異世界召喚!また新しい獣人族が村に来た。
異世界に巻き込まれ召喚され、村の領主になった。難民が次から次へと押し寄せるので、仕方なく土木工事をしている。
今もポツポツと難民の流入が止まらない。
そんな時に戦乱を避けて、馬獣人たちが来た。
「ウマノスケと申します。今後よろしくお願いします。ヒヒーン。」
「ケンタロウです。よろしくお願いします。ヒヒーン。」
リーダー格が村の入り口であいさつをしてくれた。
「スンマセン、どうぞ村にお入りください。で?どうしました?」
状況が分からないから事情を聞いたら、馬の扱いが得意だし本人たちも足が速い種族なので、戦争になると伝令だなんだで、過労死するまでこき使われ、そうでなくても流れ矢に当たることも多いんだそうだ。
「で逃げ出したところ、ここでは難民でもどんどん受け入れてると聞いてやって参りました。馬獣人族の主食は草ですのでご迷惑はかからないかと思いますヒヒーン。」
この世界の馬は、軽めの鎧を着た騎士を乗せても大体時速30キロぐらいで走るんだそうだ。重装騎兵ならその半分か。舗装されていない道を行く荷馬車でもそのくらいの十数キロ。
人間も馬も一緒でダッシュできる距離は短く、長距離走のペースで走るとしてまあそんなもん。人も馬も休んだり食べたりしながら行くから、1日50kmぐらいか。離宮の町からここまで連れてきてくれた御者のヘンリクさんは公用の旅は一日に40キロぐらいで計画すると言っていた。商人は60キロくらい行くらしい。馬車でなくて騎馬の伝令で80キロ。
そのくらいの速度を馬獣人たちは並走できるという。
「わたしたちの自慢は、馬の状態がよくわかり、そして並みの馬獣人族なら4頭立ての馬車三台くらいならいっぺんに御することができますヒヒーン。その分荷物も増やせます。」
逆にその体力があだになって、こき使われるんだから皮肉なもんだ。
「それゃあ助かります。うちはプロの御者が足りなくて、馬も荷馬車も有効に回せてない状況なんですよ。スンマセン。草なら大量にありますんで、猫獣人の獅子頭さんに聞いて、食べていいやつを召し上がってください。」
「「「「よろしくお願いします。ヒヒーン。」」」」
ちなみに大貴族の急使の場合は、途中で馬を換え1日100キロくらいは行くらしい。そのために王都から領地まで一定の間隔で契約している商家があるんだそうだ。
王家や王軍の場合はもっと早く、昼は大貴族同様に馬を換えて早馬、夜は馬車で急使は中で休息するので1日150キロ、書状だけなら人が休む必要がなくリレー方式でもっと早く飛ばせるが、うちの王国はそれほど広くないというオチがある。
だからここまでの道中にも一定の距離で軍の砦があったのか。何にでも理由があるんだなあ。
そんな事情で、正式の書状はそれなりの身分の者が使いとして書状をもって急がないといけないらしい。それに付き合わされる馬獣人が逃げ出すのも気持ちは分かる。
落ち着いてからある程度条件を詰めた。
戦地に派遣するのは村が戦場になった時だけという誓約を結び、村のために働いてもらう。無茶にせかさないという約束もする。20人いるから個別には把握できない。話し合ってもらい馬獣人班長を決めてもらう。ウマノスケさんとケンタロウさんが10人ずつの班長になった。ウマノスケさんには馬獣人代表も兼ねてもらう。
さっそく、荷馬車隊と馬もいくらかは任す。すでに村人の中には馭者もいるから、とにかくウマくやってくれと願うばかりだ。馬なだけに。
馬の顔で二足歩行しているのはちょっと違和感があってしばらくは慣れないだろうなあ。でも、外部との交通輸送手段が劇的に向上するのは助かる。
さらに、同じく戦乱を避けて 天狗が鬼連れて来る。カッパ、天狗、鬼か。
オーガと鬼人族と魔族はそれぞれ違うらしい。わかんねええよ。
こっちに危害を加えなきゃいいや。人語が通じ、意思の疎通ができればなおいい。
鬼人族たちについてオニは血も涙もないというが、血液に当たる体液が透明で、切っても赤くないからだろうということだ。
涙は感情が激しても出ない ゴミが入れば分泌される。見かけに反してビビリなので、体力はあるが戦闘には不向きらしい。
見た目はオーガみたいなのに、名前は
「大賀です。」
「大垣です。」
「大樫といいます。」
「体は小さいですがオーガタといいます。」大潟さん。」
「大鹿野、オーガノです。」
名前もみんなオーガじゃんか。
彼らも戦闘には不向きということで犬獣人たちとともに肉体労働に従事してもらう。ただし犬獣人は心底相性が悪いらしい。お互いに苦手意識がすごい。桃太郎かよあんたら。
そういえば後日の話だが、俺が食ってたトリエサ雑穀がゆに異様に反応してた。キビとかアワとか大好物なんだそうだ。うーん。
班分けとか組み合わせが複雑だなあ。
「スンマセン、村に慣れるまでは村の学校にも通ってもらってます。みんな新住民は必ずなんです。
あ、それと、スンマセン。なじんできたら鬼人族だけの班を独立させるということで、とりあえず、ドーベルさんに話聞いて動いてください。」
なんか新しい人たちと会ってすごく疲れた。シャワー浴びて寝る。風呂入る気力は出なかった。
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