組織長 リリス
「レオハルト、最近城に侵入してきたやつとかいないか?」
「いないけど、どうしたの。シュティーがそんなこと聞いてくるなんて何かあったんだよね。」
「リリスっていう騎士長派の組織がいるらしくて、そいつらが城の地下にある魔剣レスティニアを盗もうとしているらしい。」
魔剣レスティニアはフローのメンバーと王以外は使いこなせる人間がいない。合わない人間が使うと暴走して街一つ分くらい破壊してしまう。でも、もしリリスに俺等と同じくらいの魔力のやつがいたら⋯。
「リリスの組織長は?」
「そこまではわからなくて。すみません。」
「まぁ、注意しておくように。」
―――チカ平原
「おー。チカ族見事にやられてやんの。もうここに誰かいるなんて王派の馬鹿どもは考えないだろ。」
「そうですね。リリス様。」
「つまんねぇ。馬鹿兄だけ平和に楽しく暮らしてるていうのも。」
「そうですね。リリス様。」
他になんか言えよ。だいたい、兄貴一人は置いといて、もう一人がうざい。あいつだけ、あいつだけ⋯。だいたい俺等は力が無いのに⋯。
―――タンガリア城
「陛下、騎士長派のリリスの組織長がわかりました。」
「何者だ?」
「リリス=ハイルドです。」
「そいつはハイルド家のものか?」
「そうだと思われます。リリスは偽名かと。」
「そうか。ご苦労だった。」
ハイルド家とは十年前領民の財産を取りまくったり、強制労働させたりと行いが酷かったので、取り潰しとなった家だ。多分その時に子供だからと逃がされた三人の子供のうちの一人だろう。ただハイルド家は昔からなぜか大人になった子供のうち一人、男が消える。そして、魔力などは王国一だ。不思議な家だ。残りの二人も探しておくか。
はい、第二部ですね。新しい人物も出てきましたね。これまた恨みがすごい。伏線もまたいくつかあるかも⋯?第三部もよろしくお願いします_(._.)_