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異世界召喚! カワサキ村に鳥居建てる

異世界に巻き込まれ召喚された俺は、人魚族の女体盛りをお断りした。


 かねてより懸案の、村を分ける件に取り掛かる。


 まず、新らしい領地の境い目、つまり国境に、守備隊と交易拠点を置く村を作りたい。


 都合がいいことに、以前の、いちがたってた伯爵領の村が、まとまって引っ越してきたいと使いをよこしてきた。


 いちならお手のもんだろうし、俺とも代官さんともよく知ってる仲だし、国境くにざかいの廃村ぶっ壊して、新しく村を作る。


 例によって代官さんと相談しながら土遊びをする。最初にはじまりの村に来た時には色々助けてもらった人たちだから、優遇しよう。


「スンマセン、でっかい巨大な村にして、例の伯爵領の隣村、さらに、でっかい市もひらけるし交易する商人も泊まれる広場、それと、交代で番人が駐留できる兵舎、全部ひっくるめて例の石垣で囲おうと思いますけど、どうでしょう?」


「殿のお考えで大体はよろしいかと思います。万が一の時には兵舎には増援部隊も入れますから、基本「新しい村サイズ」で作られたらいかがでしょう?」


 そうだ、離宮の町では兵舎が馬鹿でかかったが、駐留している兵隊さんはそうでもなかった。そういうことなのか。魔物が出る世界では野営も厳しいわな。


「スンマセン、お手本あったほうが早いね。そんじゃあ、そうするわ。ありがとう。」


 数日がかりで、ほぼ新しい村のコピーを川沿いに作った。ため池は川の近くだから作らない。水やりもしなくて済みそうだな。あとがガタロウさんに調査をお願いしよう。


 あとの細かい作業は犬獣人さんたちと鬼、ぬすっとさんたちチームにお願いする。


 以前にも見た光景だけど、これってほぼ桃太郎だよなあ。犬と鬼と茶色い貫頭衣来た人間が巨大な城に取りついてる。


「殿、村の名前はいかがしましょう?」


「えっ、俺がつけるの?」


「今までも殿に名前をお願いしていましたが?」


「スンマセン。新しい村とか?」


「はい、あれも、殿のご命名でした。」


「エーッ?そうなの?代官さんなんか意見ある?」


「いえ、特には。。。」


「スンマセン。伯爵領時代の村の名前は?」


「殿、あそこには今も村があり、同じ名前ですからそれは使えません。万が一何かで揉めた場合、相手の領主とややこしい関係になります。旅人も近い場所に同じ名前の村があると混乱するでしょう。」


 ああ、そうだよな。この景色からするとオニガシマ。うーん。違うよなあ。


「あー。どうしたらいいかなあ?


 そうだ、その、スンマセン。


 俺が居た世界のことばで カワサキ でいいですか?川の先っていう意味です。」


「じゃあここはカワサキで。」


 これなら異世界から日本人が来たらわかるだろうか。日本語のカタカナでカワサキと書いた看板をドワーフに作ってもらう。


 城の門にも日本語とこっちのことばの両方で書いた。


 ひろーい城壁の中はスッカスカの街並みと畑なんで、発展の余地だけはあるな。狭くなったら拡げるか、近所にまた似たの建てればいいし。


 さて、川崎の名産を出したら、もう、日本人ならすぐわかるだろう。しかし、神奈川県川崎の名産てなんだろう???


 うーん、川越にして芋羊羹でもだせばよかったか、もう看板にカワサキ彫っちゃったしなあ。


 とりあえず緑茶を出すことにした。こっちの世界じゃ見かけないし。離宮の町でも出なかった。あー、そういえば、くずもちって関東だと亀戸と川崎の名産だな。くずもち出したら、どんな鈍いやつでもわかるか。川崎の名産と知らなくても。

 むしろ、くずもちとお茶が出てきたら、わかってもらいたい。


 旅人目当ての娼館は「ホリノウチ」一択だな。


「スンマセン。旅人目当ての娼館って、この世界にはあるもんなんでしょうか?」


「殿にそっちほうの話を伺ったことは無かったですねえ。ございますが、かなり遠い村にしか。


 大体の村にはそういう女がいますが、専業の女を集めて置いている宿は大きな町にしかないです。」


「あっ、あっ、スンマセン。

 その、俺が通うんじゃなくて、そっちでも金もうけを。」


「それは失礼いたしました。この世界にもあります。キッサ家の領都にもありまして、若い者はそこで発散してきたりもしていました。サトー家の領内にあってもおかしくはありません。」


「じゃあ、誰か建てたい人がいたら、名前をホリノウチにするように言ってください。それが認可の条件です。っていうか、そこまで領主が認可するもんなんですか?」


「そっちは担当したことがありませんのであまり詳しくはないのですが、まあ、袖の下を貰って黙認ってあたりでは?調べますか?」


「スンマセン、それで問題ないです。あとは進めてください。業者が決まったら言われた建物の感じ教えてくれれば作ります。


 あ、そうだ、黙認と引き換えに、やけに金使いの荒いやつとか怪しいやつのことを知らせてくれれば、それでいいんじゃないですかね?」


 鬼平犯科帳の密偵の世界だな。ワルを使ってワルをさぐる。うまくいくかなあ?


