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その三十三 職人の矜持

遅い時間ですが投稿スタートします


休憩前にマージが持ってきた報酬で勝治達は、というよりディーノが目が眩んだ事で勝治は金の入った袋を持って出掛けてしまった


「…ディーノ、お前を孫とも思ってくれている師匠に何て様を…」


「…すいません…つい…」


「それにしても師匠は何処に…」


何も言わずふいっと出掛けてしまった勝治をガルドは案じた


ーブルルーン…キィー…バタン‼ー


「済まんがマージはおるかの?」


「あ‼これはカツジ様‼旦那様は奥にいらっしゃいます‼お呼び致しましょうか?」


「あぁ、ワシから出向くので場所を教えてくれぬか?」


ーコンコン…ガチャー


「カツジさん‼どうしたのですか?まさか報酬にご不満でも…」


勝治は勧められたソファーにどっかりと腰掛けた


「いや、報酬はワシらがビックリする程貰ったわぃ…」


「じゃあ…」


「ワシらには「多過ぎ」じゃよ」


「…と言いますと…?」


「ワシらは職人じゃ。相応以上の金は身に付けても余計な争いを生むでの。返しに来たんじゃよ」


「うーむ…なるほど…でもこれはカツジさんの正当な報酬ですよ」


「うむ。それは分かるしマージの事じゃ、その辺はきちんと勘定しての額じゃろうがの…ワシはともかく若いモンの為にならん」


「なるほど…ではこうしては如何でしょう?」


勝治はマージの提案した案を快諾し、残りを小袋にしまって商会を後にした


ーブルルーン…キィー…ー


「あ‼大師匠‼」


ディーノは勝治を見掛けると速攻で駆け寄り土下座をした


「大師匠…すいませんでした‼俺は…俺は金に目が眩んで職人の本分を見失ってしまいました‼」


体を打ち震わせながら謝るディーノの肩を勝治はポンポンと叩く


「そう謝るでない、ワシも若ければ目が眩んどったろうにな、ワハハ‼」


「大師匠…」


「ガルド、少し話があるから今日の作業はここまでにしよう‼」


「…はいっ!」


宥めたディーノとガルドは片付けを始めた


ーディーノの自宅ー


「…二人にはきちんと話しておくでの。良く聞くんじゃぞ」


「「はい」」


夕食を囲みながら勝治は二人に話し聞かせた


「先ずはこれじゃ。」


勝治は二人の前に金貨を5枚ずつ、自分の前にも5枚を置いた


「これは…そんな⁉俺達は何もしてないのにっ⁉」


「…えぇんじゃよ。これは今まで世話になった礼じゃ。受け取るがえぇ」


「「…はい」」



「ワシはの。昔気質の職人じゃ。不相応の金は扱いきれんし身を持ち崩す元じゃ。

じゃからさっき見た金は全てマージ商会に「投資」してきた」


「え?「投資」ですか?」


「うむ。ワシらは大工仕事では精通しとるかも知れんが金儲けはズブの素人じゃ。

じゃから金儲けに精通しておるマージに預けて活かして貰おうと思っての」


「師匠…素晴らしい考えです‼」


「大師匠、俺もそう思います」


「まぁワシらはこれだけあれば十分じゃろ?」


「「。。。え?」」


「…え?」


勝治はまた聞き忘れていた。


この世界の一般年収は一月大銀貨1枚~精々3枚(5万~15万)程度で年収に換算しても小金貨6枚~18枚程度(60万~180万)でしかなかったのだ


「…となると?」


「…師匠から頂いた金で数年は遊んで暮らせますね…」


「。。。」


「。。。」


「ま、まぁもうお前らの金じゃ。蓄財するも散財するもお前ら次第じゃよ!ワッハハハ!」


(…笑って誤魔化してますね?師匠…)


ディーノの家は今日も笑い声が絶えなかった

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