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不動の気持ち

お気に入り登録ありがとうございます!

「ご馳走様でした!」

それぞれご飯を食べ終わり、

ドンリンクバーのコーヒーをマイケルが淹れてくれる。

執事さんが入れてくれるコーヒーを、伸弘はいつもよりも美味しく感じた。

そんなコーヒーをすすりながら、




伸弘を除く3人はファミレスの感想を述べていく。

「ファミレス…意外と美味しいものですね。」

マイケルは、こくこくと頷きながらメニューを手にとって眺める。

ちなみに頼んだものは、キノコと海老のトマトスパゲッティーだった。

ドリンクバーは頼んでいない。

キノコと海老の絶妙なハーモニーだったらしい。

「ええ…この値段で。それに、ドリンクバーは凄いですね。」

麻美もそれと同じように頷く。

頼んだものは、チーズを練りこんだデミグラスバーグと

抹茶パフェとドリンクバー。

特にハンバーグよりもパフェを気に入って、2つ目を頼もうとしていた。

…細い体でよく食べる。

「私は、ケーキが美味かった。」

佳織は何故か口数が少なく、あまり食べなかった。

頼んだものは、季節のグラタンとドリンクバーとブルーベリーケーキ。

話の通りケーキが口に合ったらしい。

意外と大食いだと思っていたがそうでもないらしい。

伸弘は普通のカルボナーラと、ドリンクバー。

よく食べるので…感想は特に無い。




少し間をおいて、本題らしき話をし始める。

「我が橋田家の威厳をかけて、恩返しをしたいと思う。」

唐突に佳織が言い出した。

無論むろんです。長瀬家も恩返しを!」

2人揃って言う。

マイケルは車を見に行くと言って、駐車場に行った。

お金は、置いて。

きっと空気をよんで、席を外したのだろう。

「いや、そんなつもりで助けたわけじゃねーよ…」

伸弘は、手を振って拒否する。

既に、ご飯という感謝+αを貰っているわけで…。

これ以上何かを貰うと、こちらが恩返ししなければならない。

「礼なら既に、飯ご馳走になってるしな。」

伸弘は笑って答える。

そんな答えに全く満足していない2人。

「命の代価は、ご飯1つでは済まされないよ。」

佳織は真剣な表情で伸弘を見つめる。

これは笑って答えるわけにはいかないと、伸弘も笑うのを辞める。




「俺は、感謝とご飯という2つのものを貰ってる。これ以上は返されるものも無い。」

じっと佳織を見つめる。

が、ふっと佳織は視線を目から逸らしてしまった。

「??……麻美分かっただろ?」

麻美の反応が気になって話を振ってみる。

「私は伸のお願いを1つ叶えます!!」

聞いてねぇよ、この子!

ってか、俺のあだ名伸になったんだね。

―――そうじゃなくて!!

伸弘は頭を抱えそうになる、不思議な子だとは思っていたが、

ここまでずれてるとは思いもしなかった。

「…いいな、それ。」

佳織も再び、にやっと笑ってその案を採用する。

「何でそうなるんだ!」

…それから二時間は、ループを繰り返した。

マイケルもさすがに遅いと思ったのか、一回帰ってくる。




「こうなればお嬢様方は絶対意思を曲げませんよ。」

そう、伸弘に告げる。

「しかしですね…。」

困った伸弘は、考えた。

2人が絶対に叶えられない願いを言えばいいんじゃないか!と…。

「じゃあ、まず1つ!」

人差し指を立てて1を作る。

金で出来ることはこの人達なら、たいていの事は叶えてしまうだろう。

それじゃ、駄目だ。

ならば、自分の気持ちならどうだ?

…いけるッ!!

「今までに無い…学校生活を送ってみたい。」

ふふふッ…勝った!

と、伸弘はこのときは思っていた。

いくら金持ちでも、気持ちは変える事は出来ない!

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