「スンマセン、暗黒街を作るつもりはありませんが、まあ、そういうとこも必要でしょ。」


 代官さんにばれたところには遊びには行けないなあ。いちいち娼館の主から代官さんに連絡がいっちゃう。


 あー、カワサキの隣にヨコハマ建ててウーロン出すか。


 それと、カワサキカワサキで悩んで、看板の下にバイクの絵を彫った。カワサキ違いだけど、同時代から来た日本人ならわかるだろう。


 後日、おもいついて、マンション建てた。ムサコマンション。エレベーターが実用化できない。だから見張りの塔以外の実用的な使い道はない。

 しかし21世紀の日本人が来てくれたら、すぐわかるだろう。もうこれで完璧だ。念のためムサコマンションの前には赤い鳥居を作っといた。


 カワサキ建てたあとは、間にも中継地点の村を作る。カワサキほど大きくはないが、基本コンセプトは同じ。しかし、新しい村から猫草は出さない。あれは秘中の秘。新しい村でも、獣人が警護する厳重な石垣の中ではじまりの村の最初の住民にしか作らせてない。


 村単位で移住希望する集団も増えてきたんで、そのたんびに中継点として村を作る。


 命名頼まれて、ワルノリした。オアシスの跡を復興して植樹して「オオモリ」。川崎の先だし林があるから。


 あとはネタがつきちゃったから樹を六本植えてロッポンギ。坂道の途中だったからオオサカとか、こっちの人には単なる音でしかなくて意味通じなくなっちゃうんだけど、日本語にこだわった。


 こうして、隣領の境から領都の「新しい村」まで舗装した。領内は俺が舗装した街道でつながっている。街道の中継点となる村も一応、整備した。


 基本的に村の運営は各村の自治に任せた。とはいうものの、村の内情はよーくわかってる。領内の全部の村を直接統治するのは無理だが、全部の村の状況は把握している。



 俺が土地から何から整備して、毎日ジャンプして水やりもしてる。作高は検地も何もせんでもわかる。住民台帳も作った。ポーションも渡さず、俺の前で飲ませてる。村の様子から人間関係、およその見当はつく。


 学校も希望者がいれば教員を派遣するが、はじまりの村や新しい村と違って義務教育を半強制までは手が出ない。まあ、いずれ、学校の有無で村の力に差がついてくれば、あわてて教育熱心になるだろう。


 村が増えたので領都の教育制度も改革した。


「旦那様、いつかご相談しようと思いながらそのままになってしまっていたのですが、いい機会なのでご提案します。」


 珍しくキャシーさんのほうから提案があった。


「スンマセン。丸投げで。で?どうしたの?」


「教育の件です。学校を建てましして人も増やしていただきたいのです。


 わたくしがこの村に来た当初よりも、こどもたちの教育程度が上がってきました。今までのような、全員を大部屋に入れて一斉に授業をする形をつづけるのは難しくなりました。


 ですから、学校をいくつかのクラスにわけたり、上のクラスではコースも分けたほうが良い状況です。でも私が複数のクラスを同時に見ることはできません。

 私たちについてきたメイドのうち読み書きできる者もおりますので彼女たちも用いていただけないでしょうか?


 学校の基本方針を今後どうするかは領主さまのお考え次第ですが、部屋のサイズは今のまま、部屋の数を増やす方がいいかもしれません。」


「スンマセン。最近連絡が悪くて。


 あー、じゃあ、学校建て増しするより、空いてるとこにデカイのを作りなおしましょう。部屋の大きさは今のままで、部屋を増やせばいいのね?作ります。」


「ありがとうございます。」


「スンマセン、気が付かなくて。人口が増えれば学校の子供も増えるよね。

 

 そしたら学校にも人が必要になるさ。学校にも役所にも、回せられそうな人いたら、それぞれ推薦をお願いします。抜けたメイドの補充はどうしましょう?


 役所は小部屋多いより大広間でわさわさやったほうがいいよね?」


「旦那様にお任せですわ。わたくしたち、ここでお世話になるようになってからですが、自分のことはだいぶ自分でできるようになってまいりました。ですからメイドの補充は必要ありません。


 わたしたちの身の回りというよりも、客人のおもてなしですとか連絡ですとか、この館のために3人のこし、7人は学校と役所に割り振ります。」


「オー!

 スンマセン。他にも足りないもんや人はどんどん教えてね。姉妹で先に調達してから、あとで報告してもいいから。」


「ではそう致します。」


 というわけで学校も上級クラスができた。といっても小学校の低学年と高学年レベルだな。この国のことばと字の読み書き、四則計算、分数の通分約分、対数の概念、小学校レベルの理科、これが数十年後にはほぼ全領民に普及する将来を想像してニヤケる。


 村の自治に話を戻せば、衛生観念だけは力説してる。手を洗わないと、体に目に見えない小さいモンスターが入ってきて具合が悪くなる。古くて腐ったもの食べる時も同様。

これも看板作って各村の入り口に置いた。俺には読めない。


お読みくださりありがとうございます。

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