異世界召喚! 領主生活開始101日目 だらだらと日を過ごす
異世界に巻き込まれ領主にしてもらった俺は、畑に水やりの日々。エルフ来た。
101日目
飛んだり泥飛ばしたり、ずーっと水やり。村の外をさらに開拓して、残ってた鳥のえさまいた。
春まきのこっちの世界の麦は従来の畑にまいた。全く食べず、徴税もせず、ただ貯蔵しておいて高値の時に売却したら少しは収入になるだろう。現時点では唯一の村の産業になりそうだ。
たまの魔物狩りも慣れてきた。この前の火トカゲがピンチだったくらいで、あとは大体楽勝。頭か肺に水送って終わり。獣人がとどめ刺す。食える魔物だったら食う。エルフがまた来たら村人に弓術習わせたい。
水やりといえば、強い願望で5日に一度シャワーになった。10日に一度だったのが、有料でもいいから回数増やしてくれと懇願された。カネねえくせに。
俺はそんなに負担にならないから無料のまま回数増やした。俺はもっと高頻度で浴びてるし。もちろんシャワー好きなやつは来る、嫌なやつは来たい時でいいと言ってある。
家族ごとにするか男女にするかと言う問題は、今までは雨が降ったら男女構わずそこらで雨に当たっていたんでどっちでも問題ないそうだが、領主の意向で男女別。5歳まではどっちに入ってもいいと決めた。爺さん婆さんしかおっさんしか居ないけど。シャワー場は再拡張した。
最近は、天狗も爺さんに交じって湯あみをしている。シャワーの良さに気が付いたようだ。自分ちでできるだろうに、なぜか村でやって、帰る。家に風呂があるのに温泉つかりに行くようなもんか?ああ湯船欲しいなあ。
雨は俺(と天狗)しか降らすことができない。村人たちは天狗について修行しているがなかなか秘法を習得できないようだ。
若者いないので子供もいない。しかし、秘法の習得で気が付いた。三軒しかない各家の教育格差がひどいので、おっさん集めて俺んちでこれまた異世界もの定番の塾を始める。
朝、村の寄り合い兼ねて、おっさんたちに朝飯をだして読み書き教える。なんでおっさんだけかというと爺さん婆さんたちの知識を伝授するのが目的で、この村には爺さん婆さんおっさんしかいないからだ。
おっさんたちも食えるようになったんだから隣の村で市のときにでもいつでもいいから、嫁見つけてきてくれよ。マジで村が絶えるぞ。ホンマ。この村最後の領民イコール領主の俺とかかなわんからな!
1日1時間から30分。日替わりでンゴバさん、ニコアさん、サラばあさんが先生だ。
読み書きと簡単な計算のほか、ここら辺の地理とか、この世界の歴史とか、俺が聞いててもためになる。
暦は10日でひとくくり、10日にいっぺんの日は特別で、多くの人は休日にしているようだ。30日でまたひとくくり。月が出ない星なのに大体30日単位というのが面白い。一年は360日。春分秋分は村でも備え付けの日時計みれば簡単にわかるらしく、そこから何日という計算なんだそうだ。
そこら辺は多分、召喚直後に離宮の町で講義受けたんだけど、ほぼ全くおぼえてない。気の入りようが、前と今では全然違うからな。
俺が衛生概念も教える。井戸とトイレは離す。帰ってきたときと飯の前には手を洗う。朝晩うがい。まだ石鹸は実用化できてない。水洗いだ。
みんな見違えるほど元気になった。
回復せずに亡くなった老人もいるが、元気になった人のほうが多い。
家の中に座りこんでただ餓死を待っていた時の、くらーい目つきの人は減った。居なくなった。本当に飢えてたんだなあ。
世帯ごとに働ける人の数が極端に違うので、農地の再分配を考えるがやめた。新郷に移るときに考えようか?根回し聞き取りをンゴバさんに頼んでおく。
俺が水やりしている畑は異常に収量ができて誰も困らない。収量が増えているので誰からも文句が出ないだろうけどそのうち貧富の問題が大きくあったら考えよう。
モブ村人たちには労役をお願いする。俺は水をまくだけ泥を飛ばして畑作ってまわりに土塀を作るだけにしたい。
ほかに猫草とトリ餌の収穫、草取り、虫取りをお願いする。実家は兼業農家だったが、それらはすべて農機なり薬剤がやっていた。
全部人力はつらいので。だめもとで頼んでみたら、皆喜んで引き受けてくれた。
俺が思ってる以上に水やりの恩恵があるようだ。
もちろんお礼に猫草の一部をお渡しする。
食料はずっと猫草一本足状態だ。
まいた鳥のえさからなんか雑穀風アワ?ヒエ? できた。
猫草オーツ麦同様、早くできる。とりあえず煮込んで粥にしてしのぐ。
俺は今までずっと同じ飯でややうんざりしていたので助かったのだが、こっちの雑穀風は村人にはうけが良くない。麦がゆがいいらしい。
獣人たちは、犬系も猫系も肉入りの粥なら何でもいいようだ。
それと、女性用に工房建てる。三軒しかないんだけどそれぞれの家に秘伝があるらしい。絶えてしまう前に技術の共有と伝承を目指して、大家族の家の中で作業するのではなく、通勤する形にしてもらった。婆さんばっかりで伝承するおばさんがいないんだけど仕方がない。
猫獣人は基本 戦闘と防犯センサー的な働き以外動かない。でもあいつらは自分で餌取ってるから村視点でいえば問題ない。
犬獣人たちは色々手伝ってくれる働き者で、こっちが居てもらってる、って感じだな。基本は土木工事に従事してもらってる。狩りをする時間があるなら働いてください、こっちで食事用意します、が村のポジション。もちろん魔獣が出たら獣人含む村人総出で袋叩きにする。
内政とか全くわかんない。小さい村だからそんなもん不要で、三軒の寄り合いで全部決まる。ジジイたちの利害関係で話が進む。今後は犬獣人と猫獣人の意見も聞かなくてはならないが、この村の住民たちの根回し能力はすごいから多分うまくいくだろう。
基本的に猫獣人は村人とはあまり関係ない暮らしをしていて、拠点と水場が村というだけだから大概のことは賛成も反対もしないだろう。
犬獣人たちは領主さまがいいというなら一点張りの忠誠心の強さだから、逆に本音を聞きだすのがむつかしいのだが、そこは村人たちがうまいこと聞きだしてる。
なんとかなるだろ。




