異世界召喚! 伯爵令嬢が村に来た。
ここまでのあらすじ 異世界に巻き込まれ領主にしてもらった俺の村に盗賊が攻めてきたので、返り討ちにした。残党を数日追いかけて捕まえ反省してもらった。盗賊の財産は没収して村の財産にした。
数日前に盗賊が攻め込んできた。村の防衛力を高めなくてはいけないな。あとで塀を高く厚くしておこう。
それと砲台としての力を強めるために水魔法の練習をしている。今回はまっ昼間に大人数が強襲かけてきたので俺もある程度は戦力になったと思う。たとえば少人数で夜中来られたら俺ができることは少ない。だから得手不得手、得意不得意はともかく、俺の地力を高めておく。
ということでガタロウさんの指導のもと、むちゃくちゃ圧力高めたり、むちゃくちゃ圧力高めた上で温度上げたりしている。何かで習った水蒸気爆発とか核融合にはならないな。
「あっしが殿様に教えるようなことは、もう、ありやせん。てぇしたもんでげす。河童でも殿様くらい使える奴はそう居ないでやす。」
「スンマセン、むちゃくちゃ熱いの降らすにはどうしたらいいの?冷たいのは?あと圧縮して重たくしたいんだけど。」
熱湯を空中で散布したり、氷の塊落としたり、色々試す。核融合起こすってどのくらい圧力高めたらいいんだろう?あれは酸化水素じゃなくて水素分子じゃないとダメか。液体酸素イメージだってできねえのに液体水素ってあるのかな?
(作者注 液体水素を調べましたら沸点は-252.6℃なんで魔法初心者には難しいと思います。
さらに重水素と三重水素の液体を生成して一億度以上にすると核融合できそうですが、放射線が出るので遮蔽も考えないといけないようです。
だからこの時点で彼サトー辺境爵が核融合達成できないのはむしろ幸せなんですが本人はわかってないです。)
「スンマセン、熱湯ぶっかけるなら超高温蒸気吹き付けたほうが破壊力大きそうなんで試してみます。」
「スンマセン、蒸気吹き付るより重油ぶっかけたあとガソリン降らしたほうが何かを高温で攻めるにはいいかもですんで試してみます。」
どんどん凶悪な攻め方を開発していく。ガソリンが爆発するのは見ていて気持ちがいい。爆風でこちらが大怪我しないようにかなり遠くまで飛ばしり、わざわざ穴掘ってその中で爆発させたり、やりたい放題して半分遊びになっちゃった。
隣の伯爵の代官さんたち御一行がくる。ガタロウさん見てぎょっとする。そうかうちの多様性あふれるメンバーはここらではかなり異質なんだな。
「スンマセン、驚かしちゃって。うちの村の客分というか、ガタロウ先生です。今も魔法習ってたところです。」
「ガタロウ先生、お初にお目にかかる。ロドリゲスです。隣のキッサ家家臣で隣村の代官を務めております。」
代官さん、ロドリゲスっていうんだ。そういえば名前聞いてないか聞いても忘れたかだな。「代官さん」で通しちゃってるから。他家の家臣だから俺がそんなことしたら本当はだめなんだろうが、村の人がそうしてるし翻訳の指輪で失礼にならんようにしてくれてるだろう。
村の方向でもの凄い音が何度も何度もするから警戒しながら来たそうだ。
「サトー殿、ドラゴン同士がけんかしているかと思いましたよ。」
「あー、スンマセン。ちょっと試したいことがあったんで、なんだか大掛かりになっちゃってすみませんでした。」
核融合試してましたって、翻訳の指輪で翻訳されるんだろうか?こっちの世界に核融合の概念無さそうだけど、
代官さんが言うには、ついに隣の王国と戦争になった(全く知らなかった)。
開戦しただけじゃなくて、開戦一発目、わが王国は緒戦から大敗、わりと後方にいた伯爵の家も当主を含めて男は全員戦死、女も戦場に出た者は戦死したそうだ。配下の者も命からがら逃げだして領内に戻ってきた者と討ち死にした者、戦場で行方不明の者がいるんだそうだ。
おいおい、離宮の町に出したウチの村の衆は大丈夫か?
俺の内心の心配をよそに、代官様が言うには代官家族、伯爵の孫娘二人俺に託したい、というのが俺への願いだった。
「スンマセン。ホントなんもないこんな村でよければどうぞ。しばらく匿いましょう。代官さんもご無事で。お代官様~」
最後のひとことは見事に空振りした。元ネタわかんないもんなあ。
「この恩は必ず。生きて帰って返しますから。」
「ヤ、スンマセン。恩はいいすから、ホント。ご無事で戻ってきてくださいよ。あ、その前に本人たちに村見てもらってから決めましょう。」
あわただしく戻っていく。再編成して出陣するのだろうし家族もこの村に逃がさなきゃなんない。
数日してまた来た。異世界の文化のせいか、数少ない領軍が出陣の準備を整えるのに数日かかったようだ。
代官は前回の話通り、当主の敵討ちとして、戻ってきたものを含め他の家臣と出征するという。今生の別れ、という奴になるかもしれない。見た目より律儀な人だ。
「ヤ、スンマセン。くれぐれもご無事でご家族のとこへ戻ってきてくださいよ。おねがいします。
あの、ご家族の皆さん、ちょっとだけ話聞いてください。スンマセン。キョータと言います。代官さん家族や伯爵家族はかくまいますが、見ての通り何にもない村なので、出来る範囲で出来ることをしてもらう、働いてもらうけどいいですか?
