テンプレ召喚
とりあえずテンプレ的な流れ
真っ白な空間・・・
上、下、左、右、前、後
すべて何もない
ただ単に真っ白な空間
そんな空間に立っているのかすらわからない
浮遊感も感じない
「はっ!?ちょっと待て・・・さっきまで自分の部屋にいたはず」
彼・・・佐藤進はキョロキョロと見渡す
すると突如、目の前に蒼い髪の女性が現れる
「ハロハロ、ようこそ
私は女神で君を呼んだ本人だよ」
「悪びれもなく堂々暴露した!?」
「おう、女神だ!敬え!」
「しかも更に威張るし!」
「いいね、君の返す言葉にトキメキそうだよ」
「そんなんでトキメくなよ!あんた絶対年増だろ!」
「あ゛っ?」
「スイマセンデシタ」
彼は即、土下座
女性を怒らせてはダメだ・・・
「で、俺がここに来てのはなんでなんだ?」
「実は、君死んだんだよ・・・んで、私が呼び戻した
つまり本当だったらあの世行きだったのが私のおかげでまだ生き残れる可能性が残されているんだよ?」
女神はウィンクしながら進に笑顔を向ける
「けど俺は一度死んでるんだよな?どうやって生き返るんだ?
まさか時間を戻したりするのか?」
眉をひそめながらすがるように尋ねる進
誰だって生き返れるなら生き返りたいだろう
「時間を戻す?
そんなことはしないし、しちゃいけない
君は君がいた世界に佐藤進は死んだと認識されてるから君がいた世界には私達は干渉できないよ
唯一できるとしたら今の君のように魂だけこうして呼び止めてるぐらいだよ
そこで君が生き返るには・・・転生してもらうよ」
「転・・生・・」
女神の言葉に進は震えながらも復唱する
すると女神は微笑んだ
「剣と魔法が中心な世界にだよ
君はそうだね・・・君がやっていたキャラクターを使おう」
「はっ!?
まさかライアオンラインのか!?」
ライアオンラインというMMOをやっていた進のキャラクター・・・つまりカンストキャラを使うということだ
「男の子だし、チート能力って憧れるでしょ?
それに君が作ったキャラクター面白いし(笑)」
進が作ったキャラクターは・・・魔術師だが極振り魔術師だ
とにかく詠唱速度と魔力と防御力を上げたもやし魔術師だ
筋力と素早さは初期設定
極度の体力と魔術連発可能にした足が遅く、ひ弱な魔術師を作ったのだ
「こんな出鱈目なキャラに転生してもらうよ」
「ちょ・・・マジ!?」
自分でもビックリするほどチート並みのキャラとは自覚してからこそ驚いているのだ
「マジと書いて本気だよ
さて、そろそろめんどいから転生させるよ
とにかく頑張って生きてね、バイチャ!」
「バイチャ!じゃねぇよ!・・・って、おい!?」
古くさい挨拶で消えていく女神を呼び止めようと叫ぶもだんだん視界が黒く染まっていく
「クソ!女神、覚えてろよ!」
その言葉を最後に再び意識を失う進
そしてーー
「よくぞ、来てくれた勇者よ」
(ああ、転生したのか・・・)
周囲を見渡し、まさにファンタジーみたいな王様に騎士、大臣など見て進は転生したのを実感した
ちなみに主人公のキャラは過去に作者がやっていたゲームのキャラクターが土台です