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その五 残念反省会


ーぺぺぺぺぺぺ…プスンー

ガチャ…


「ただいまぁ…って爺さんこりゃまたどうした⁉」


ディーノが疲れて家に帰るとまたまた部屋に珍妙なモノが置かれてあった


豪勢な椅子と黒い床が付いた囲い…何だこりゃ?


「ほっほっ、これは「マッサージチェア」と「ルームランナー」と言う奴じゃ。ワシも筋力をつけんと本当に動けん様になるでの」


「…もう覚えられねぇよ…で、これはどう使うんだ?」


「ほれ、そっちの椅子に腰掛けてみぃ?」


ディーノは促されるままに椅子に座る


「動かすぞぃ?」

ーカチッ、ウィーンウィーン…ー


「んぐっ⁉…は、こりゃ気持ち良いな⁉」


「この椅子は身体を揉んでくれるのじゃよ。凝りが解れて気持ち良いじゃろ?」


「「凝り」?は分からねぇが体が蕩けそうだぜ‼」


「こっちのはこう使うのじゃ。」


勝治は杖を突き突きルームランナー迄ヨロヨロと近付くとスイッチを入れる


ーウィーン…ヴーンヴーン…ー


「ん?地面が動いてるじゃねぇか⁉どんな魔法だよ?」


「これはの、ベルトが動いてその上を歩く運動器具じゃ。」


「…外歩けば良いじゃねーか」


「馬鹿モン‼か弱い年寄りを外に放り投げて歩かせるとはお主は鬼かっ‼」


「…イマイチ分かんねーがそれは爺さんが鍛える為の魔導具なんだな?」


「そうじゃよ」


「そうか。まぁ良いか‼あ、それにしてもよ、あの「スクーター」で今日は酷ぇ目に遭ったんだよ」


「ん?どうしたんじゃ?」


ディーノは今日1日の出来事を勝治に話す


「うーむ…スクーターも知らんとは…ここは外国でも余程文明が遅れとるのか?」


「外国ってのは分かんねぇけどあんなモノどこに行ったって見た事も聞いた事もねぇぜ?」


「ふーむ?」


勝治は大きな勘違いをしていた


ディーノにつれられ部屋に籠ってからは一歩も外に出ていないのでここが「異世界」だとは全く思ってもいなかったのだ


「だからよ、今日は金が貰えなかったから飯は抜きだぜ…申し訳ねぇが我慢して寝てくれよ」


「ディーノや、ワシにも考えなしに渡してしまった負い目もある。今日はワシが食事を用意してやるでの、それで勘弁してくれ」


勝治はテーブルに数々の和食を用意する。勿論日本酒も


「爺さん…こりゃ普段の飯より豪勢だぜ⁉何て言う料理だよ⁉」


「これは「和食」じゃ。「肉じゃが」「茄子の煮浸し」「野菜炒め」それに若い者には肉じゃろうから「焼き肉」じゃ。」


テーブルの上の匂いにディーノの口からは涎が垂れる


「これ全部食べて良いのか?」


「勿論じゃよ。今日は反省会じゃて。たんと食べて精をつけるんじゃぞ?」


今晩も二人は舌鼓を打ちつつこの世界の事や勝治の話で盛り上がるのだった

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