異世界召喚! 魔王にカウンセリングを受ける失格勇者。
異世界に巻き込まれ召喚されたおれは、なかばお情け・なかば追放の形で辺境の村の領主にしてもらった。
他の貴族が攻めてきたので撃退したが、はじめての殺人にめげる。殺された人間の無念怨念をかぎつけた魔王までやってきたので便宜を図ってもらった。
うちの領内に貴族が攻め込んできたので全滅させた。そうしたら魔王がやってきた。
攻めてきた貴族を返り討ちにして全滅させたのと、それを嗅ぎつけてやってきた魔王のおかげで、嫌がらせしてくる貴族は居なくなるだろうな。
やってきた魔王に問われた。
「なぁサトーよ。お前は何をしているんだ?」
「スンマセン。おれは何をしているんですかね?」
考えなしに間髪入れずに即答する。
「そうですね、異世界に召喚されてから、失格勇者としてずーっと水まいてきましたよ。天狗と河童のおかげで能力が向上して、 泥出せるようにその後はずーっと土改良もしてます。」
話しながら考える。
「 鉄道は周りの助言と助力でずーっとずーっと線路ひいてますね。線路は高架で、城壁も上下水道も高速道路も兼ねてます。
その際にはおせわになりました。」
「フーハハハ。ひれ伏せ。」
「えーっと、水と泥と線路?あと?
そうですねえ、他には化粧品とか酒とかいろいろ売り物になる液体を出してますね。前世で一番働いてた時期の数倍は働いていると思いますよ。
異世界ブラック勇者。前世はワープア底辺。異世界ではワープア最末端貴族。」
「フーハハハ。うらめ、くやしがれ。」
うぜえな。話ぶった切るから混乱するじゃねえか。
「スンマセン、それどこじゃないんですよ。次から次へ。仕事仕事仕事。なんだっけ?水泥線路液体。出してます。さっきも言った天狗と河童とまわりのおかげですね。あー宇宙戦艦まで出した。
まあね、逆に、それ以外の領主らしき仕事は部下に丸投げしてますがね。こっちに来るまで人の上に立ったのなんて数えるほどしかない。要するに統治能力なんかないんです。
いままでがよくてもバイトリーダーですからね、バイトリーダーわかります?傭兵隊の班長。足軽の最末端。人の使い方なんてわかんないんですよ。スンマセン、スンマセン、て頭下げるしかできない。スンマセンっていってるけど、謝るだけで改善につながらない。人を見る目すらないから、奥さんや奥さんの家臣団にお任せしている。まあ、それでうまく回っているように見えるからそれほどは問題ないんじゃないですか?
で、一体俺は何をしているんですかね?
さっきもお話ししましたが鉄道卿なんてものに任命されてます。ほうぼうに線路しく。線路の駅前商店街は全部王立鉄道会社の土地か俺の領地。線路沿いに馬車道も水道も通している。駅は、俺の前世の高速サービスエリアと道の駅とドライブインも兼ねてる。駅前旅館と駅弁屋も全部独占事業だ。異世界不動産王。異世界ホテル王。
はたから見たら成功の部類なんでしょうけど、前にいた社会よりもまだまだ全然不便なんですよ。ドワーフに色んなもん作ってもらいました。ご都合展開でね、さっき言った宇宙空母に色んなもんだしてもらってもまだ不便。
他の貴族は全く手伝ってくれない。邪魔ばっかり。でも最初は反対していた貴族たちも、魔王が出した魔物にあっさり降参してくれてそれはさっきも言ったけど本当に助かってます。防壁としての線路をあちらからお願いしてくる始末ですし、今んところ誰かが亡くなったわけでもないし。
で、俺っていったい何してるんですかね?今の答えでご質問のお返事になりましたでしょうか?」
「フーハハハ。知らぬな。ひれ伏せ。」
こいつと話していると、らちがあかねえな。
「スンマセン。魔王様から見て、俺ってどうなんですかね?」
「人だ。
まぁ、他の人よりは話が通じるかな?」
うーん。天狗河童以上に人外というか異類いうか、分かり合えない根本的な相違と通じなさを覚える。ま、そこが面白いんだけどな、魔王。ま、色々話して、俺のほうが整理された面はある。異世界セルフカウンセリング。カウンセラー魔王。
「そりゃどうも。じゃあ、きょうはこのへんで。おやすみなさい。」
巻き込まれ転移後、何をしていたんだろうについてはちょっと言語化できた。流されるままに一生懸命やって、奥さんができて、奥さん実家の家臣団を取り込めて、俺の魔法でチート内政うまくいって。
今後、どうするべか。
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