その二十一 サプライズ軽トラ
本日分スタートです
「「うぉぉっ!?」」
ガルドとディーノは家の前に置いてある軽トラに感動していた
「師匠…これを俺達に?」
「うむ。これで荷物も運べるし雨の日に濡れずにすむじゃろ?」
ディーノ達は勝治の心配りにまた感涙した
「泣いとる場合ではないぞ?今から早速運転を仕込むぞぃ!」
「「お願いします!」」
「先ずは車の機能を教えようかの。」
勝治は基本的な操作方法とエアコン等の説明をした
「お主らの為にこの軽トラは「オートマ」じゃ」
「「オートマ?」」
「うむ。オートマじゃとこのレバーを「D」に入れたら後はこのペダルを踏めば前進、止まる時は隣のペダルを踏めば止まるだけじゃ」
「え?じゃあ大師匠のは違うんですか?」
「ワシのは「ミッション」じゃ」
「ミッション?」
「こっちは3つのペダルを上手に扱う必要があるんじゃ」
「じゃあ「オートマ」の方が楽じゃないですか?何故「ミッション」を?」
「それはの、いざという時の力は「ミッション」の方が出るんじゃ、燃費も良い」
「「燃費」?」
「まぁこの車には関係ないじゃろうがの」
「「???」」
「まぁえぇ。では乗り方を教えようの。」
「「はい!」」
始めはディーノもガルドもアクセルとブレーキをガツンガツン踏んで勝治をビビらせたが
小一時間もしない内に二人とも加減が分かってスムーズに乗りこなせる様になった
「まだ「バック」は難しいですが前に進むだけなら問題はなくなりましたね」
「あ、親方もですか?あの「バック」ってのは難しいっすよねぇ…何かハンドル切る方向が逆になるのがどうも苦手っす」
「ほっほっ、それは運転して慣れないと難しいがそもそもこの国ではバックは必要ないじゃろの」
「でも完璧になるまで頑張りますよ」
「俺も!」
「ふむ。二人とも良い根性じゃ。くれぐれも事故を起こさん様にの」
「「はい!」」
三人は酒盛りをしながら車談義に花を咲かせたのだった
ー翌朝ー
「では師匠、行って参ります!」
ーブルルーン…ー
「俺も行きますね」
ーブルルーンー
「何も二台で行く事もないんじゃが…まぁ練習にはなるじゃろ」
オモチャを貰った子供の様に各々の車で出掛けた二人を勝治はにこやかに見送った
「さて、ワシは家の基礎作りでもしようかの」
今回ガルドの家を作る場所に選んだ基礎はベタ基礎だ
通気性も考慮したのと地盤が磐石だった事も下調べで分かっていたからだ
先ずは設計図に従い地縄を張る
これでおおよその建つ位置が決まる訳だが次の根切りで勝治は悩んだ
以前はユンボを使って基礎を打つ深さまで掘り下げていたが手作業でやるかユンボを出してやるかで悩んだのだ
「今回は鍛練のついでに手堀りでいくかの」
日頃のトレーニングで既に脳にまで筋肉が回っていた勝治は鍬とシャベルでせっせと手堀りしていく
流石脳筋は凄い、半日で根切りを済ませてしまった
「ふんっ!ふんっ!ふんっ!」
勝治の脳筋は砕石すらも岩から砕く事を選ぶ
出来上がった砕石を根切りした場所に敷き詰め転圧作業をする
今時の転圧はランマー(又はコンパクター)と呼ばれる機械で転圧するがここでもまた脳筋が活躍
「タコ」と呼ばれる丸太に棒を括り付けたモノでドン!ドン!と転圧作業をしていく
「ふぅ~。次はシートじゃな」
勝治は防湿シートを発現し地固めした砕石の上に敷くと捨てコン(捨てコンクリート)を打っていく
「良し、今日はここまでじゃ」
勝治は地均しした現場をブルーシートで養生して作業を終えた




