5話side真子 試練の夜
今回で転生一日目が終わります。
…これちょっとヤバいんじゃ……
私は尿意によって目が覚めた。
しかしトイレに行こうと思った瞬間、今の状況を思い出し、冷や汗をかいた
今の私は「男」だ、
普通にすれば必然的に「アレ」を見る事となる。
ヤバい…ヘルプ!助けて!!
…来る訳ないか……(泣)
家族に「排尿を手伝って下さい」なんて口が裂けても言えない。
…覚悟を決めよう。
冷静になって考えればわざわざ立ってしなくても良いんだ。
座ってすれば良い。
私はトイレに向かう、便器に座り力を抜く。
女としての何かを失った気がする…はぁ…
私は無事排尿を終える事ができた。
いちいちこんな事で神経をすり減らしていたら身が持たない。
慣れだ慣れ!
部屋へと戻り時計を覗く。もう7時過ぎかぁ…
長いようで短いようで…お風呂入ろっと…
……お風呂!?
どうして神は私に続け様に試練を与えるの…?
試練と言っても日常で欠かせないものだけど
でも今回はさっきのトイレみたいに躊躇しない、もう良いんだ。
下を見なきゃいい、私は脱衣所へ向かった。
全て脱ぎ終わった…もう何も考えない
浴室へ入る。シャワーを頭上へと持っていく。
髪が短いって不思議だなぁ、
昨日まで長かったからね
よし、何とか乗り切れそうだ
すると外から声が聞こえてきた
夏子「お兄ちゃーん、一緒に入ろ!」
なんて仲の良い兄妹なんだろう…
私は少しの感動を覚えていた。
「良いよ」
私はもちろん許可した。
断る理由はない。私も昨日まで女だったから意識も全くしない。
真子は入ってきた。私は体を洗っている途中だ
体も特に問題はなく終わった。
私は妹の髪を洗う事にした。
夏子「あわあわ~」
夏子は泡で遊んでいる
…可愛すぎる!
私にこんな妹がいたらシスコンになっていたかもしれない
すると夏子が思いもよらない事を言い出した。
夏子「ねぇお兄ちゃん…」
「何?」
夏子「お兄ちゃんは…本当にお兄ちゃん?」
私はその言葉を聞いて一気に血の気がひいた。
まさかそんな事をこんな小さな子に言われるなんて完全に予想外だった。
「な…何を言ってるの夏子?わ…僕はいつも通りどと思うけど…」
ちょっと声が上ずっていた様な気がする
夏子「だって…今日のお兄ちゃん全然元気がなかったもん」
やっぱり昨日までの「健二」さんは元気いっぱいで
夏子と同じく純粋で無邪気な子供だったんだろう、
その昨日までの兄の様子の違いに気付かれるのも何か無理なかった。
「そんな事ないよ?」
夏子「本当に?」
「本当だよ、だから安心して」
私は逃げる様に浴室を出た。
本当に焦った…
夏子「お兄ちゃん、お風呂は?」
「今日は良いや」
私は一刻も早くここから逃げたかった。
質問攻めされたら終わる。
服に着替えて青い仮面ライダーの歯ブラシで歯磨きを行う
間接キス?そんな事どうでもいい
急いで歯磨きを終わらせ部屋へ、
…完全に怪しまれた…
でもあの場にずっといる方が不味かったかもしれない。
私はベッドに登る。
さっきちょっと寝たけど眠気がある。
電気を消して眠りについた。
合計10話分書き、やっと一日目が終わりました。
相変わらずの文字数の少なさですが
これからも宜しくお願いします。
6話は二人の初登校です。




