シュティーの正体
「おー。ここがチカ平原か。何にもないな。」
そりゃ平原だからね。今回の任務はリリスの組織長を倒すことだ。で、団長、リサ、そして私、ローザで来ている。もう一人の団員、シンは城で王の護衛をしている。
「あそこにいるのがリリスの組織長だ。行くぞ!」
「「了解!」」
〈闇火〉
紫色の火が空を舞う。
「⋯。その力は我が兄シュティーの忌々しき力。」
「リリスの組織長ってお前だったのか、リスティア。なぁ、もう村を襲うのやめてくれないか?そしたら、お前を殺さなくて済む。」
「だいたい、村を襲うのはお前と対決するためだ。」
「なんで、対決なんか⋯」
「とぼけんなよ。お前のせいで俺達がどれだけ苦労したと思ってるんだ。だいたい俺等は力を受け継いでないんだ⋯」
「お前等の子供時代は知らないよ。それに力も。お前等が俺を恨んでるのは他の理由だろ?」
「ああ。今は言わねぇさ。だがいつかやってやるからな。」
〈移動〉
「団長、あの力って⋯?」
「ああ、魔力が少し強いってだけさ。」
そんな感じではなかった気がする。シュティーの子供時代とか聞いた事ないし、なんでフローに入ったのかも知らない。時間は過ごしてるのに、シュティーのこと何にも知らないんだな。