異世界領主殺人計画
今までのあらすじ
異世界に巻き込まれ召喚された俺は、失格勇者として小さい領土を貰い、スローライフ目指した。しかし、ともかく忙しい。
「それではこれから殿の殺人計画会議をはじめます。」
ケイティが宣言した。
「わたしが考えますに、即死に関してはエリクサーも効かないでしょう。大斧か何かで一刀両断してしまえば。」
「シシシ。そんな大きな獲物を振り回したら護衛が気が付く。護衛から潰さないと倒せないシシ。」
「では大斧隊4-5人で、後ろから。」
ケイティは退かない。
「シシシ。そんな人数で来られたら護衛が気が付くシシ。」
「では、では、いきなり溶岩流で。」
「ケイティ、ちょっと待ちなさい。」
キャシーが割って入った。
「殿を倒すのに二つに分けましょう。
まずはエリクサーが効かないレベルの奇襲での即死。
それとエリクサー持った護衛の全滅。
まずは奇襲のほうから考えましょう。
ロドリゲスならどう奇襲かけます?」
「そうですねお嬢様、あまり大人数だと護衛もろとも転移して逃げられてしまうでしょう。
ですから、街中で人ごみに混ざり、、護衛の数と同数程度で。短剣か何かで護衛を減らし、護衛にエリクサー飲ませている間に奇襲、ですかね。普通に移民に紛れ込んだら、誰にもわかんないでしょう?
肝心のエリクサーも減りますし、一石二鳥でしょう。先ほど申しましたように、転移して逃げられない程度の小攻撃を、徐放性のエリクサーの効き目がなくなるまで波状に繰り返すしかなさそうです。」
「ちょっと待った。俺が作った鎧をいつもの殿の服に着せてたらどうなる?」
「いい考えでえすが、殿は面倒くさがりですから、合戦か魔物の前でしか鎧は具さないと思います。しかし服のほうを改良しましょう。」
ケイティが再び割って入る。
「奇襲はなかなかむつかしいでしょうか?」
「「「「そう思います。」」」
「そうですか、では、つぎ。エリクサー持った護衛の全滅のほうですね。
先ほどキャシーが言った溶岩流しこむ、護衛に掛けたら、殿の性格からいって皆を救おうとするでしょう。
そこへ殿にも、というのはどうでしょう?」
「スンマセン。確かにそんな攻撃は防ぐの無理だけど、それ以前に誰がそんなことするの?」
「「「「殿は黙っていてください」」」」
「わたしたちでも可能なのは先ほどの短剣か弓矢かですね。エリクサー持った護衛の全滅させて、さっきの流れですね。殿が護衛を守ってる間に、ぐさりと。」
「大体の方向はつかめました。また河童さんたちや善人坊さんにも聞いてみます。まずは護衛の強化、服装の改善、そんなとこですかね。ベッケンさん、改善に知恵を貸してください。
じゃあ、この話題はいったん終わりにしてお茶を楽しみましょう。」
あんまり無防備にいろんなとこいくから、護衛強化会議されちゃった。
ということで、俺は毎朝、剣の練習をさせられることになった。
大概の敵は脳に溶岩流せば勝てるんで、今後伸ばす方向は守りの剣と走り込み。こっちの世界の人は無茶苦茶歩く。やたら速く走る。
ひとりだとすぐさぼるから、殿さまの俺が領軍と一緒に練習やらされてる。
殿さまが一番走るの遅く、一番剣弱い。離宮の町に召喚された時から分かってるってば。
しかし、俺には転移と溶岩流攻撃がある。本気出せばたぶん惑星破壊可能な宇宙要塞も作れる。
でも奥さん二人怖いから今日も走り込む。慣れてくると気持ちいいな。
それと、防備力を高めるために鎖帷子の帽子をかぶらされる。魔物の皮で作った貫頭衣はしなやかなくせに並みの鎧より防刃性あるから、防備力高い。ただ、服から出てるとこがやばい。
鎖帷子の帽子は、魔物の革で編んだヘルメットができるまでの一時しのぎだそうだ。蒸れないように頼んだ。俺も五十路、親兄弟みんなヤバイ家系だからな。毛生え薬って出せるんだろうか?
状態異常回復エリクサー。毛も生えるのかなあ?
ヘルメットに呼応して貫頭衣に詰襟つける。
上から順に、
鎖帷子あたま(ちかいうちに魔物の革で編んだヘルメット)
ラクダ色の長ラン。(
革のサンダル。
というなんとも珍妙な格好に。
今まで革の貫頭衣着てたおっさんたちがみんな真似し始めて襟をつけはじめた。元からいたおっさんたちは古参の証拠として革の貫頭衣着てる。
いっぽう、移民は布の服着てる。服も何も持ってない奴には村から古着貸し出してる。俺が村に来た時みたいに半裸全裸のやつはいない。。
だから、土地持ちのおっさんは革の貫頭衣(襟付き)、新参の人たちは布の服と、うちの村ではほかと貧富の服装が逆転してるのが面白い。
で、俺、異世界フアッションリーダーというか、異世界影武者集団というか。ま、俺の後ろには犬獣人と猫獣人が付いてるから、誰が俺か見破るのは簡単だけど。
長ランのおっさんがぞろぞろ歩く姿は昭和の新京極かよ。木刀とか長ドス(さや入り)持ってるし。ヤクザの出入りか。ま、これには実務的な理由があって、強大な魔物相手に盾なんか役に立たないからヤリがメインウエポン。サブウエポン両手剣になっちゃう。で斬るなら反ってるほうが斬りやすく、長ドスは合理的らしい。
あんまりにもオモシレーから、武官は紫、文官は黒に染めてもらおうかなぁ。紫の長ランきたおっさんが長ドスとかさ、イカニモだよね。
宿場町のカワサキには同時代日本人が来たら、すぐに他に召喚された日本人いるとが分かる仕掛けをいくつか作った。まだ誰も来ない。でも、門番が黒の長ランにリーゼントだったらなおわかりやすいよなあ。昭和の人間しかわからんか。
毒殺の危険には長ランの内ポケットにエリクサー。今までは護衛に持たせてたんだけどね、俺「も」持つ。いつでも作れるのになあ。
反撃用に剣を持つことも考えた。諸刃の剣だと抜くだけで手を切りそう。抜きやすく反りを強くつけ、片刃にした。どんだけ練習しても上達しないんだもん。
遠心力ですっぽ抜けないように、つばには手のガード付けたんで見た目はサーベルとかあんな感じ。長ドスや太刀は握力ないと危ないんだよね。
拳銃も持ってみたが、どうにも不安。暴発とか、自分の膝うつとか。してないけど。いつか絶対やりそう。
拳銃はせっかく作ったんだからドワーフに渡しといた。弾はともかく構造ならコピーしてくれるだろう。
色々考えて、光線銃にした。麻痺光線を出すSF兵器。ビリビリしびれるのから、痙攣して動けなくなる、心臓麻痺で即死まで、つまみの加減で出力自在。
サーベルは脅し。実戦は光線銃。とりあえず自衛装備はそろったな。今後も家臣団で俺の暗殺計画練ってくれるようだから心強い限り。
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