その前にこんななーんもない村でいいですか????」
特に伯爵の孫娘二人見たところ10代後半か。。
「キャシーと申します。よろしくお願いいたします。」
「ケイティと申します。よろしくお願いいたします。」
後ろの女性使用人三人もあたまを下げる。メイドか?異世界メイドか?????
伯爵の孫二人はこの村に来て初めて見る美人。若い女性を見るのも久しぶりだから相当感覚クルッテルかもしんないけど、でもいい。ほれぼれと眺める。ナイスグッドルッキング。
こう言い方ヤバイだろうけど、俺が村に来てから妊娠可能な女性が来たのは多分初めて。五人も。おれもかなりヤバイ。ヤバイ。ヤバイ。
「わたしたちキャシーとケイティは伯爵家は絶えたものとして、この村に落ち延びた者として働かせていただきます。」
姉のキャシーさんが言う。感心な子だ。いいにおいもする。持ちこたえてくれ俺の理性。
「あの、スンマセン。お二人は何がお得意でしょうか?」
「この村でわたしたちが何で貢献できるかという意味ですよね?
まだこの村のことを詳しく知りませんので、大きく勘違いをしているかもしれませんが、わたしたちは元貴族の家にいた者として、一応の読み書きと計算ができます。その方面でお役に立てますか?」
「元貴族じゃなくてバリバリ現役でしょう。
ソレダ!何日か休んで落ち着いたら 教員と村長補佐をしてもらいますんでよろしく。じゃあとりあえず、この戦乱が落ち着くまでということで。あと、お家はしばらくはここへお住みください。
代官さんとこは小さいお子さん二人だから、ごいっしょのほうがいいですか?」
代官さんとこはキャシーさんケイティさんより小さい子どもが男女がひとりづつと家政婦さんぽい人だから、いっそ同居してもらったらお互い心強いのでは?
「サトー爵様、お心遣い恐縮ですが、ここは領主館ではありませんか?お殿様はどちらに?」
「あースンマセン。誤解させましたね。スンマセン。俺は一緒に住まないから安心してください。連れてきた皆さんとここにお住みください。
あーここは確かに領主館ちゃあ領主館なんですが、手狭になって来たんで建て替えるつもりだったんですが、横に新しく建てますから、ここはしばらくキッサさんと代官さんちで住んでください。」
難民指導役兼校長のサラばあさんに、キャシーさんケイティさんと代官家のふたりを預ける、いくいくは行政官としての仕事もお願いしたい。村民名簿すらない村なんだから。家は俺の家をとりあえず明け渡す。新領主館ができるまで俺は村の空き家に住む。周りに獣人に住んでもらう。先に村役場=事務棟を建てなきゃな。
戦地へ向かう代官さんに、俺からも馬つけて荷馬車2台、さらに犬獣人2人と村の若いのつけて、前線へ戦況聞きに出す。若いのは飛行クラブから馬も扱えるやつ選んだ。
「スンマセン。こいつら手伝いに付けますんで、よかったら手伝わせてください。」
天狗の善人坊さんも面白そうだから行きたいという。代官さんの承諾とりつける。偵察にこれほど向いている人もいないだろう。酒飲ましとく。
離宮派遣隊がまだ戻ってこないんで手持ちの荷馬車減ってきたが、村で使うのは1台あればよいだろう。俺が来た頃は村には馬車無かった。こういう時こそ使いどころだろう。
空いてるところは代官さんの自由にしていいというと、荷物満載よりは軽めにして早く現地を目指したいとのことなんで、運用は任す。
馬車遅いし。犬獣人が走ったほうが早いんじゃないか?
代官さんにも万が一の時はうちの村に戻って来いと言っておいた。伯爵領の留守はどうするんだと聞いたら、徴税は終わっているので戦地から戻って考えるという。ぬかりないひとたちだ。俺がぬかってばかりというのもある。
こっちは戦争対策だな。
これからの食料の調達は無理。今まで通りいくしかない。
できることとして、村の土塁をかさ上げする。魔物対策で4メートルにしていたが、高さも厚みも10メートルにする。梯子では登れないサイズだろう。マッチョモブ村人と、魔獣寸前迫力の獣人たちが大活躍。
外からのみかけは土の山だ。四方にはさらに高い塔を建てた。
塀の中に住むとかなりの圧迫感があるが仕方ない。
堀も広く深くして、とりあえず幅10メートルにする。どんどん拡幅を続ける。掘った土で、さらに村の外に土塀作る。
三重の土塁を作ったので、どこから攻められても籠城できるようにはなった。中に畑あるし。
シャワー浴びて寝る。 キャシーさんケイティさん共同シャワーで大丈夫かな?今度聞こう。メモできる紙が無いから不便だ。これも何とかしなきゃなあと考えているうちに寝落ちした。
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