 てぶらじゃ危ないからって、そこいらへんのを渡し、『これは贈り物と思わないでください』のほうが無難な気がします。」


「よし、じゃあ、それでいこう。明日、三人にあってくる。それも手配お願いね。」



◎◎◎◎◎◎◎    ◎◎◎◎◎◎



 それからやつらは毎日、飯に来る。程度ってもんがあるだろう。

 俺がいなくても食堂で食っていって言っといたら本当にそうしてる。


 何回か話して分かったが、本当に気のいい連中だ。初対面の印象悪かったのは、本当に腹が減っていて具合が悪かったようだ。


 毎日来るのは何ができるのか、自分たちなりに考えて館の人に聞いてるそうだ。飯食いに来ても館の職員(平民ね)が食べ終わってから食べる。貴族としてはありえない義理堅さだそうです。


 こっち来て初めて貴族の友達できたかも。貴族の友達っていうより高校の部活の後輩レベル。一緒にバカ話しして、ンで(一応)たててくれてる。

「久々に満腹にお世話になりましたが、体が慣れていなかったらしく、翌日のトイレが大変でした。」

 ボルケーノ氏が恥ずかしそうにいう。体格もいいし言葉数も結構少ない。貴族というより、山のオッサンっていう感じだな。

 他の二人はまあ貴族っぽい。平野の民。


 3人の貴族と商館主を交え、晩飯を食う。最近では三日に一度くらいか。馬鹿話の中から商人はキッチリ儲けの種を掬い上げているようだ。


 商人たちにはできればぼったくらないでほしいが損だけはするな、さらにできれば長い目で領地を育ててやってくれ、と頼んである。


 キャサリンとナンシーも、王都での社交経験があまりないうちにサトー家に来てしまったので、親戚のおばさんができてずいぶん心強いらしい。手土産にジュースや酒、肉を持って行っていろいろ話を聞いてくるらしい。同年代の娘たちもいるそうだが、これは話が合わないので表面的な付き合いをしているらしい。

 若くして領内経営と学校やらされてるからな、見えてるものが違うのだろう。貴族間のうわさ話を調達するのもだいじな外交なんだそうだが、それも領内経営の見地から見てるんだよなあいつら。俺がそうし向けたんだけど。



 貴族連中は、自分たちの館を買ってくれという。なんなら貰ってくれとまでいう。三バカたちは家族で管理できるサイズの館がほしく、できれば敷地は要らない。掃除も補修もできないので無理だという。


 サトー館はそもそもキッサ伯爵の馬小屋と馬番詰め所を改造した造りで、確かに手狭になってきた。


 サトー館の人たちに聞いたら今のままでも充分回せるが、貴族が三家も居候したりするには狭い。殿のお考え次第だと言う。


「俺が全部、建て替える。金は無いから出さない。うちの領内から材料持ってきて、うちの難民と獣人が建てるからほぼ無料。金が出ていかないから貰わない。

大体こんな感じだ。

意見あれば言ってくれ。」

 まあ俺がこっそり出すんだけどね、大きな材料は。


 うちも含めて4軒とも館が近いので再開発する。隣接しているサハラ・サキュー館は俺が貰う。商人噛ませて相場で買わせてもらう。ボルケーノは敷地が一番広いんだが、男爵夫人が領地から持ってきたスパイス園果樹園があって、移転するのはもったいない。

 だからボルケーノ館のあいてるとこにサハラ館サキュー館を建てる。おれんちの別館も建てることにして、全部の費用は俺が持った。そのかわりスパイス園果樹園と領地の名産送ってくれ。四軒隣接してれば居候には来ないだろう。


 掃除できない、維持できないというから、大体のところは石造りにした。奥さんたちの希望で居室には木の腰壁をはる。


 調べさせたら王都の男爵館だと三階建てまで、辺境伯だとさらに塔をつけていいらしい。細かい決まりはないそうだ。三人に見せたマンガを書いて事前に役人に話をしてある。なんと7人以上に相談だそうだ。


 俺だって、平成に働いていた。稟議を上へ上へ課長代理と課長に下書き見せて、その時点で助言貰って、書類なおしてハンコ貰ってさらに次長部長事業本部長と上がっていくなら、まあ、分かる。俺はそんな大会社にいたことないけど。係長に聞いて課長に話してもらって工場長の許可もらうくらいなら俺もした。


 そうじゃねえんだこの国は。王都の長官、土地の権利移動するから財務の役人と大臣、建設関係の大臣、宰相の秘書官と本人、上というより、各方面の貴族と役人に話を付けなくてはいけない。んで最後には王様。


 王様には鉄道通すんで、通すとこの貴族の王都の館建ててやりました、これから土地買収です。またその時はご相談します、できれば替え地を賜りたいんですがもう少し話を詰めてからまた来ますと言っておいた。


 そうだ、鉄道通すのが本題だった。


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