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その三十二 梁を持て


「ーライッ、ライッ‼」


ディーノはヘルメットを被って右手をグルグル回している


「いやぁ~、この「クレーン」って道具は楽で良いですな、師匠!それにこの「足場」、

組み立てが楽だし再利用も可能だなんて…これが世に出たらまた革命ですよ!ワッハハハ!」


勝治はこの日の為にカニクレーンと単管パイプや踏み板、クランプ等を用意していた


平屋造りだが梁や柱を太く取った為に人力では効率が悪かったからだ


「オッケー!ソコで降ろして下さーい!」


ーウィィィーン…ゴトリー


「次はこっちの梁をお願いしまーす」


勝治はクレーンを移動させ梁を持ち上げる


「ふむ。これで一旦組んでしまおう」


「「はい」」


ガルドと勝治は足場を伝って上まで上がる


「それにしても大師匠‼この足場ってのは頑丈ですねぇ‼これで家作れるんじゃないかなぁ?」


「ワシの国ではそんな家もあったの。大抵は小屋だの納屋だのだったがの」


「アハハ、考える事は皆同じなんですね。」


「軽くて安くてある程度頑丈だからの。組み方を考えれば大きな構造物も可能じゃぞ?」


「大きな?じゃあ城とかも可能って事ですか?」


「理論的にはの。ただ実際作ったらみすぼらしい城になるじゃろうがのぅ、ほっほっ」


「ワハハハ‼」


三人は話をしながら作業をしているが流石職人である。決して作業の手は休めていなかった


「…こりゃ凄いっ!」


誰かの驚嘆の声が聞こえて下を見るとマージが大口を開けていた


「ん?マージよ、どうしたのじゃ?」


「今日は手押し車と運輸で出た利益をお持ちしたんですが…これは何ですか?」


「マージさんいらっしゃい‼これは「足場」って言う工事道具だそうですよ」


「「足場」…」


「これで周りを囲んでおいて高所作業を効率化するんだそうです。屋根の部分とかも普通の足場より楽で安全ですよ」


ガルドが重ねて説明するとマージが難しそうな顔で腕を組み始めた


(師匠、ありゃまた算盤弾いてますよ?)


(ふむ、相変わらず目端が利くのう)


マージは腕組みしながら足場の周りを暫く歩いたかと思うと急に足を止め勝治に話しかけた


「あのー、この道具は大量生産は可能ですか?」


(((ほら来たぁ!)))


「まぁ可能じゃが数にもよるぞぃ?」


「ですよね…ちょっと考えてみます」


「おいおい、随分思わせ振りだなぁ。一体何を企んでるんだ?」


「まだ本決まりじゃないので詳しい事は話せないんですよ、すいません」


「ガルドや、マージは決してワシらを無下に扱わんのじゃ、信じて待ってろうの」


「…(カツジさん)…あ、じゃあお金、ここに置いておきますね」


マージは休憩用のテーブルに布袋を3つ程置いて去っていった


「丁度良い、休憩にしようかの?」


「「はい‼」」


三人は折り畳み椅子に腰掛け思い思いの飲み物で喉を潤す


「それにしても…売り上げが少なかったんですかねぇ?報酬が布袋3つとは…」


「ぼったくってんじゃないっすか?」


「マージに限ってそれはないわい。」


ガルドはどれどれ、と言った感じで布袋を開ける


「!?はひゃっ!?」


ービクッ⁉ー


「ど、どうしたガルドよ、すっとんきょうな声を上げよって…」


「ししし、師匠っ⁉な、中身が全部大金貨ですよっ!?」


「えっ!?マジっすか!?」


勝治は大金貨と言われてもピンと来ない。

考えたらこの世界の貨幣価値等が全く身に付いていなかったのだ


「良いですか?師匠。この大金貨一枚で普通の暮らしなら一生持ちます。それに…」


ガルドは勝治に貨幣価値を教え勝治は日本での価値に当てはめた


・大金貨(約1000万)

・金貨(約100万)

・小金貨(約10 万)

・大銀貨(約5 万)

・銀貨(約1万)

・大銅貨(約5000円)

・銅貨(約1000円)

・小銅貨(約100円)

・バラ銭(100円以下)


「なんと…」


袋を開けてみると大金貨の袋が1つ、金貨の袋が2つだった


「えっと…大金貨が32枚と金貨が126枚ですね…」


。。。


(よ、4億越えとるじゃと?)


「ガ、ガルドよ…」


「は、はい…」


「こここ、これで何が買えるんじゃ?さ、最高で何が買えるんじゃ?」


「まぁ…城1つは買えますな…」


「はひゃっ!?し、城っ!?」


今度は勝治が変な声を出した


ーカサッ…ー


「ん?何か紙が入っておりますな…」


ガルドが袋の中に入っていた紙を広げる


「…流石マージさん、内訳が書かれてありますよ」


勝治はガルドに渡された「報酬内訳」を穴が空くほど眺めた


「…トラック一台大金貨10枚、営業利益大金貨5枚、手押し車一台金貨1枚…」


勝治が読み上げるとガルドとディーノはその度に喉を鳴らす


「しかし…何ヵ月分かを一括とはいえ凄まじいですな…」


「大師匠!これで商売始めたら大工仕事なんてバカらしくなりま…痛てっ!?」


「この馬鹿モンがっ!職人が金で腕を鈍らせてどうするのじゃ?眩む様ならこんな金何処かに捨ててこいっ!」


「ディーノ…師匠の言う通りだ。俺達ゃ死ぬまで職人なんだよ、金儲けがしたいなら商人にでもなりな。」


「親方…すいません…」


ディーノは勝治やガルドの言葉に胸を詰まらせた

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