同郷人
レイナのハイスペックの説明あり・・・
左右を見てざっと100メートルほど・・・
目の前には5メートルほどの黒い鉄格子の門
その門には二人の紅い鎧を来た門番
門をくぐれば4階建ての普通の高校の校舎並みにデカイ屋敷
屋敷までは真っ白なレンガのような石の道に様々な花が咲く庭が続く
(これが・・・国の軍のトップが住む家・・・)
日本の一般人だったシンはゴクリと息を呑む
そのままレイナについていき、深紅の扉が開かれついに屋敷に足を踏み入れた
「お帰りなさいませ、レイナお嬢様」
「うむ、ただいま帰った」
(うわぁ・・・リアルメイド達の出迎え)
左右に並び立つメイドが一斉に頭を下げる姿にシンは目を見開く
「お帰りなさいませ、レイナお嬢様・・・この方は?」
「爺やか、こちらは本日召喚された勇者のシンだ
今日は父上が夕食をご馳走したいそうでな」
「そうですか、お初にお目にかかります
この屋敷のメイドなどを束ねる執事長のイアンと申します
シン様のご要望、何なりと申してください」
初老のイアンは優しい笑顔で頭を下げる
「えっとシンです
前いた世界では一般人だったのであまり特別扱いされると緊張するんでそんなに丁重に対応しなくていいですよ」
「わかりました
最低限の対応はしますが善処します・・・ところでシン殿は夕食のご要望はありますか?」
「夕食・・・」
そう言われたシンは考えるように上を見る
「肉・・・ステーキ食べたいです」
「わかりました、シン殿のご要望に沿えるようにしましょう」
ニッコリと笑うイアンにシンは夕食が楽しみになった
「シン、母上にも紹介したい・・・ついて来てくれるか?」
「ああ、わかった」
それから再びレイナに着いていき、螺旋階段を登って行く
二階に登り、廊下の一番奥の一室
紅く金色の装飾が施された扉をレイナはノックした
「母上、レイナです
入ってよろしいでしょうか?」
「ええ、入って来なさい」
二人は部屋に入り、シンは窓際に視線を向ける
そこには黒髪の女性がいた
だがシンが驚いたのは顔立ち・・・
「え・・・日本人?」
「あら、その言葉は久しぶりね」
ニッコリと微笑む彼女の笑みがレイナに少々似ていたことからすぐにレイナの母親だと再認識する
「レイナの母親のアリシアよ、よろしくね」
「どうも、勇者として召喚されたシンです
あの・・・どうして『日本人』という言葉を?」
おずおずと聞くシン
レイナも初耳のようでアリシアの反応を待っているようだ
「昔、隣国のダジアンの王家を呼んでウェインでパーティーがあったのよ
そこでダジアンの勇者が召喚された勇者で日本人だったの
その勇者の息子と結婚したのが私の母親で私が生まれたわけ
お父さんからは日本のことをよく聞いたわ
だから私は日本人の血を半分の一を貰ってるわけだけど、父親の遺伝子を濃く受け継いだらしく日本人にそっくりになったのよ」
「初めて聞きましたよ、母上!」
「当たり前じゃない
毎日グランと稽古ばっかしてて私と全然話してくれなかったのに・・・」
「えっ・・・あ、ごめんなさい」
シュンと落ち込むアリシアに慌てて謝るレイナ
そんな二人を他所にシンは考え込んでいた
(つまり他にも俺と同じように召喚されている・・・ってことは俺の転生は偶然じゃなく必然?どうなんだ?)
「シン!」
「えっ、あ、すまん
あまりにもビックリで考え込んでいた
てか、確かにレイナも日本人の血を受けてますね
グランさんとは顔立ちが違って日本人似ですが・・・髪と目はグランさん似ですね
金髪に碧目で日本人似だから凄く美人ですよ」
そう・・・グランや国王などホリの深い外国人のような顔立ちだがアリシアは日本人でレイナも日本人のような顔立ちだ
しかしグランと同じ金髪碧目だ
そこは遺伝子関係なのだろう
まぁ、つまり金髪のハーフ日本人のようでメッチャ美人なのだ
「そう言われると恥ずかしいな・・・」
レイナは恥ずかしそうに顔を赤くし、アリシアはニコニコしている
「シン君から日本のお話聞きたいわ」
「えっと、今はレイナからこの世界について聞かないといけないんでまた今度でいいですか?」
「ええ、楽しみにしてるわね」
そう言われてはペコリと頭を下げ、部屋を出る二人・・・・