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治癒の教会と付くはずのない傷

ガルシアの街に戻ってきたリリィエスト達はギルドに黒狼討伐の達成報告をし、報酬を受け取る。

報酬はデータとして送られてくるので、実質手ぶらでギルドを出ることになった。

四人がこれから向かうのはシャナを紹介したところと同じ飯屋だ・・・がその前にとルートスが話す。

「腹減ってるところ悪いが飯屋行く前に教会によるぞ。リリィエストには知っておいてもらいたいところだからな。」

「え~~早くご飯食べたいんだけどー。」

「サクッと終わらせるからちょっとは我慢しろ。」

ブ~と納得いかない様子で仕方なく引き下がるラズリ。

教会はガルシアの街の北西に建てられており、中央の大通りから離れたところにあるため飯屋に行くには遠回りになる。

先導するルートスについて行くリリィエストとシャナ、そしてしぶしぶ後ろを歩くラズリ。

リリィエストはルートスと話すために小走りでルートスの隣まで行く。

「ねえルートス、教会に行って何するの?まさかお祈り?」

「祈りはしねぇけどな。教会は毒だの体力だの怪我だのを回復してくれる施設でな。飯屋行くついでに場所やら使い方やらを教えておこうと思ってな。」

「そうだったんだ。」

「・・・そう言えばリリィエストに回復薬とか効き目あんのか?まあそれを言ったら教会のも同じだが・・・んー。」

ルートスがぶつぶつと考え込んでしまってリリィエストは話すに話せなくなってしまった。

そんな二人の後姿をシャナは神妙な面持ちで見ていた。



教会はギルドからそこまで離れていたわけでもなかったので十分ほど歩いただけで着いた。

教会の扉を開けルートスに続いて中に入っていく。

教会の天井は高く吹き抜ける空間は言葉にできない謎の緊張感に包まれているようだった。

いくつもの木製のイスが並べられその奥には祭壇があり、そこには牧師らしき人が立っている。

牧師のさらに奥の壁には色とりどりのガラスで描かれた神々しい絵を夕日を透過し教会内に赤々しい光が差し込んでいた。

身廊を通り牧師の前まで来ると牧師がリリィエスト達に話しかける。

「こんにちは。今日はどういった御用で?」

「ああ、四人全員のスタミナを回復してくれ。」

手短にそれだけ牧師に伝えるルートスだったが、そこへシャナが割り込む。

「ちょっと待って。ねえリリィ、あなた怪我してるでしょ?」

「えっそうなの!?」

シャナの指摘に真っ先に驚いたのはラズリだった。

「怪我したのは白狼に追いかけられて転んだ時かしら?せっかくだしここで治してもらっておきなさいよ。」

「そんなに大きい怪我でもないんだけど、よくわかったねシャナ。」

そう言ってリリィエストはローブをめくり、ここでは付くはずのない傷を見せる。

傷と言っても擦り傷でシャナの前で転んだ時に膝に怪我を負っていた。

短パンから伸びる白い足が途中で赤く血でにじんでいて、大きい怪我ではないとは言ったがそれなりに痛々しい傷だった。

「まあ小さな違和感でしかなかったんだけどね。ねえ牧師さん、この子の傷も治してもらっていいかしら?」

「聞き届けました。その方の傷と皆さんの疲労を治しましょう。」

牧師は両手を組み、祈るように目を瞑った。

すると四人を包み込むように光がキラキラと天から降り注いで来た。

リリィエストの膝の傷も徐々に治っていき、光が消える頃には何もなかったかのように綺麗に治っていた。

それに加え、白狼に追いかけられて全力で走ったことで溜まっていた疲労も嘘のように消え体が軽くなっていた。

「皆さんの治癒はし終わりました。皆さんに神のご加護があらんことを。」

牧師はニコリと笑いかけ、リリィエストたちはその場を後にした。

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